Roxette／『Joyride』

1990年前後に活躍したスウエーデン出身の Roxette は当時よく聴いていたアーティストの1つで、このブログでも何度か紹介していたつもりだったが、まだ2006年にリリースされた『ROXBOX 1986-2006』しか取り上げていなかった。

今回紹介するアルバムは1991年にリリースされた通算3枚目のスタジオ・アルバム『Joyride』。このアルバムからの1stシングルでタイトル曲の『Joyride』は Roxette の母国スウェーデンやアメリカで No.1 を記録。これ以前に No.1 を記録したバラードの『Listen To Your Heart』と『It Must Have Been Love』では Marie Fredriksson がメイン・ボーカルだったが、Roxette で主に曲を作る Per Gessle がメイン・ボーカルの曲では『The Look』に次ぐ2つ目の No.1 曲になった。

『Joyride』以降もシングルを数多くヒットさせた Roxette だが、意外にも全米チャートで No.1 を記録したのはこの『Joyride』が最後で、母国スウェーデンのチャートでは1994年に『Sleeping in My Car』と2001年に『The Centre Of The Heart』でも後に No.1 を記録している。

アルバムにある15曲のどれもがクォリティが高かった『Joyride』からはタイトル曲の他にも4枚のシングルがカットされ、捨て曲と呼ばれるような曲は1つもなかった。

アルバム冒頭の2枚のシングル・ヒット曲と『Hotblooded』の3曲はこのアルバムの聴きどころの1つで、Roxette のポップな面、ハードな面、バラードな面とそれぞれの特徴がよく表れた3曲だった。

また『Joyride』にはバラードのいい曲が多くあり、シングルになった『Fading Like A Flower』や『Spending My Time』以外にも、『Watercolours In The Rain』と『Perfect Day』があり、アルバムの最後を飾る『Perfect Day』は楽しい雰囲気で満たされたアルバムが終りを迎えてしまう悲しい雰囲気の余韻が漂う曲だった。

『Joyride』はアルバム中盤にも『The Big L.』や『Soul Deep』というポップな曲があり、アルバム全体のバランスも整っていた。『The Big L.』は欧州圏でシングル・カットされてスマッシュ・ヒットを記録。『Soul Deep』は Roxette がまだ世界的な成功を収める前の1986年にリリースしたデビュー盤『Pearls Of Passion』の1曲目に収録された曲のセルフ・カバーだった。

Roxette が人気の面でピークを迎えた頃にリリースされた『Joyride』は、スウェーデンのアルバム・チャートで前作『Look Sharp!』に続いて No.1 を記録。『Joyride』は他にもノルウェー、ドイツ、オーストリア、カナダのアルバム・チャートで No.1 を記録した。

イギリスでは最高2位、アメリカでは最高12位と、この2か国では No.1 にならなかった『Joyride』だが、売上げの面ではイギリスでは前作『Look Sharp!』の倍以上となる60万枚を記録し、アメリカでは前作を上回る130万枚以上のセールスを記録と、アルバム・セールスの面で『Joyride』は過去最高の売上げをマークし、世界中での売上げは1100万枚以上にも達した。

Joyride
Joyride
Hotblooded
Fading Like A Flower
Knockin' On Every Door
Spending My Time
I Remember You
Watercolours In The Rain
The Big L.
Soul Deep
(Do You Get) Excited?
Church Of Your Heart
Small Talk
Physical Fascination
Things Will Never Be The Same
Perfect Day

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