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Glenn Frey/『Soul Searchin'』 [CD]

Soul-Searchin.jpg今年3月の Eagles の来日に合わせて Glenn Frey のソロ・アルバムで2作目の『The Allnighter』と、この3作目の『Soul Searchin'』が紙ジャケット仕様でリイシューが予定されている。

現在62歳の Glenn Frey はミシガン州のデトロイト出身。ちょうど40歳になる直前にリリースされたこの『Soul Searchin'』は、Eaglesのデビュー盤に収録された『Peaceful Easy Feeling』の作者 Jack Tempchin が終盤の2曲を除く大半の曲で Glenn Frey と共作している。Jack Tempchin はこのアルバム以前の2枚のソロ・アルバムに収録された多くの曲でも Glenn Frey と共に曲を作っている。

『Soul Searchin'』のトップを飾る『Livin' Right』は The Heart Attack Horns というホーン・セクションが参加した曲で、このメンバーである Gregg Smith がアレンジを担当。そして、やはりメンバーの Bill Bergman がサックス・ソロを披露するアルバムのトップを飾るに相応しいロックな曲だ。

2曲目の『Some Kind Of Blue』は Glenn Frey のデビュー盤『No Fun Aloud』にも参加していた Al Garth のサックスで始まる。1曲目と違い、Glenn Frey のソフトなボーカルを聴かせるバラードだ。

3曲目の『True Love』では Chris Mostert の吹くサックスが印象に残る曲。この曲にキーボードで参加している Robbie Buchanan は、この頃にリリースされた Boz Scaggs の『Other Roads』にも参加している。この曲で Glenn Frey はボーカル以外にドラムも叩き、ホーン・アレンジも手掛けている。

4曲目の『Can't Put Out This Fire』でもホーン・セクションが使われているが、この曲で活躍するのは Steve Forman の叩くパーカッションで、曲の最後まで効果的に使われている。この曲では二人の女性コーラスが Glenn Frey のボーカルとよくマッチしている。

LP でA面の最後に置かれたバラードの『I Did It For Your Love』では、The Doobie Brothers の1973年のアルバム『The Captain And Me』でストリングス・アレンジを担当した Nick DeCaro がここでも素晴らしいストリングスを披露している。そしてフレンチ・ホルンの音がさらにこの曲にいいアクセントをつけている。

LP でのB面トップは、Eagels で活動を共にした Timothy B. Schmit がバック・ボーカルで参加したミッド・テンポな『Let's Pretend We're Still In Love』で始まる。このようなタイプの曲では Glenn Frey のソウルフルなボーカルがとてもよく似合っている。

再びホーン・セクションを導入した『Working Man』では、また Glenn Frey がドラムやベースなどほとんどの楽器を担当。ソウルフルな前の曲と180度タイプの違う『Working Man』はギター・ソロのフェイド・アウトで終わってしまうが、もっと Glenn Frey のロックなボーカルを聴きたい曲だ。

アルバム・タイトル曲の『Soul Searchin'』では男女二人のバック・コーラスがゴスペルの雰囲気を演出。Nick DeCaro のアレンジしたストリングスがその雰囲気をさらに高めている。

続く『Two Hearts』はまたミッド・テンポな曲で、Glenn Frey はこの曲ではボーカル・ワークに専念。中盤に登場する Bruce Gaitsch のギター・ソロが特徴の曲だ。

アルバム最後を締め括る『It's Your Life』は序盤キーボードがメインに使われるが、ここでも Nick DeCaro のストリングスが徐々に雰囲気を盛り上げるのに大きく使われている。Glenn Frey のソフトなボーカルがとても心地いいバラードだ。

Glenn Frey は1992年の『Strange Weather』以降、ソロ・アルバムをリリースしていないが、2009年には地元ミシガン州のロックンロールの殿堂入りを果たしている。

Soul-Searchin.jpgSoul Searchin'
Livin' Right
Some Kind Of Blue
True Love
Can't Put Out This Fire
I Did It For Your Love
Let's Pretend We're Still In Love
Working Man
Soul Searchin'
Two Hearts
It's Your Life
タグ:Glenn Frey 1988


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コメント 2

seawind335

Glenn Frey は、2人の名ギタリスト加入後、バンドでは地味な存在となってしまいましたが、ソロアルバムの発表により存在感が増したような気がします。
彼の個性を生かした良盤が相次いで発表されましたから・・・
by seawind335 (2011-01-08 09:46) 

MCMLXV_65

Glenn FreyのソロはEaglesの頃より個性がはっきり出ていて好きなシングルやアルバムが多かったです。それだけに最近、すっかりソロ活動がなくなってしまったのが残念です。今ならソウルを歌うのにまさに適した頃だとも思いますね。
by MCMLXV_65 (2011-01-08 12:20) 

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