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Muddy Waters/『The Best of Muddy Waters』 [CD]

muddy-waters.jpgこのジャケット。中身を聴いたことがなくても、目にしたことがある方は多いのではないだろうか。「シカゴ・ブルースの父」とも形容されるアメリカ、ミシシッピー州出身のブルース・シンガーでギタリストの Muddy Waters が1955年にリリースしたアルバム『The Best of Muddy Waters』は全部で12曲、時間にしてわずか35分少々しかないが、その後に様々な影響を与えた曲を含むブルースの名盤の1つだ。

オリジナルの LP が Chess レーベルからリリースされた『The Best of Muddy Waters』は CD 時代に入った1990年代の半ばに手に入れ、現在手元にある『The Best of Muddy Waters』には『Rollin' Stone』と『Hoochie Coochie Man』の別バージョンが含まれる14曲入りで、現在はオリジナルの12曲に8曲を追加したバージョンもあるらしい。

このアルバムには1940年代終盤から1950年代中盤にかけて作られた曲が収められている。1曲目から順番に見ていくと『I Just Want To Make Love To You』は1954年の曲で、作者である Willie Dixon がこの曲ではベースも弾いている。The Rolling Stones が1964年にリリースしたデビュー盤『The Rolling Stones』にも収録され、1970年代には Van Morrison や Chuck Berry もカバーをし、2000年代に入ってからも多くのカバーが生まれている。

2曲目の『Long Distance Call』は1951年の曲で、Little Walter の吹くハーモニカが特徴の曲。続く『Louisiana Blues』は1950年の曲で、この曲でも Little Walter のハーモニカが印象に残る。4曲目の『Honey Bee』は1951年の曲で、1983年に Albert King がアルバム『San Francisco '83』で取り上げている。

5曲目の『Rollin' Stone』は1950年の曲だが、Robert Petway の1941年の『Catfish Blues』を元にした曲。この曲がその後 The Rolling Stones というバンドや雑誌『Rolling Stone』の名前に使われ、1993年に Paul Rodgers が Jeff Beck とこの曲を『A Tribute to Muddy Waters』というアルバムでカバーしている。

5曲目の『I'm Ready』は1954年の曲で、やはり『A Tribute to Muddy Waters』で Paul Rodgers が今度は Queen の Brian May とカバーをしている。このアルバムでは他にも『Louisiana Blues』や『She Moves Me』、『Standin' Around Cryin'』が Trevor Rabin や Gary Moore、David Gilmour をフューチャーしてカバーされている。『I'm Ready』は2004年にリリースされた Aerosmith のカバー・アルバム『Honkin' on Bobo』でも取り上げられている。

『Hoochie Coochie Man』は1954年の曲で後に50曲以上のカバーが誕生し、Muddy Waters の曲では知名度が高い曲の1つだろう。Eric Clapton もライブでよくプレイし、他にも Steppenwolf や Jimi Hendrix、John Mayall などもカバーをしている。

『She Moves Me』は1951年の曲で、この曲では Chess レーベルの創設者である Leonard Chess がドラムを叩いている。『I Want You To Love Me』は1955年の曲で、この曲は The Rolling Stones の1963年のデビュー・シングル『Come On』のB面に収録されている。

『Standin' Around Cryin'』は1952年の曲で、Eric Clapton が1994年にリリースしたカバー・アルバム『From The Cradle』の最後に収録されている。

『Still a Fool』は1951年の曲で、シングル『My Fault』のB面でリリースされた。そして最後の『I Can't Be Satisfied』は1948年の曲だが、その元になっているのは1941年の『I Be's Troubled』で、このオリジナルは1993年にリリースされた『The Complete Plantation Recordings』に収録されている。この曲も The Rolling Stones がカバーをしていて、1965年リリースの『The Rolling Stones No.2』に収録されている。

と、いろいろなカバーを生み出し、まさに『The Best of …』というタイトルがふさわしい Muddy Waters のこのアルバム。いろいろなアーティストのアルバムでカバーされたバージョンを聴くたびに、このアルバムを引っ張り出して聴きたくなるアルバムだ。

muddy-waters.jpgThe Best of Muddy Waters
I Just Want To Make Love To You
Long Distance Call
Louisiana Blues
Honey Bee
Rollin' Stone
I'm Ready
Hoochie Coochie Man
She Moves Me
I Want You To Love Me
Standin' Around Cryin'
Still a Fool
I Can't Be Satisfied
タグ:Muddy Waters 1955


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