Roger Waters/『Amused To Death』 [CD]
日本国内では東日本大震災の影響がある地域を除き、地上波アナログ放送がとうとうこの週末で終了し、新たなデジタル放送が始まる。だが、個人的な思いはこの Roger Waters が1992年にリリースした3枚目のソロ・アルバム『Amused To Death』のコンセプトにもあったテレビやマス・メディアへの幻滅が今の地上波には強い。
『Amused To Death』のコンセプトで日本の地上波のことなど一切触れられていないが、このアルバムのジャケットにあるテレビの画面を見る猿のように、今の地上波には猿でもすぐにチャンネルを変えてしまうような番組に溢れている。
そのような番組しかない地上波を見るために、安くなったとはいえ、数万円もかけて地上波デジタルに対応したテレビを買い換えようという気も微塵もなく、これを機会に自宅で地上波を見るのはやめることにした。
本当にテレビで見たいと思う番組は、もはや日本の地上波にはない。2000年代に入って以降、自宅のテレビの画面に映るのはスカパー! の見たいと思う番組を放送する有料チャンネルの局しかない。
ドラマは海外で制作された番組がクォリティも高く、ジャンルも豊富。気になる海外スポーツも同時生中継が多く、何より無分別な企業 CM で中断されることがなく楽しめる。先日の女子ワールド・カップのドイツ大会も生中継はなかったが、試合前のセレモニーから日本代表が優勝して場内パレードする模様まで一切の中断なくスカパー! の有料チャンネルで楽しめた。
『Amused To Death』の内容と違う話題を長々と記してしまったが、今の日本のテレビで流される(あえて放送とは記さない)内容には、一個人として、全く興味がなくなってしまった。
『Amused To Death』というアルバムは Roger の3枚目のソロ・アルバムで、そのつくりは Pink Floyd 時代からお馴染みのコンセプト・アルバムというかたちをとり、テーマに沿って多くのゲストを招いて作られた。
このアルバムで一番話題になったゲストは Jeff Beck だろう。一聴して Jeff のプレイとわかるその弾き方で、このアルバムでは冒頭の『The Ballad Of Bill Hubbard』を筆頭に7曲でその存在感を魅せつけていた。
アルバムのプロデューサーには Madonna のアルバムでも有名な Patrick Leonard が Roger と共にクレジットされ、ピアノやオルガンなどのキーボードをアルバムのほとんどの曲で弾いていた。
Roger はもちろんこのアルバムでも特徴ある囁くようなスタイルのボーカルを披露し、アルバムのコンセプトを臨場感たっぷりに演出していた。この Roger のボーカルを聴くと Pink Floyd はやっぱり Roger がいないと…という思いになる。
ベースも弾く Roger だが、この『Amused To Death』では『What God Wants, Part I』と『It's A Miracle』の2曲でしかベースは弾かず、他の曲では Randy Jackson など複数のミュージシャンがベースを担当していた。それだけ Roger はこのアルバムでボーカルに重きを置いていたのだろうか。
ギターは Jeff の他に Andy Fairweather Low が『Late Home Tonight』など7曲でプレイ。また『Perfect Sense』など3曲では Steve Lukather がギターを弾いていた。Jeff のギターはそれだけで存在感があるので、全編に起用するとアルバムのコンセプトがブレてしまうと感じ、別のギタリストも配置したのだろうか。
ドラマーも3人が『Amused To Death』で起用され、『It's A Miracle』では Jeff Porcaro がドラムを叩いていた。この曲ではふたりの Jeff のプレイがあるが、決して派手なプレイではなく、Roger のボーカルをさらに引き立てるように裏方に回ったような抑えたプレイになっていた。
Jeff Beck のギターはその音が聴こえてくると一瞬耳を奪われてしまうが、やはりこの『Amused To Death』の主役は既存のテレビやマス・メディアに対する幻滅を謳う Roger Waters であり、それを思いながら歌詞を見て一つ一つの曲を聴くと、なお一層、日本の地上波テレビ局に対する幻滅が強くなる。
手元にある『Amused To Death』は2005年に紙ジャケット仕様でリリースされた CD で、このジャケットは1992年当時、欧州でリリースされた2枚組 LP のジャケットを再現したものだった。
Amused To Death
The Ballad Of Bill Hubbard
What God Wants, Part I
Perfect Sense, Part I
Perfect Sense, Part II
The Bravery Of Being Out Of Range
Late Home Tonight, Part I
Late Home Tonight, Part II
Too Much Rope
What God Wants, Part II
What God Wants, Part III
Watching TV
Three Wishes
It's A Miracle
Amused To Death
『Amused To Death』のコンセプトで日本の地上波のことなど一切触れられていないが、このアルバムのジャケットにあるテレビの画面を見る猿のように、今の地上波には猿でもすぐにチャンネルを変えてしまうような番組に溢れている。
そのような番組しかない地上波を見るために、安くなったとはいえ、数万円もかけて地上波デジタルに対応したテレビを買い換えようという気も微塵もなく、これを機会に自宅で地上波を見るのはやめることにした。
本当にテレビで見たいと思う番組は、もはや日本の地上波にはない。2000年代に入って以降、自宅のテレビの画面に映るのはスカパー! の見たいと思う番組を放送する有料チャンネルの局しかない。
ドラマは海外で制作された番組がクォリティも高く、ジャンルも豊富。気になる海外スポーツも同時生中継が多く、何より無分別な企業 CM で中断されることがなく楽しめる。先日の女子ワールド・カップのドイツ大会も生中継はなかったが、試合前のセレモニーから日本代表が優勝して場内パレードする模様まで一切の中断なくスカパー! の有料チャンネルで楽しめた。
『Amused To Death』の内容と違う話題を長々と記してしまったが、今の日本のテレビで流される(あえて放送とは記さない)内容には、一個人として、全く興味がなくなってしまった。
『Amused To Death』というアルバムは Roger の3枚目のソロ・アルバムで、そのつくりは Pink Floyd 時代からお馴染みのコンセプト・アルバムというかたちをとり、テーマに沿って多くのゲストを招いて作られた。
このアルバムで一番話題になったゲストは Jeff Beck だろう。一聴して Jeff のプレイとわかるその弾き方で、このアルバムでは冒頭の『The Ballad Of Bill Hubbard』を筆頭に7曲でその存在感を魅せつけていた。
アルバムのプロデューサーには Madonna のアルバムでも有名な Patrick Leonard が Roger と共にクレジットされ、ピアノやオルガンなどのキーボードをアルバムのほとんどの曲で弾いていた。
Roger はもちろんこのアルバムでも特徴ある囁くようなスタイルのボーカルを披露し、アルバムのコンセプトを臨場感たっぷりに演出していた。この Roger のボーカルを聴くと Pink Floyd はやっぱり Roger がいないと…という思いになる。
ベースも弾く Roger だが、この『Amused To Death』では『What God Wants, Part I』と『It's A Miracle』の2曲でしかベースは弾かず、他の曲では Randy Jackson など複数のミュージシャンがベースを担当していた。それだけ Roger はこのアルバムでボーカルに重きを置いていたのだろうか。
ギターは Jeff の他に Andy Fairweather Low が『Late Home Tonight』など7曲でプレイ。また『Perfect Sense』など3曲では Steve Lukather がギターを弾いていた。Jeff のギターはそれだけで存在感があるので、全編に起用するとアルバムのコンセプトがブレてしまうと感じ、別のギタリストも配置したのだろうか。
ドラマーも3人が『Amused To Death』で起用され、『It's A Miracle』では Jeff Porcaro がドラムを叩いていた。この曲ではふたりの Jeff のプレイがあるが、決して派手なプレイではなく、Roger のボーカルをさらに引き立てるように裏方に回ったような抑えたプレイになっていた。
Jeff Beck のギターはその音が聴こえてくると一瞬耳を奪われてしまうが、やはりこの『Amused To Death』の主役は既存のテレビやマス・メディアに対する幻滅を謳う Roger Waters であり、それを思いながら歌詞を見て一つ一つの曲を聴くと、なお一層、日本の地上波テレビ局に対する幻滅が強くなる。
手元にある『Amused To Death』は2005年に紙ジャケット仕様でリリースされた CD で、このジャケットは1992年当時、欧州でリリースされた2枚組 LP のジャケットを再現したものだった。
Amused To Death
The Ballad Of Bill Hubbard
What God Wants, Part I
Perfect Sense, Part I
Perfect Sense, Part II
The Bravery Of Being Out Of Range
Late Home Tonight, Part I
Late Home Tonight, Part II
Too Much Rope
What God Wants, Part II
What God Wants, Part III
Watching TV
Three Wishes
It's A Miracle
Amused To Death
タグ:Roger Waters 1992
2011-07-22 17:00
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