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The Rolling Stones/『got LIVE if you want it!』 [CD]

Got-Live-If-You-Want-It.jpgThe Rolling Stones は数多くのライブ盤をこれまでにリリースしてきたが、最初の公式なライブ盤は1965年の英国ツアーの音源を収めたこの『got LIVE if you want it!』だった。実際は EP 盤というかたちで6曲が裏ジャケットに記載されていたが、1曲目にあたる『We Want The Stones』はわずか13秒の観客による掛け声だった。

タイトルが全く同じライブ盤が1966年にアメリカでリリースされたが、それはジャケットも収録曲も全く違う内容だった。EP 盤『got LIVE if you want it!』にある曲は『I'm Alright』がアメリカ版『Out Of Our Heads』に、『(Get Your Kicks On) Route 66』と『I'm Moving On』の2曲がアメリカでは『December's Children (And Everybody's)』にそれぞれ収録された。

その3曲を除く他の3曲はこの EP 盤『got LIVE if you want it!』でしか聴けない音源だったが、2004年にリリースされた『Singles 1963-1965』という12枚の CD を収めたボックスで他の2枚の貴重な EP 盤と共に復刻され、初めて CD というかたちで『got LIVE if you want it!』にある6曲を聴くことができた。

裏ジャケットにはレコーディングされた場所がロンドン、マンチェスター、リバプールと表記されていたが、これにはいろいろな説があるようで、どの曲が具体的にどこで収録されたのかは不明だ。

ここにある6曲は最初と最後が Nanker Phelge というメンバー共作の曲で、他の4曲はカバー曲だったが、最後の『I'm Alright』も Bo Diddley がオリジナルと言われ、歌詞を「I'm Alright」ではなく「It's Alright」として歌われていた。

エンジニアには後に The Rolling Stones の曲やアルバムで深く関わることになる Glyn Johns が務め、初の公式なライブ盤をみごとに纏め上げていた。

Glyn Johns の手腕でボーカルの Mick Jagger の若々しさは今聴いても鮮明で、このライブ盤では Keith Richards のギターも今からは想像がつかないほど弾きまくっていて、『(Get Your Kicks On) Route 66』での Keith のギターは全開だった。

続く『I'm Moving On』では Brian Jones のスライド・ギターや、ほとんど立ったままで微動だにしない Bill Wyman のベースも迫力があり、Mick のハーモニカのプレイも聞きどころ。もちろん全体を通して Charlie Watts のドラムも最近のツアーやアルバム以上に激しく、この初めてのライブ盤からはこの頃ならではの躍動感が十二分に感じられた。

このライブ盤を楽しむには『Singles 1963-1965』というボックスが一番手軽な方法だが、この頃の他の埋もれている音源も今の技術を駆使すれば十分聴ける内容になるのではないだろうか。このライブ盤を改めて聴いて、この頃の音源発掘もこの先行われることを期待したくなった。

Got-Live-If-You-Want-It.jpggot LIVE if you want it!
We Want The Stones
Everybody Needs Somebody To Love
Pain In My Heart
(Get Your Kicks On) Route 66
I'm Moving On
I'm Alright




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コメント 4

ryo

実はシングル箱持っております(笑)
'63~'65ですが、生き生きとしたストーンズが楽しめますね。
Route 66のこの盤でのテイクはカッコいい!
ちょっと出し入れが面倒だけど、聴いてみようかな。久しぶりに。
by ryo (2011-09-19 00:32) 

MCMLXV_65

ryoさん、こんばんはー!このEP盤がある箱だけはお得感がありますよねぇ!!
『Route 66』のカッコ良さ! 共有して頂けて嬉しいです!! ぜひぜひ、また聴いてみて下さい! Keithがイキイキとしてますヨ!!
by MCMLXV_65 (2011-09-19 00:57) 

ezee

はじめまして。
ストーンズの初ライヴといえばコレですね!
UK発の初期EP3種はどれも大好きです。
BOXでの復活は狂喜乱舞でございました
ストーンズ版パスト・マスターズはでないもんですかねぇ
by ezee (2011-09-20 23:26) 

MCMLXV_65

ezeeさん、はじめまして!この頃のEP盤ってシングルやアルバムと方針違うこともあって長いこと入手困難アイテムでしたが、あのBOXはホント賞賛に値する内容でしたね!
1960年代の音源ってABKCO絡みだから、今ひとつリイシュープロジェクトも難しいんでしょうか? 期待したいです!!
by MCMLXV_65 (2011-09-21 00:02) 

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