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Vanessa Paradis/『Bliss』 [CD]

Bliss.jpg自らの名前を冠した前作の『Vanessa Paradis』から8年後の2000年。27歳になった Vanessa の通算4枚目のスタジオ・アルバムがこの『Bliss』で、前作に続いてこのアルバムもフランスのチャートで No.1 を記録した。

『Bliss』からは3枚のシングル『Commando』『Pourtant』『Que Fait La Vie』がカットされたが、前作『Vanessa Paradis』からのシングルほど好結果を残せなかった。しかし『Pourtant』と『Que Fait La Vie』の2曲は後のライブ盤やベスト盤にも必ず収録され、この『Bliss』というアルバムを代表する曲になった。

1曲目の『L'Eau Et Le Vin』ではいきなり中近東なイメージが飛び出し、初めてアルバムを聴いたときにこの変化に驚かされたが、前作が全曲英語だったのに対して『Bliss』では母国語のフランス語がメインとなり、Vanessa の歌い方にも30代を目前にした落ち着きが感じられた。

そして前作は Lenny Kravitz のプロデュースで注目されたが、この『Bliss』では1998年頃から付き合い始めた俳優 Johnny Depp の名前がこのアルバムにあり、9曲目の『St. Germain』とアルバムのタイトル曲『Bliss』の2曲ではライターとしてクレジットされていた。もちろん、この2曲では Vanessa も曲作りに関わっていた。

また、ふたりの間に生まれた Lily-Rose もこのアルバムに登場し、11曲目の『Firmaman』とアルバム最後を飾るタイトル曲では Lily-Rose の小さな声が、『La Ballade De Lily Rose』という曲ではタイトルにその名前があった。

アルバム前半は Vanessa の新しい音楽面のスタイルが散りばめられ、アルバム後半では Johnny や愛娘 Lily-Rose が絡むパーソナルな面が前面に押し出された『Bliss』は、世界的なヒットを記録した前作を期待するとガッカリするアルバムかもしれない。

だが、Vanessa と Johnny の水彩画がブックレットのイラストにもあるこの『Bliss』は、Vanessa のこの頃にやりたいことが詰まったアルバムとして魅力的な一枚だった。このアルバムが全仏チャートで No.1 になり、アルバム・チャートに一年近い49週間ランクされたことも、このアルバムの持つ雰囲気が多くの支持を受けたからだろう。

この『Bliss』の翌年にはライブ盤『Au Zénith』がリリースされ、そこには『Bliss』からの曲が9曲も収録されていた。Lily-Rose に関係した曲はライブでプレイが難しかったとしても、『Bliss』にある曲に Vanessa がライブでも大きな自信を持っていたように映った。

1994年にリリースされたライブ盤『Live』と『Au Zénith』の2枚のライブ盤での Vanessa の変化を聴き比べてみるのもまた面白いだろう。

Bliss.jpgBliss Bliss - Vanessa Paradis
L'Eau Et Le Vin
Commando
When I Say
Pourtant
Que Fait La Vie
Les Acrobates
La La La Song
L'Air Du Temps
St. Germain
Dans Mon Cafe
Firmaman
La Ballade De Lily Rose
Bliss


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