XTC/『English Settlement』 [CD]
1982年のリリース当時、本国イギリスでは LP 2枚組だった通算5枚目のスタジオ・アルバム『English Settlement』。『No Thugs In Our House』から『All Of A Sudden (It's Too Late)』の3曲がある Side B は他の面より収録時間が少し短かったが、それ以外の面は約19分前後に4曲ずつが配され、全15曲で約72分に及ぶ大作だった。
ところがイギリス以外の国や地域でリリースされた『English Settlement』は LP 1枚にまとめられ (これは XTC 側の意向らしい…?) 、しかもアメリカ版『English Settlement』だけ、また少しだけ収録曲が異なっていた。(この微妙な収録曲の変化も XTC 側の考え…??)
ジャケットの表にあるイラストは XTC が結成されたイギリスのスウィンドンから8マイル (約13km) 東に離れたところにある「アフィントンの白馬」という丘に刻まれた地上絵が元になっていた。
2001年にリリースされた紙ジャケット仕様の CD は1982年のオリジナル盤に忠実に、この白い馬のイラストにあたる箇所がエンボス処理で立体的になっていて、ジャケットの表も裏もエンボス処理された微妙なテクスチャーがしっかりと再現されていた。
バンド名とアルバム・タイトル部分はジャケットと同じ緑で立体的なエンボス処理がされ、角度を変えて見ると浮かび上がるようになっていた。しかし、1982年当時、イギリス以外でリリースされた『English Settlement』はこの部分が白い文字や黒い文字で描かれたバージョンもあったようだ。
オリジナルのイギリス版にある15曲は Andy Partridge が手掛けた曲が大半を占め、ベースを弾く Colin Moulding が書いた曲は冒頭の『Runaways』『Ball And Chain』の他、当時の LP で Side D にあった『Fly On The Wall』と『English Roundabout』の2曲を含めた4曲だけだった。
この『English Settlement』に伴うライブもリリース直後に行われたが、パリ公演の途中で Andy が倒れてしまい、その後、再開されたツアーも4月上旬のサンディエゴ公演を最後に XTC は二度とステージに立つことはなかった。
『English Settlement』にある15曲は Andy と Colin に加えてギターの Dave Gregory、ドラムの Terry Chambers の4人を中心に作られ、それ以外にプロデューサーの Hugh Padgham が『Ball And Chain』でコーラスで参加したり、曲名にあるアフリカ的なサウンドが特徴の『It's Nearly Africa』で Hans de Vente なる人物がコーラスで参加しているだけだった。
デビュー盤の頃のようなスタイルはもう『English Settlement』では聴かれなくなったが、その代わりに Andy が中心となって作られた曲ではアコースティック・ギターを取り入れた曲が多く、そこにボーカル・ワークが重ねられて、曲によっては Andy と他のメンバーが積極的にシンセサイザーもプレイしていた。
初期の XTC にあった奇妙なキーボードの音に代わって『English Settlement』ではシンセサイザーが効果的に使われ、その最たる曲が Side D のトップにあった『Fly On The Wall』で、この曲ではバック・コーラスも複雑に絡み合っていた。
そうかと思うと続く Andy 作の『Down In The Cockpit』は4ピース・バンドらしい小気味いいロックな曲で、途中にある Andy の掛け声のような箇所はライブ映えもしたのではないかと思う。
『English Settlement』を最後にドラムの Terry はフル・タイムのメンバーを外れ、XTC はライブ活動からも実質退いてしまった。Andy の体調面がライブ活動を行わなくなった一因らしいが、『English Settlement』には XTC の4人のバンドとしての最後の活動が詰め込まれている。
English Settlement
Runaways
Ball And Chain
Senses Working Overtime
Jason And The Argonauts
No Thugs In Our House
Yacht Dance
All Of A Sudden (It's Too Late)
Melt The Guns
Leisure
It's Nearly Africa
Knuckle Down
Fly On The Wall
Down In The Cockpit
English Roundabout
Snowman
ところがイギリス以外の国や地域でリリースされた『English Settlement』は LP 1枚にまとめられ (これは XTC 側の意向らしい…?) 、しかもアメリカ版『English Settlement』だけ、また少しだけ収録曲が異なっていた。(この微妙な収録曲の変化も XTC 側の考え…??)
ジャケットの表にあるイラストは XTC が結成されたイギリスのスウィンドンから8マイル (約13km) 東に離れたところにある「アフィントンの白馬」という丘に刻まれた地上絵が元になっていた。
2001年にリリースされた紙ジャケット仕様の CD は1982年のオリジナル盤に忠実に、この白い馬のイラストにあたる箇所がエンボス処理で立体的になっていて、ジャケットの表も裏もエンボス処理された微妙なテクスチャーがしっかりと再現されていた。
バンド名とアルバム・タイトル部分はジャケットと同じ緑で立体的なエンボス処理がされ、角度を変えて見ると浮かび上がるようになっていた。しかし、1982年当時、イギリス以外でリリースされた『English Settlement』はこの部分が白い文字や黒い文字で描かれたバージョンもあったようだ。
オリジナルのイギリス版にある15曲は Andy Partridge が手掛けた曲が大半を占め、ベースを弾く Colin Moulding が書いた曲は冒頭の『Runaways』『Ball And Chain』の他、当時の LP で Side D にあった『Fly On The Wall』と『English Roundabout』の2曲を含めた4曲だけだった。
この『English Settlement』に伴うライブもリリース直後に行われたが、パリ公演の途中で Andy が倒れてしまい、その後、再開されたツアーも4月上旬のサンディエゴ公演を最後に XTC は二度とステージに立つことはなかった。
『English Settlement』にある15曲は Andy と Colin に加えてギターの Dave Gregory、ドラムの Terry Chambers の4人を中心に作られ、それ以外にプロデューサーの Hugh Padgham が『Ball And Chain』でコーラスで参加したり、曲名にあるアフリカ的なサウンドが特徴の『It's Nearly Africa』で Hans de Vente なる人物がコーラスで参加しているだけだった。
デビュー盤の頃のようなスタイルはもう『English Settlement』では聴かれなくなったが、その代わりに Andy が中心となって作られた曲ではアコースティック・ギターを取り入れた曲が多く、そこにボーカル・ワークが重ねられて、曲によっては Andy と他のメンバーが積極的にシンセサイザーもプレイしていた。
初期の XTC にあった奇妙なキーボードの音に代わって『English Settlement』ではシンセサイザーが効果的に使われ、その最たる曲が Side D のトップにあった『Fly On The Wall』で、この曲ではバック・コーラスも複雑に絡み合っていた。
そうかと思うと続く Andy 作の『Down In The Cockpit』は4ピース・バンドらしい小気味いいロックな曲で、途中にある Andy の掛け声のような箇所はライブ映えもしたのではないかと思う。
『English Settlement』を最後にドラムの Terry はフル・タイムのメンバーを外れ、XTC はライブ活動からも実質退いてしまった。Andy の体調面がライブ活動を行わなくなった一因らしいが、『English Settlement』には XTC の4人のバンドとしての最後の活動が詰め込まれている。
English Settlement
Runaways
Ball And Chain
Senses Working Overtime
Jason And The Argonauts
No Thugs In Our House
Yacht Dance
All Of A Sudden (It's Too Late)
Melt The Guns
Leisure
It's Nearly Africa
Knuckle Down
Fly On The Wall
Down In The Cockpit
English Roundabout
Snowman
2012-02-10 19:37
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コメント(2)
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こんにちわ、
1982年の2月12日発売ですね!
30周年です!
by ノエルかえる (2012-02-13 11:04)
ノエルかえるさん、こんにちは。リリースから30周年! 全然意識してませんでした!!
XTCなら未発表音源や、デモ音源が豊富にありそうな感じがするんですが、こういう節目で何か企画されないのでしょうかね?
このアルバムの頃からスタジオ制作に重きをおいていますし、そんな音源の発表にちょっとだけ期待してしまいます!
by MCMLXV_65 (2012-02-13 12:35)