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Paul Weller/『Sonik Kicks』 [CD]

Sonik-Kicks-DX.jpgPaul Weller の通算11枚目のソロ・アルバム『Sonik Kicks』の、これはリード・シングルの『That Dangerous Age』などの PV や、約20分に及ぶ2本のインタビューを収めた DVD が付いた Deluxe Edition になる。

既に PV が先行して紹介されている『Green』と『Dragonfly』の PV も DVD に収録されていたが、昨年11月にアルバムのリリース情報と共に公開された『Around The Lake』の PV が入っていなかったのは残念だった。

しかし、この Deluxe Edition には昨年8月にリリースされた『Starlite』がボーナス・トラックの1曲として収められ、こちらは収録を希望していたので嬉しい点だった。

『Sleep Of The Serene』『Twilight』のインストルメンタル2曲を含む全14曲のアルバム『Sonik Kicks』は、Paul Weller の今までのどのアルバムとも似てなく、53歳にして、またも新しい内容にチャレンジしたアルバムだった。

リリースと同時に全英チャートでは予想どおり No.1 にいきなり初登場し、これでソロとしては1995年の『Stanley Road』、2002年の『Illumination』、2008年の『22 Dreams』に続く4枚目の全英 No.1 アルバムになった。

そして Paul Weller は在籍していた The Jam 時代に『The Gift』で、The Style Council 時代に『Our Favourite Shop』で、それぞれ1980年代に No.1 になっていたので、『Sonik Kicks』の No.1 で80年代、90年代、00年代、10年代のそれぞれに No.1 アルバムを輩出したことになった。

『Sonik Kicks』はリード・シングルの『That Dangerous Age』がチャートでそれ程いい成績を残していないが、収録されている曲がどれも甲乙のつけ難い、いい曲が揃っていて、各メディアも軒並み高い評価を付けている。

このアルバムでは、ほぼ全ての曲を『22 Dreams』の頃から曲を共に書いている Simon Dine と共作し、アルバムのプロデュースでも Simon Dine の名前が Paul Weller と併記されていた。

『Sonik Kicks』の全体的な雰囲気はこれまでのギターやピアノを中心にしたバンド・サウンドと変わり、シンセサイザーなどのキーボード類を前面にしたエレクトロな雰囲気が支配し、この点が今までの Paul Weller のどのアルバムとも似ていない点だった。

しかし、ソロ活動を始めた頃にリリースしたシングルのB面には、よくキーボードをメインにしたインストルメンタルが収録され、それらはスタジオ・アルバムにあまり反映されてこなかったが、ここに来て、それを積極的にアルバムにも取り入れてきたと感じた。

ライブで『Sonik Kicks』にある曲と、これまでの曲を並べるとどうか…? と最初は思ったが、聴きこんでいくうちに意外にもライブでバンドとして映える曲があるように感じ、照明の効果も含めると、なかなか面白いステージになりそうにも思えた。

アルバム冒頭にある『Green』や『Kling I Klang』でその変化に驚かされた『Sonik Kicks』だが、終盤にある『Paperchase』や『Be Happy Children』は、これまでの Paul Weller のスタイルを感じる曲で、ボーナスとして収録された『Devotion』も小粒なバラードで、これもなかなかいい曲だった。

1曲目の『Green』でいきなり驚かされる『Sonik Kicks』だが、優しい雰囲気のバラード『Be Happy Children』で締め括られ、最後にはやっぱり Paul Weller だと感じる、いいアルバムだった。

Sonik-Kicks-DX.jpgSonik Kicks (Deluxe Edition)
【CD】
Green
The Attic
Kling I Klang
Sleep Of The Serene
By The Waters
That Dangerous Age
Study In Blue
Dragonfly
When Your Garden's Overgrown
Around The Lake
Twilight
Drifters
Paperchase
Be Happy Children
Starlite (Bonus Track)
Devotion (Bonus Track)

【DVD】
Green
Dragonfly
Sleep Of The Serene
Be Happy Children
Drifters
Dragonfly
Paperchase
Track By Track Interview With Paul Weller
Exclusive Interview With Paul Weller
タグ:Paul Weller 2012


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コメント 2

どうぷ

こんばんは。
「Green」のイントロが、Wilcoの新作と同じような始まり方でワタシもちょっとビックリしました。
ウェラー流エレポップみたいな雰囲気が個人的には食傷気味でしたが、仰るように彼はこういったサウンドが好きな一面もありますからね。メロディで聴かせる曲もあったりして、14曲40分ちょっとの収録時間と相俟って結構一気に聴けました♪しかし声の張りは相変わらずで、まだまだ現役感覚豊富ですね。
by どうぷ (2012-04-01 00:32) 

MCMLXV_65

どうぷさんも聴かれたのですね、この新作!
Wellerも50代に突入しましたが、常に何か新しいことをして、最初は聴く側も戸惑うのですが、何度も聴いていくと面白く聴こえてくるんで不思議ですよね。
1曲が短いので、あまりくどくないのも聴きやすい理由でしょうか…?
最近来日していないですが、この新作をひっさげて来日したら、見に行きたいです。(でも、オール・スタンディングは辛いかなぁ…^^;)
by MCMLXV_65 (2012-04-01 07:10) 

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