The Doobie Brothers/『Livin' On The Fault Line』 [CD]
Michael McDonald が加入した The Doobie Brothers が1977年にリリースした通算7枚目のスタジオ・アルバム『Livin' On The Fault Line』は、前作『Takin' It To The Streets』と翌年暮れにリリースされる次作『Minute By Minute』の間に挟まれ、セールス面で苦戦を強いられたアルバムだった。
新体制になって初のアルバム『Takin' It To The Streets』が二作ぶりにアメリカでプラティナ・ディスクに認定され、1年余り経った後にリリースの『Minute By Minute』が300万枚を記録してトリプル・プラティナに認定されたのに対して、この『Livin' On The Fault Line』はアメリカで50万枚を超えた証のゴールド・ディスク認定に留まった。
全米アルバム・チャートでも最高が10位と、1972年リリースの2ndアルバム『Toulouse Street』以来の二桁順位に終わり、もし、ここで The Doobie Brothers の歴史が終わっていたら、Michael McDonald の加入は間違いだと証明するアルバムになっていたかもしれない。
『Livin' On The Fault Line』のジャケットにはオリジナル・メンバー Tom Johnston の画像と、その名前が記されていたが、アルバム制作には、ほとんど、もしくは全く関わっていないという状況で、このアルバムで前面にあったのは、やはり前作から加入した Michael McDonald だった。
Michael McDonald は4曲でライターとして記され、うち2曲は単独での表記。1年後の1978年9月、Carly Simon のシングルとして全米チャート最高6位をマークする『You Belong To Me』は、その Carly と Michael McDonald の共作だった。
Michael McDonald がリード・ボーカルを務める『Little Darling (I Need You)』はモータウン・サウンドのソングライター・チーム Holland-Dozier-Holland による曲で、Marvin Gaye が1966年にリリースしたシングルのカバー。『You Belong To Me』とこの曲の存在は The Doobie Brothers が Tom Johnston 時代と明らかに違う方向性を目指していた。
オリジナル・メンバー Patrick Simmons が書いたアルバムのタイトル曲『Livin' On The Fault Line』でも Michael McDonald を含むバック・ボーカルの存在感か鮮明。しかも、Michael McDonald のキーボードや、Jeff Baxter のギター・ソロなどは、かつてバイカー向けに書いていた疾走感溢れるタイプの曲と全く異なる雰囲気だった。
LP 時代のA面はここで終了。サイドが変わってB面のトップはまた Michael McDonald 作の『Nothin' But A Heartache』でスタート。アルバムを印象つけるような場所には必ず Michael McDonald の存在があった。
B面はその Michael McDonald の曲が2曲と、ベースの Tiran Porter による『Need A Lady』があり、後者もまた、従来の The Doobie Brothers が作ってきた曲と違う雰囲気を持っていた。そして最後の曲『Larry The Logger Two-Step』は Patrick Simmons による1分少しの短いインストルメンタルだった。
こうして振り返ると『Livin' On The Fault Line』は Michael McDonald のソロ・アルバムに The Doobie Brothers のメンバーが参加したとも受け取れるようなアルバムに思えた。
アルバムのタイトルからも不安な状況を感じる通算7枚目のスタジオ・アルバム『Livin' On The Fault Line』は、パンクやディスコがシーンを席巻する頃の1970年代終盤にリリースされ、ともすれば、ここでその歴史が終わっていたかも…と感じるアルバムだが、ここで諦めずに次作『Minute By Minute』に繋がったことで The Doobie Brothers は Michael McDonald の加入が間違っていなかったことを証明する。
Livin' On The Fault Line
【SIDE ONE】
You're Made That Way
Echoes Of Love
Little Darling (I Need You)
You Belong To Me
Livin' On The Fault Line
【SIDE TWO】
Nothin' But A Heartache
Chinatown
There's A Light
Need A Lady
Larry The Logger Two-Step
新体制になって初のアルバム『Takin' It To The Streets』が二作ぶりにアメリカでプラティナ・ディスクに認定され、1年余り経った後にリリースの『Minute By Minute』が300万枚を記録してトリプル・プラティナに認定されたのに対して、この『Livin' On The Fault Line』はアメリカで50万枚を超えた証のゴールド・ディスク認定に留まった。
全米アルバム・チャートでも最高が10位と、1972年リリースの2ndアルバム『Toulouse Street』以来の二桁順位に終わり、もし、ここで The Doobie Brothers の歴史が終わっていたら、Michael McDonald の加入は間違いだと証明するアルバムになっていたかもしれない。
『Livin' On The Fault Line』のジャケットにはオリジナル・メンバー Tom Johnston の画像と、その名前が記されていたが、アルバム制作には、ほとんど、もしくは全く関わっていないという状況で、このアルバムで前面にあったのは、やはり前作から加入した Michael McDonald だった。
Michael McDonald は4曲でライターとして記され、うち2曲は単独での表記。1年後の1978年9月、Carly Simon のシングルとして全米チャート最高6位をマークする『You Belong To Me』は、その Carly と Michael McDonald の共作だった。
Michael McDonald がリード・ボーカルを務める『Little Darling (I Need You)』はモータウン・サウンドのソングライター・チーム Holland-Dozier-Holland による曲で、Marvin Gaye が1966年にリリースしたシングルのカバー。『You Belong To Me』とこの曲の存在は The Doobie Brothers が Tom Johnston 時代と明らかに違う方向性を目指していた。
オリジナル・メンバー Patrick Simmons が書いたアルバムのタイトル曲『Livin' On The Fault Line』でも Michael McDonald を含むバック・ボーカルの存在感か鮮明。しかも、Michael McDonald のキーボードや、Jeff Baxter のギター・ソロなどは、かつてバイカー向けに書いていた疾走感溢れるタイプの曲と全く異なる雰囲気だった。
LP 時代のA面はここで終了。サイドが変わってB面のトップはまた Michael McDonald 作の『Nothin' But A Heartache』でスタート。アルバムを印象つけるような場所には必ず Michael McDonald の存在があった。
B面はその Michael McDonald の曲が2曲と、ベースの Tiran Porter による『Need A Lady』があり、後者もまた、従来の The Doobie Brothers が作ってきた曲と違う雰囲気を持っていた。そして最後の曲『Larry The Logger Two-Step』は Patrick Simmons による1分少しの短いインストルメンタルだった。
こうして振り返ると『Livin' On The Fault Line』は Michael McDonald のソロ・アルバムに The Doobie Brothers のメンバーが参加したとも受け取れるようなアルバムに思えた。
アルバムのタイトルからも不安な状況を感じる通算7枚目のスタジオ・アルバム『Livin' On The Fault Line』は、パンクやディスコがシーンを席巻する頃の1970年代終盤にリリースされ、ともすれば、ここでその歴史が終わっていたかも…と感じるアルバムだが、ここで諦めずに次作『Minute By Minute』に繋がったことで The Doobie Brothers は Michael McDonald の加入が間違っていなかったことを証明する。
Livin' On The Fault Line
【SIDE ONE】
You're Made That Way
Echoes Of Love
Little Darling (I Need You)
You Belong To Me
Livin' On The Fault Line
【SIDE TWO】
Nothin' But A Heartache
Chinatown
There's A Light
Need A Lady
Larry The Logger Two-Step
2012-07-30 08:52
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