Paul McCartney／『Beautiful Night』

今日、9月30日の夜は天気が良ければ中秋の名月が見られるはずだったが、台風17号の上陸で『Beautiful Night』とはいかず…。先程、愛知県に上陸した台風17号は、今夜の間に速度を上げて一気に日本列島を縦断、明日朝には東北の沖合いに抜けるようだ。

中秋の名月にちなんで、Paul McCartney が1997年にリリースしたスタジオ・アルバム『Flaming Pie』からの3rdシングル『Beautiful Night』を久しぶりに聴こうと用意をしていたが、今夜は月を愛でるような環境でなくなってしまった。

Paul のリリースした『Beautiful Night』は、『Young Boy』『The World Tonight』に次ぐシングルとしてカットされ、全英チャートで最高25位をマークした。プロデュースは Jeff Lyne。この曲では Ringo Starr がドラムを叩き、PV にも登場。そして、曲終盤のオーケストラは George Martin によるものだった。

『Beautiful Night』は元々1986年にニューヨークでレコーディングされた曲とのことで、それが約10年後の1997年、ようやく公式にお披露目されたかたちになった。

『Flaming Pie』からのシングルはイギリスでアナログ盤7インチの他、2種類の CD がリリースされ、この『Beautiful Night』もジャケットが黄色の CD1 と、ピンクの CD2 の2種類がリリースされた。

そこには『Flaming Pie』に未収録の曲があり、CD1 には『Love Come Tumbling Down』、CD2 には『Same Love』がそれぞれ収められた。『Love Come Tumbling Down』は1987年に、『Same Love』は1988年にレコーディングされ、それまで未発表の曲だった。

『Flaming Pie』からの3枚のシングルの CD 盤には Oobu Joobu というラジオ・ショー形式の10分前後のプログラムも全部で6つ収録され、『Beautiful Night』には Part5 と Part6 があった。

2種類の CD のそれぞれ3曲目にあった Oobu Joobu は、10分前後のプログラムが全てまとめて1曲の扱いだったが、その中には『Beautiful Night』の1986年当時にレコーディングされたと思われる Original Version も入っていた。

CD1 にあった Oobu Joobu の Part5 では Paul と Ringo の『Beautiful Night』についての話があり、CD2 の Part6 ではまた『Love Mix』という未発表曲もあった。また、この Part6 では『Strawberry Fields Forever』のイントロを使いメロトロンを解説する Paul の語りもあった。

残念ながら、この Oobu Joobu シリーズも、当時、未発表だった『Love Come Tumbling Down』『Same Love』らの曲も、この『Flaming Pie』からの一連のシングル、それも CD 盤でしか聴けない存在だ。ここら辺の曲も今後、Paul の Arichive Collection シリーズで全て取り上げられるのだろうか? それを期待したいが、実現するのも、いつのことになるやら…。

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