Alicia Keys／『Girl On Fire』

前作『The Element Of Freedom』から3年。その間に Alicia Keys は結婚して出産を経験。それらを経て、リリースされた通算4枚目のスタジオ・アルバム『Girl On Fire』を、今日は昼過ぎから何度も繰り返し、聴いている。

最近 CD の購入先が WOW HD にシフトしているので、この『Girl On Fire』も、ようやく先日届いた。先月末あたりから各所でレビューが掲載され、それらを読むにつれて、リード・シングルになったタイトル曲以外も早く聴きたいと思っていたところだった。

今回は曲作りを今までのどのスタジオ・アルバムより多くのアーティストと手がけていると聞いていたが、その中にはスコットランド出身でまだ25歳の Emeli Sandé や、2010年の『Just The Way You Are』以来、ヒットを連発している Bruno Mars といった、今が旬のアーティストが参加している。

さらにプロデュースの面では Dr. Dre や Rodney Jerkins、Babyface、そして夫君である Swizz Beatz らが各曲で名を連ね、今までにリリースした過去3枚のいずれのスタジオ・アルバムより、多くの外部の力を注ぎ込んだアルバムになっている。

そしてタイトル曲の『Girl On Fire』では、Alicia と同世代 (というプロフィールになっている) Nicki Minaj をフューチャーした Inferno Version を、アルバムには収録している。

『Girl On Fire』には Alicia のボーカルだけによる Main Version と、アレンジを変えた Bluelight Version がある。前作『The Element Of Freedom』でも『Empire State of Mind』では Alicia だけのバージョンを取り上げ、『The Element Of Freedom』にはヒットした Jay-Z とのバージョンを収録していなかったが、今回は話題性がある Nicki Minaj とのバージョンをアルバムには選んでいる。

また、その『Girl On Fire』より早く、今年の7月末には 50 Cent が Alicia をフューチャーした『New Day』をリリースしたが、この新作では Alicia がメイン・ボーカルのバージョンを収録している。

アルバム『Girl On Fire』も、お馴染みとなった Alicia のピアノによる短いインストルメンタルで始まり、続く『Brand New Me』から『Girl On Fire』まで、アルバム前半の5曲の流れはあっという間で、そのどれもが好きなタイプの曲だった。

その前半に比べると、後半の7曲は少し好き嫌いがハッキリ分かれそうな曲が並ぶが、ここでも Emeli Sandé と共に書いた『Not Even The King』と『101』の2曲は聴きどころ。

その『101』がアルバム『Girl On Fire』のラストとジャケットなどに表示されているが、わずかなブランクを挟み、シークレット・トラックのアウトロが約2分収録されている。

デビュー盤や2ndアルバムの頃に比べると確かに「これは!」と思える曲が少なく思う最新作の『Girl On Fire』だが、アルバム前半はこれからシングル・カットされそうな好きな曲が多く、後半の曲も聴きこむほどにその感想が良いモノに変わりつつある。このアルバムもまた、年末に向けて聴く機会が多くなりそうなアルバムだ。

Girl On Fire
De Novo Adagio (Intro)
Brand New Me
When It's All Over
Listen To You Heart
New Day
Girl On Fire (Inferno Version) (featuring Nicki Minaj)
Fire Me Make (duet with Maxwell)
Tears Always Win
Not Even The King
That's When I Knew
Limitedless
One Thing
101

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