Jennifer Lopez／『J To Tha L-O! The Remixes』

先日行われた第55回 Grammy 賞で Adele が Best Pop Solo Performance を受賞した際に、ちょっとしたハプニングがあった。この時、プレゼンターとしてステージにいたのが Pitbull と Jennifer Lopez だった。

Adele の名前が読み上げられ、その Adele がステージに上がると同時に全く関係ないタキシード姿の男も反対側からステージに登場。すると、この異変にいち早く気づいた J-Lo が、この男を右手の小さなアクションで制すると、右親指をクイッと立て「出ていけ!」と無言のサイン。

これを受けたその男は、ステージ奥の階段を何事もなかったように上がっていき事なきを得たが、この一連の騒ぎを凛として扱った J-Lo の手際がなんともカッコ良かった。

きのう、その瞬間の映像が You Tube で見ることができたが、さっそく Grammy 側からクレームがあり即削除されてしまったようで、その J-Lo の勇姿はもう見られないが、そんなこともあって、J-Lo が約10年前にリリースしたリミックス・アルバム『J To Tha L-O! The Remixes』を久しぶりに聴いてみた。

このアルバムにはデビュー盤の『On The 6』と、続く2ndアルバム『J.Lo』からの曲のリミックスと、2002年公開の映画『Enough』に書かれた新曲『Alive』が収められている。

既発表曲のリミックス集にも関わらず、『J To Tha L-O! The Remixes』は全米アルバム・チャートに No.1 で初登場、これはリミックス・アルバムとして初の快挙だった。

そして、このアルバムからのリード・シングル『Ain't It Funny (Murder Remix)』もまた、全米チャートで No.1 を記録した。アルバムからの2ndシングルには『I'm Gonna Be Alright (Track Masters Remix)』が選ばれ、こちらも全米チャートで最高10位をマークした。

初登場で全米 No.1 を記録した『J To Tha L-O! The Remixes』だったが、その次の週には3位に後退。しかし、2ndシングルの『Ain't It Funny (Murder Remix)』が全米チャートで No.1 になると、アルバムもまた全米チャート No.1 に返り咲いた。

アメリカで約150万枚、全世界で400万枚のセールスをマークした『J To Tha L-O! The Remixes』はリミックス・アルバムとしては、Michael Jackson の『Blood On The Dance Floor』、Madonna の『You Can Dance』に次ぐ最も売れたリミックス・アルバムにもランクされている。

そして、全米アルバム・チャートに No.1 で初登場した唯一のリミックス・アルバムという記録も、2011年に Justin Bieber の『Never Say Never: The Remixes』が No.1 で初登場を記録するまで、約10年間にわたって保持していた。(だが Justin のリミックス・アルバムの全世界でのセールスは100万枚と、J-Lo の400万枚にまだ及ばない)

J To Tha L-O! The Remixes
Love Don't Cost A Thing (RJ Schoolyard Mix)
Ain't It Funny (Murder Remix)
I'm Gonna Be Alright (Track Masters Remix)
I'm Real (Murder Remix)
Walking On Sunshine (Metro Remix)
If You Had My Love (Dark Child Master Mix)
Feelin' So Good (Bad Boy Remix)
Let's Get Loud (Pablo Flores Remix)
Play (Sack Internation Remix)
Waiting For Tonight (Hex's Momentous Radio Mix)
Alive

タグ：JENNIFER LOPEZ 2002