Foreigner／『Classic Hits Live』

今回は久々にライブ盤を紹介…と思ったが、約1か月前にも2枚を取り上げていた。しかし、それらはリイシュー盤にあったボーナス CD でのライブ盤や、DVD としてのライブ盤だったので、純粋な CD でのライブ盤は年始に紹介して以来となる。

と、前置きが長くなったが、この Foreigner の初めてのライブ盤『Classic Hits Live』は1993年にリリース。その前年、1992年には2枚のベスト盤がリリースされ、このライブ盤は『Classic Hits Live』の他に『Best Of Live』というタイトルでも紹介された。

『Classic Hits Live』がリリースされた当時の Foreigner はボーカルの Lou Gramm が抜け、新たなボーカリストを含めた4人体制になっていたが、このライブ盤では結成当時のオリジナル・メンバーの6人がプレイした曲も含む全14曲が、約75分にわたって収められていた。

『Not Fade Away』と『Love Maker』の2曲のカバー以外の12曲は、1977年のデビュー盤から1984年の『Agent Provocateur』から選ばれ、音源は1977年のラジオでオンエアされた曲から、『Agent Provocateur』リリース後に行われた1985年のライブ音源まで、約10年に行われた様々なステージから曲が選ばれていた。

ラジオでオンエアされた2曲、『Fool For You Anyway』『Love Maker』以外はアリーナやスタジアムでのライブ音源なのでヒット曲に対するファンの歓声も大きく、「産業ロック」と揶揄された Foreigner のアメリカでの人気の高さが伺える。

実際のステージでのセットリストが、このアルバムにあるような曲順だったかは定かでないが、Lou Gramm 在籍時代のヒット曲が立て続けに並ぶこのライブ盤は『Best Of Live』という名にふさわしい。

『Classic Hits Live』がリリースされた前年にリリースされたベスト盤では、1990年に脱退した Lou Gramm が戻り、3つの新曲も収録された。そのベスト盤がアメリカではダブル・プラティナ・ディスクにもなったので、その勢いを得て、ライブ仕様のベスト盤『Classic Hits Live』が企画されたのかもしれない。

『Waiting For A Girl Like You』『I Want To Know What Love Is』という2曲のヒット・バラードもしっかり入っているアルバムだったが、CD 一枚では、やや物足りなさを感じるライブ盤でもあった。

Foreigner のライブ盤はこれ以降、2枚がリリースされたが、そのどれも決定盤に欠ける内容で、それらに比べると、まだ『Classic Hits Live』が上。『Classic Hits Live』は様々なステージからの抜粋というかたちのライブ盤だったので、いつの日か、それらの元になった1つのステージを丸ごと収めた1980年代絶頂期の Foreigner のライブも聴いてみたいものだ。

Classic Hits Live
Double Vision
Cold As Ice
Damage Is Done
Women
Dirty White Boy
Fool For You Anyway
Head Games
Not Fade Away
Waiting For A Girl Like You
Juke Box Hero
Urgent
Love Maker
I Want To Know What Love Is
Feels Like The First Time

タグ：foreigner 1993 ライブ盤

コメント 2

ルー・グラム時代の1枚モノライブがあったとは・・
私にとって数少ないハードロックで馴染あるバンド。聴いてみます！
by ezee (2013-03-12 23:26) 

Foreignerのライブ盤って、それも公式に、そして Lou も在籍時のモノになると意外になく、これ一枚だけなんですよね。初期の4枚目をリリースした頃のステージを丸ごと再発掘してくれたりしたら、飛びついちゃいます…ね。
by MCMLXV_65 (2013-03-13 15:34)