Cheap Trick／『The Essential』

一度、聴きだし始めると、あれも! これも!! と聴きたくなってしまうのが、この Cheap Trick というバンドの魅力。

昨日から、いろいろなスタジオ・アルバムをつまみ聴きしているが、この2枚組のベスト盤『The Essential』は、1977年のバンド名を冠したデビュー盤から、2003年の『Special One』まで万遍なく曲が選ばれていて、とてもお薦めのベスト盤。

『The Essential』はレーベル主導のベスト盤で、SONY 系レーベルに所属しているアーティストやバンドが同名の2枚組ベスト盤を多くリリースしていて、Cheap Trick の『The Essential』もその中の1つだが、この Cheap Trick 版はレーベルの垣根を超えて曲が選ばれている点が特徴だ。

一時の低迷を脱したものの、1994年の『Work Up With A Monster』以降は一枚ごとにレーベルを変えリリースが続いた Cheap Trick だが、そんな時代のアルバムからも最低1曲選ばれているのが、このベスト盤をお薦めする理由だ。

だが、昨日の『The Greatet Hits』の中でも記したが、1986年の『The Docter』からだけ1曲も選ばれていないのは、このベスト盤の唯一の欠点だろうか…？

この Cheap Trick 版の『The Essential』は厳密に言うと3種類存在する。1つは全36曲を収録した海外版で、これが一番見つけやすい。2つ目はここでも紹介している日本版で、『Don't Be Cruel』と『Magical Mystery Tour』を加えた全38曲入り。そして最後が3枚目の CD を加えた『The Essential 3.0』というバージョンで、この 3.0 というシリーズは幾つかのアーティストやバンドもリリースしている。

一応『The Essential』にある曲は時代ごとに並べられ、日本版や 3.0 版にのみ収録の曲は、それぞれの CD の最後や、3枚目の CD にまとめられ、そこだけは時代順になっていない。

3.0 シリーズにのみある曲に、それほど有利な点はないが、日本版にのみ追加された2曲は、なかなかいい曲を選んでいるので、もしこれから探すなら、この全38曲入りの日本版が一番のお薦めだろう。

Cheap Trick のオリジナル・アルバムはこれ以降は意外に2枚しかなく、冗談のようだが、今もって「最新作」という意味の『The Latest』が、現時点で最後のスタジオ・アルバムになっている。

2006年の『Rockford』と最新作『The Latest』も、なかなかいいアルバムなので、『The Essential』とこの2枚があれば、Cheap Trick がどういう歴史を経てきたバンドなのか追いかけることができる。

『The Essential』にはライブ・バンドとしての Cheap Trick の良さが伝わるライブ・バージョンも幾つか収録されている。これもまた『The Essential』が、お薦めの理由だ。

The Essential
【CD ONE】
ELO Kiddies (Single Version)
Hot Love
He's A Whore
Mandocello (Live, with Billy Corgan)
Clock Strikes Ten
Southern Girls (Single Version)
Downed
Hello There
Surrender
California Man
High Roller
Auf Wiedersehen
I Want You To Want Me (Live)
Ain't That A Shame (Live)
Takin' Me Back
Dream Police
Voices
Gonna Raise Hell (Live)
Don't Be Cruel (Japanese Bonus Track)
【CD TWO】
Way Of The World
Stop This Game
World's Greatest Lover
Everything Works If You Let It (Full Version)
She's Tight
If You Want My Love (Alternate, Extra Bridge Version)
I Can't Take It
Tonight It's You
This Time Around
The Flame
Had To Make You Mine
I Can't Understand It
Can't Stop Fallin' Into Love
Walk Away (featuring Chrissie Hynde)
Woke Up With A Monster
Hard To Tell (Live)
Say Goodbye
Scent Of A Woman
Magical Mystery Tour (Japanese Bonus Track)

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