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Paul McCartney/『Chaos And Creation In The Backyard』 [CD]

Chaos and Creation in the Backyard前作『Driving Rain』から約4年が経った2005年にリリースされたPaul McCartneyの『Chaos And Creation In The Backyard』は、プロデューサーにRadioheadやBeckを手掛けたNigel Godrichを起用。Paulがほとんどの楽器を弾き、ソロ・デビュー作の『McCartney』にも通じるつくりになっていた。

1曲目の『Fine Line』はこのアルバムからの1stシングルで、ストリングス・セクションも入っているのでElectric Light Orchestraに似た雰囲気を持つポップな曲だが、2曲目以降の『How Kind Of You』や『Jenny Wren』は、まさにPaulの独壇場で、しみじみと曲に聴き入ってしまう。

バンド・スタイルで発表した『Driving Rain』や、ロックのカバー曲で埋めた『Run Devil Run』の後に、このようなシンプルなソロ・アルバムを披露するとは、多くのファンの期待を裏切ったかのようにもみえるが、逆に、Paulのメロディメイカーとしての才能が余計な装飾がない分、より際立ってみえるアルバムでもある。

それは『Jenny Wren』や『English Tea』などの小粒な曲で最も顕著に表れているし、Paulがほとんどの楽器をプレイした曲以外でも、あと少しだけ曲に味付けが欲しいところに外部ミュージシャンを起用し最小限のアレンジに留め、原曲の持つ輝きを見事に生かしている。

アルバム終盤の『Promise To You Girl』では、Paulがドラムやギター、シンセサイザーを含む全ての楽器を弾いてバンド・スタイルの曲を披露、アルバムが単調にならないようにメリハリもつけてもいる。

『Chaos And Creation In The Backyard』と同じようなスタイルのソロ・デビュー作『McCartney』も全米チャートではNo.1を記録したが、この『Chaos And Creation In The Backyard』も全米チャートでは最高6位を記録。RIAA公認のゴールド・ディスクも獲得し、チャート上の活躍からみれば前2作のアルバムを上回り、1997年の『Flaming Pie』以来となるヒットを記録したともいえる。

この結果、翌年のグラミー賞ではAlbum Of The Yearを含む3部門でノミネートも受けている。

また、このアルバムの5曲目の『Friends To Go』は、2001年の『Driving Rain』発表直後に亡くなったGeorge Harrisonに捧げる曲ともPaulはコメントしている。そして、アルバム最後の曲『Anyway』が終わった20秒後には、隠しトラックの『I've Only Got Two Hands』が収められている。

『Chaos And Creation In The Backyard』
Fine Line
How Kind Of You
Jenny Wren
At The Mercy
Friends To Go
English Tea
Too Much Rain
A Certain Softness
Riding To Vanity Fair
Follow Me
Promise To You Girl
This Never Happened Before
Anyway
I've Only Got Two Hands (hidden track)



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