The Paul Weller Movement／『Into Tomorrow』

Paul Weller のソロ・シングル『Into Tomorrow』がリリースされたのは1991年の5月。The Style Council のラスト・アルバム『Confessions of a Pop Group』がリリースされたのが1988年6月で、このアルバムからの最後のシングル『Promised Land』がリリースされたのが1989年2月だったので、Paul Weller が関わったシングルがリリースされたのは実に2年ぶりのことだった。

また、初のソロ・アルバム『Paul Weller』がリリースされたのは、これから1年後の1992年4月。それも日本盤が輸入盤に半年以上も先行してのリリースだった。このソロ・デビュー盤はイギリスではインディ系レーベル Go! Discs から1992年9月にリリースされた。

『Into Tomorrow』に収められた4曲のうち、最初と最後はタイトル曲。この2曲に挟まれた2曲のうち『Here's a New Thing』はアルバム『Paul Weller』に新たに編集され『New Thing』として収録された。但しそのアルバム『Paul Weller』は日本盤であって、Go! Discs からリリースされた UK 盤『Paul Weller』には収録されていない。

この『Into Tomorrow』のシングルに収められたタイトル曲以外の3曲は、後に2003年7月にリリースされた3枚組のボックス『Fly On The Wall』にも収録された。副題に『B-Sides and Rarities』と付けられた『Fly On The Wall』は、この3曲以外にもシングルのB面だけで発表された曲や BBC でレコーディングされた曲など全部で39曲が収められている。

この『Into Tomorrow』がリリースされた当時は、ようやく The Style Council に代わる活動が開始されたとあって、この次はどんなアルバムやシングルが発表されるかを期待して待っていたものの、その年の暮れになっても何の音沙汰もなく、ようやくリリースされたアルバム『Paul Weller』は本国イギリスでは発売の目処がたっていないとまで言われていた。

今までの The Jam や The Style Council のように、新たなバンドを組んで再び活動するのかすらも、はっきりしていなかった頃にリリースされた『Into Tomorrow』は、The Paul Weller Movement という名義からも、ソロ名義でいくか、バンド名義でいくかを決めかねていたようでもあった。

『Into Tomorrow』もアルバム『Paul Weller』もリリース当時はイギリスではほとんど評判にならなかったようだが、日本では The Style Council の人気もあって、意外と好意的に受けいられたような記憶がある。

『Into Tomorrow』という曲はライブでプレイされる機会も多く、この曲のイントロが始まると、試行錯誤で始まったソロ活動最初のシングルをいち早く見つけたときの頃を思い出し、思わず感慨深くなってしまう。

『Into Tomorrow』
Into Tomorrow
Here's a New Thing
That Spiritual Feeling
Into Tomorrow (Original 8 Track Demo)

タグ：Paul Weller 1991

コメント 2

そうそう、ファースト・ソロは日本先行で（セカンドもでしたっけね？）、輸入盤派の私はUK盤を待っていたんですがさっぱり発売されず、結局買うタイミングを逃したんですよ＾＾；

あとからFMか何かで耳にしましたがピンと来なくて、それ以来疎遠になってしまい、初めて買ったアルバムは確かずっとあとの「スタンリー・ロード」でした。
それからもポツポツとアルバムは買いましたが、どーもダメですね（苦笑）。
でもまた機会があれば挑戦してみます＾＾。
by MASA (2010-03-31 23:50) 

MASAさん、毎度どーもです!
そうです、1stは日本先行でなぜかキャニオンからの発売でしたね。UK盤がなかなかリリースされなかったのは、当時のPaul Wellerが大手のポリドールと契約がなくなってしまったからでした。

2ndも私は好きなアルバムだったので、曲順やジャケットの違うUS版やアウトテイクを集めた盤、日本のみのライブ盤など各種を買い回っていました。私はソロになってからのPaul Wellerは好きなんですよねー!
by MCMLXV_65 (2010-04-01 00:18)