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U2/『Achtung Baby』 [CD]

Achtung-Baby.jpg1991年の11月にこの U2 の新作『Achtung Baby』がリリースされたとき、先行シングル『The Fly』のそれまでの U2 のサウンドからの大きな変貌もあって、アルバムの内容にもまた大いに驚かされたものだった。

前作『Rattle and Hum』がライブ音源を含んだアルバムだったので、純粋なスタジオ・アルバムは1987年の『The Joshua Tree』以来、4年の月日が経っていた。

その『The Joshua Tree』がアメリカだけで1000万枚以上を記録したアルバムだっただけに、その後に続くアルバムを作るのには相当なプレッシャーがあったと思われたが、この『Achtung Baby』はアメリカだけで800万枚以上のセールスを記録と、U2 の長いキャリアを代表する1枚へと成長した。

と、後からセールス面を振り返ると、いかにも大衆ウケをしたアルバムのようにみえる『Achtung Baby』だが、1991年のリリース当時はそれまでの U2 のファンを含め、大いに評価が割れたアルバムだった。

それまでの U2 の曲にみられたストイックなイメージがこの『Achtung Baby』では一気に大衆に迎合したかのようなダンス・ミュージックへと変わり、サウンドもメロディアスからダンサブルへ。この路線を支持するファンもいれば、それまでの路線を踏襲した『One』や『Love Is Blindness』しか聴くべき曲はないというファンも周囲にいた。

『The Fly』の PV で見せる Bono のイメージも大いに物議を醸した。視線が全く見えないサングラスをかけた Bono には『The Joshua Tree』の頃の求導師のようなイメージは全然なく、人格そのものが変わってしまったようだった。

後のツアーのタイトルにも使われたアルバムのトップを飾る『Zoo Station』では、Larry Mullen Jr. の叩くドラムの乾いた音に、エフェクトのかかった Bono のボーカルは、あまり良くない PA システムでプレイしているガレージ・バンドのステージを見ているかのようだった。

『Zoo Station』のような大々的な変化は2曲目の『Even Better Than The Real Thing』でも続けられ、ようやく『One』と『Until The End Of The World』で従来のファンはホッとしたものだった。

しかし『Who's Gonna Ride Your Wild Horses』や『Mysterious Ways』でも再び驚かされて、リリース当時はこのアルバムでみせた U2 の新たな路線は失敗だろうという思いが強かった。

次のアルバム『Zooropa』や Zoo TV ツアーの成功もあり、U2 が1990年代に行なったサウンドの転換は結果的に「成功」と捉えられた。だが、ここまで売れるアルバムになることを1991年のリリース当時は誰が予想しただろう。

Achtung Babyicon
Zoo Station
Even Better Than The Real Thing
One
Until The End Of The World
Who's Gonna Ride Your Wild Horses
So Cruel
The Fly
Mysterious Ways
Tryin' To Throw Your Arms Around The World
Ultraviolet (Light My Way)
Acrobat
Love Is Blindness
タグ:1991 U2


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