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Mick Jagger/『The Very Best Of Mick Jagger』 [CD]

The-Very-Best-Of-Mick-Jagge.jpgThe Rolling Stones としての活動が少ない中、Mick Jagger が別ユニットを作って新作に励むとか、Keith Richards の自叙伝『LIFE』の日本語版が出版されたり、極めつけはその Keith から2012年は The Rolling Stones の初ライブと結成50年になることで記念イベントを行うなんて話も流れて、にわかに The Rolling Stones としての活動が動き出しそうな気配になってきた。

というわけで少し強引だが今回は2007年に Mick がリリースしたソロ活動のベスト盤『The Very Best Of Mick Jagger』を久しぶりに引っ張り出して聴いてみた。

Mick のソロ活動は1985年の『She's The Boss』以降、4枚のアルバムがリリースされ、このベスト盤にはその4枚から10曲が選ばれている。他の収録曲は映画に提供した曲が2曲、他のアーティストとの曲が2曲、そしてこの時点で未発表な曲が3曲というラインアップだった。

全17曲で約72分のこのベスト盤、改めて気がついたことだが、前半の曲には多少の曲間があったが、途中からは曲間をほとんど入れずに次の曲に繋がるような編集がされていた。

序盤3曲の流れは新旧織りまぜた構成だが、Lenny Kravitz が参加した『God Gave Me Everything』から Jeff Beck がギターを弾き Bill Laswell がプロデュースを務めた『Just Another Night』までの3曲は Mick のソロ活動を代表する曲で、この3曲がライブでたたみ掛けるようにプレイされるところを見てみたいと思わせる。

『Don't Tear Me Up』でちょっとテンポを落とした後の『Charmed Life』は未発表曲の1つで、1993年の『Wandering Spirit』レコーディング時のアウトテイクらしい。『Charmed Life』はこのベスト盤からシングル・カットされ、全米ダンス系チャートで最高18位を記録した。

『Charmed Life』から間髪入れずに続く『Sweet Thing』がまた Mick のボーカルがたっぷりと楽しめる曲で、『Wandering Spirit』に絡む3曲の流れもこのベスト盤では好きな部分だ。

『Old Habits Die Hard』からの4曲は映画に提供したり、Mick のソロ・アルバムに未収録な曲が並び、この中盤での目玉は2曲目の未発表曲『Too Many Cooks (Spoil The Soup)』だろう。

この曲は John Lennon がプロデュースをしたという1973年にレコーディングされた曲で、これまではブートレグ(海賊盤)でお馴染みの曲だったが、ようやく公式に陽の目を見たという触れ込みの曲だった。

『Memo From Turner』はこのベスト盤で唯一の Jagger/Richards 名義の曲で、これまでに1975年の編集盤『Metamorphosis』などで登場した曲だ。1970年代の2曲がこういかたちで並べられたのも、このベスト盤の妙味といえるだろうか…?

『Lucky In Love』『Let's Work』とソロ初期の曲が並び、再び最新のソロ『Goddessinthedoorway』から2曲が続くが、U2 の Bono がボーカルで参加した『Joy』の収録は OK としても、2ndソロ・アルバムの『Primitive Cool』からが『Let's Work』の1曲だけだったのは残念な点で、『Throwaway』あたりも収録してほしかった。

ベスト盤の終盤に3つめの未発表曲『Checkin' Up On My Baby』が登場するが、これも『Wandering Spirit』の頃のアウトテイクらしく、1960年代の Sonny Boy Williamson II の曲を The Red Devils というブルース・バンドとプレイしている。

『(You Got To Walk And) Don't Look Back』のオリジナルは1965年の The Temptations のヒット曲で、ジャマイカ出身の Peter Tosh の1978年のアルバム『Bush Doctor』に収録された。『Bush Doctor』は Rolling Stones Records からリリースされたアルバムでもあった。

最後の曲『Evening Gown』も『Wandering Spirit』からの曲でアウトテイクも含めると約1/3にあたる6曲がこのベスト盤には収録され、『Goddessinthedoorway』からの3曲を加えると半分の曲が、ここ最近の2枚のアルバムからの曲と、やはり初期の2枚からの曲が少ないことがハッキリと分かる。

『She's The Boss』と『Primitive Cool』からの曲は Mick もあまり好きではないのだろうか。最近始まったとされる別ユニットでの曲がリリースされる前には、この1980年代にリリースした2枚のアリバムをリマスタリングして、アウトテイクなども一括収録してぜひリイシューしてほしいものだ。

The-Very-Best-Of-Mick-Jagge.jpgThe Very Best Of Mick Jagger
God Gave Me Everything
Put Me In The Trash
Just Another Night
Don't Tear Me Up
Charmed Life (previously unreleased)
Sweet Thing
Old Habits Die Hard (from the film『Alfie』)
Dancing In The Street (with David Bowie)
Too Many Cooks (Spoil The Soup) (previously unreleased)
Memo From Turner (from the film『Performance』)
Lucky In Love
Let's Work
Joy
Don't Call Me Up
Checkin' Up On My Baby (with The Red Devils, previously unreleased)
(You Got To Walk And) Don't Look Back (with Peter Tosh)
Evening Gown
※:『She's The Boss』
★:『Primitive Cool』
◇:『Wandering Spirit』
▼:『Goddessinthedoorway』
タグ:Mick Jagger 2007


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