Shakira／『Oral Fixation Vol. 2』

昨日の『Fijación Oral Vol. 1』と同じ2005年に Shakira はこの『Oral Fixation Vol. 2』をリリース。前作が全編スペイン語の曲であったのに対して今回は大ヒットを記録した2001年の『Laundry Service』以来となる全編英語の曲で構成されたアルバムだった。

2005年の暮れにリリースされた『Oral Fixation Vol. 2』は全11曲だったが、2006年には Wyclef Jean をフューチャーした『Hips Don't Lie』を収録した全12曲入りの『Oral Fixation Vol. 2』が曲順も変更してリリースされた。『Hips Don't Lie』は2006年の FIFA ワールド・カップのドイツ大会の閉会式でも披露され、全米チャートなどで No.1 を記録。アメリカでも200万枚以上のセールスをあげた。

現時点で『Hips Don't Lie』が収録された Shakira のアルバムはこの2006年に再リリースされた『Oral Fixation Vol. 2』だけなので、2005年の暮れにリリースされた初回版と混同しないよう注意が必要だ。

とは言うものの、初回版の『Oral Fixation Vol. 2』に『Hips Don't Lie』が持つ雰囲気はそぐわないようにも感じ、『Fijación Oral Vol. 1』との連続性を考えると初回版の『Oral Fixation Vol. 2』の曲数と曲順がそれにふさわしく感じる。

『Fijación Oral Vol. 1』で Shakira が抱えていた赤ちゃんが再びジャケットに登場し、禁断の果物である林檎を持つ Shakira のセミヌードがジャケットの『Oral Fixation Vol. 2』はアメリカで『Fijación Oral Vol. 1』を上回るセールスを記録し、世界中でのセールスも前作の倍近い800万枚に達した。

『Oral Fixation Vol. 2』からのシングルは『Don't Bother』が1stシングルに選ばれたが英9位/米42位止まりだった。続くシングルとして当時アルバム未収録の『Hips Don't Lie』がリリースされ、英米を含む多くの国のチャートで No.1 を記録し、世界中で1000万枚を超えるセールスをあげた。

2000年代のシングルで『Hips Don't Lie』以上に売れたシングルは2009年に Kesha がリリースした『TiK ToK』と The Black Eyed Peas がリリースした『I Gotta Feeling』の2曲しかない。

Rick Rubin が総合プロデューサーを務めた『Oral Fixation Vol. 2』は Shakira の持つラテンの魅力も十分にあったが、1曲目の『How Do You Do』はいきなり聖歌隊のようなイントロで始まり、それはジャケットに写る Shakira ともリンクしているかのようだった。

初回版の『Oral Fixation Vol. 2』の3曲目にあった3枚目のシングルになった『Illegal』では Carlos Santana のギターが大きくフューチャーされ、Shakira の歌い方以上に Carlos Santana の弾くギターの音色が印象的だった。

ポップな『The Day And The Time』やラテン雰囲気たっぷりの『Animal City』ではビートがより強調され、Shakira の激しい一面もよく表れていた。

2006年の暮れには『Fijación Oral Vol. 1』と『Oral Fixation Vol. 2』がセットになり、さらに『La Tortura』や『Don't Bother』『Hips Don't Lie』の PV を収めた DVD 付きの『Oral Fixation Volumes 1 & 2』もリリースされた。このセットにある『Oral Fixation Vol. 2』は『Hips Don't Lie』を含めた12曲入りなので、これから2枚を聴こうと思っている方にはこのセットがお勧めだろう。

Oral Fixation Vol. 2
How Do You Do
Don't Bother
Illegal
The Day And The Time
Animal City
Dreams For Plans
Hey You
Your Embrace
Costume Makes The Clown
Something
Timor

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