The Style Council／『The Sound Of The Style Council』

3年ぶりの来日公演を果たす Paul Weller が The Jam の次に組んだ The Style Council。

そのコンピレーション・アルバム『The Sound Of The Style Council』がリリースされたのは2003年。The Style Council のベスト盤はとても多くリリースされているが、コンピレーション・アルバムの類で、それも CD 1枚のモノに限ると、意外にも手元にあるのはこの一枚だけだった。

『The Sound Of The Style Council』に収録された曲は、ほぼ年代順に並べられているが、このアルバムをベスト盤と呼ぶには少々抵抗があり、シングルB面でしか聴けない曲も幾つか含まれている。そして、The Style Council の活動後期の曲が少なく、収録曲の多くは1985年の『Our Favourite Shop』の頃までにリリースされた曲となっていた。

そういう内容なので、このアルバムをいきなり The Style Council を聴いたことのない方にお薦めするには少々無理があるが、ライナーノーツには Paul Weller の曲ごとのコメントがあるので、Paul Weller の The Style Council 時代の足跡を辿るには面白いアルバムかもしれない。

個人的にはピアノ・バージョンの『My Ever Changing Moods』があることでお気に入りのアルバムだ。その上、『Shout To The Top』や『Walls Come Tumbling Down』もあり、映画『Absolute Beginners』に提供された『Have You Ever Had It Blue』も収録されているのが嬉しいところ。

余談になるが、『Have You Ever Had It Blue』は1986年リリースのシングルではタイトル末尾に「?」がなかったが、この『The Sound Of The Style Council』の裏ジャケットには『Have You Ever Had It Blue?』と、「?」が (なぜか…) 付いていた。

The Style Council のアルバムには Mick Talbot だけのインストルメンタル曲もあったが、このコンピレーション・アルバムにそういったインストルメンタル曲はなく、Mick Talbot が書いた曲では唯一『Homebreakers』があるだけ。他の20曲は全て Paul Weller が書いた曲だった。

『The Sound Of The Style Council』というタイトルから、このアルバムを The Style Council を知る意味での入り口とするには、やはり、ハードルが高いかもしれない。

だが、ライナーノーツにある Paul Weller のコメントを含め、The Style Council 時代の、それも活動の前半を中心に Paul Weller の作る曲の移り変わりを辿るには、この『The Sound Of The Style Council』は意外にもお薦めできるアルバムかもしれない。

The Sound Of The Style Council
Speak Like A Child
Money Go Round (pt one)
Headstart For Happiness
Long Hot Summer
The Paris Match
It Just Came To Pieces In My Hands
My Ever Changing Moods
The Whole Point Of No Return
You're The Best Thing
Shout To The Top
Ghosts Of Dachau
The Piccadilly Trail
Walls Come Tumbling Down
Spin Drifting
Homebreakers
A Man Of Great Promise
Have You Ever Had It Blue?
Waiting
It's A Very Deep Sea
Changing Of The Guard
Spring Summer Autumn

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