Vanessa Paradis／『Divinidylle』

先日のLiane Folyに続き、またフランスのアーティストを紹介しようと思い聴いているのが2007年にリリースされたVanessa Paradisの『Divinidylle』だ。2005年暮れから2007年夏までレコーディングに費やしたという『Divinidylle』は、2000年にリリースした前作『Bliss』から実に7年ぶりの新作だった。

前作以降のVanessa Paradisは、ライブ盤『Au Zénith』を2001年暮れにリリースしているが、それ以降は映画に出演したりと、音楽活動から暫く遠ざかっていた。

2001年のNRJ Music Awardsでフランス語圏の最優秀アルバムにノミネートされた『Bliss』だが、『Divinidylle』も2008年の同賞で再び最優秀アルバムにノミネートされている。

また、フランス版グラミー賞(?)のVictoire De La Musiqueでは、2008年にFemale Performer of the Yearに選出され、アルバム『Divinidylle』はPop Album of the Yearに、そして『Divinidylle』リリース時のツアーを収めたDVDはBest Music DVD of the Yearに選ばれている。

そして、この『Divinidylle』はフランスとベルギーのアルバム・チャートでNo.1も記録。『Divinidylle』のジャケットに描かれたVanessa Paradisの絵は、恋人Johnny Deppによるものらしい。

『Divinidylle』は通常盤に加え、写真集が付属した限定盤とクリスマス向け限定盤の3種類があるとのことだが、幸運なことに写真集付きの限定盤を入手することができた。写真集はスタジオでのレコーディング風景が中心で、スタジオ中央に敷かれたラグに寝転んだりと、気心の知れた仲間とリラックスしたVanessa Paradisのオフショットがたくさん掲載されている。

アルバムは全11曲で約35分と短めだが、1992年の『Vanessa Paradis』から感じる小悪魔っぽい雰囲気が、フランス語の歌詞と相まってこの『Divinidylle』でも大いに楽しめる。アルバム冒頭を飾る『Divine Idylle』など、いい曲が意外とあるので、機会があればぜひ試聴して欲しいアルバムだ。

『Divinidylle』
Divine Idylle
Chet Baker
Les Piles
Dès que je te vois
Les Revenants
Junior suite
L'Incendie
Irrésistiblement
La Bataille
La Mélodie
Jackadi

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