Karla Bonoff／『Karla Bonoff』

1977年に自らの名前を記したデビュー盤をリリースした Karla Bonoff。1951年12月生まれの Karla は、この頃、26歳。1970年代中盤は Linda Ronstadt や Bonnie Raitt らに曲を提供し、デビュー盤に収められた『Isn't It Always Love』や『Home』は彼女らによって歌われた曲だ。

デビュー盤のリリース前、Linda Ronstadt や Wendy Waldman のバック・ボーカルも務めていた Karla の曲を、Linda Ronstadt は1976年に発表した『Hasten Down The Wind』で3曲取り上げている。その3曲、『Lose Again』、『If He's Ever Near』、『Someone To Lay Down Beside Me』は、このデビュー盤に Karla のボーカルで改めて収録されている。

デビュー盤のプロデピュースは Karla の古くからの友人である Kenny Edwards が務め、以降、Karla のアルバムでは『Restless Nights』、『Wild Heart Of The Young』、『New World』の制作にも関わっている。

Kenny Edwards と Karla は1960年代後半に Bryndle というバンドで活動を共にし、後にシンガーソングライターとして活躍した Andrew Gold、Wendy Waldman も Bryndle のメンバーだった。

このデビュー盤の制作にはその Kenny Edwards がギターなどで参加。ベースに Leland Sklar、ギターに Waddy Wachtel、ピアノに Andrew Gold、バック・ボーカルに Wendy Waldman と、セッションメンバーとして有名なミュージシャンや旧友も参加。Linda Ronstadt も『Home』と『Rose In The Garden』でバック・ボーカルに加わり、J.D. Souther や Eagles の Glenn Frey もバック・ボーカルとして Karla のデビュー盤に参加している。

ロサンゼルスでレコーディングされた Karla のデビュー盤には、Linda Ronstadt の人脈から多くのウェストコースト系アーティストが参加し華を添えているが、Karla のピアノだけによる『Lose Again』は、その歌詞も相まって、より聴く側に響いてくるものがある。

Karla Bonoff としか表記がないジャケットに写る Karla の横顔が美しいこのアルバムは、DSDマスタリングが施され2007年に紙ジャケット仕様としてリリースされた。1979年にリリースされた2ndアルバムの『Restless Nights』も美しいジャケットして有名だが、楽曲の素晴らしさではこのデビュー盤も聴き逃せないアルバムだ。

『Karla Bonoff』
Someone To Lay Down Beside Me
I Can't Hold On
Lose Again
Home
Faces In The Wind
Isn't It Always Love
If He's Ever Near
Flying High
Falling Star
Rose In The Garden

タグ：Karla Bonoff 1977

コメント 2

カーラ・ボノフ、大好きなアーチストです。
オリジナルアルバムはたった4枚しか発表していませんが、どれも素晴らしい内容ですね。
私はよりタイトな演奏になった3枚目も結構好きです。
このアルバムだと「If He's Ever Near」なんかがいいですね。
とても味わい深い曲を書くし、声もいいですね。
（TBさせて頂いたのですが、うまくいかなかったようです）
by 240 (2009-09-13 16:09) 

こんにちは、240さん。コメント、ありがとうございます! 私も2ndで初めて知った Karla Bonoff ですが、紙ジャケで1stと3rdも改めて聴いて好きになりました。Karla の澄み切った声は、この時期に良くあいますね。

TBはこちら側で追って承認する仕組みになっていますが、承認待ちの中には入っていなかったようです。もう一度、お試し頂ければ、追ってTBの受付を致しますので、ご確認頂ければと思います。
by MCMLXV_65 (2009-09-13 16:17)