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『With The Beatles』リリース以降の The Beatles [いろいろと…]

デジタル・リマスター盤『The Beatles in Mono』を聴きながら関連本を一緒に読んでいるが、現在手元にあるのは1980年に出版された香月利一著の『ビートルズ・ディスコグラフィー』。The Beatles がリリースした日英米のシングル、EP、LPを始め、欧州などで発売された各種編集盤が年月を追って丁寧に紹介されていて、各曲に関する詳しいデータも載っている。

解散後、メンバーがリリースしたソロも1978年12月にリリースされた Wings のベスト盤『Wings Greatest』までフォローされている資料としても大変重宝な本で、デジタル・リマスターを聴く際にも大いに活用している。

この『ビートルズ・ディスコグラフィー』を元に2枚目のアルバム『With The Beatles』から3枚目のアルバム『A Hard Day's Night』が発表されるまでを振り返ってみた。

─ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ─

1963年11月22日に2枚目のアルバム『With The Beatles』をリリースした The Beatles は、その1週間後にイギリスで5枚目のシングル『I Want To Hold Your Hand』を発表。イギリスでは予約だけで100万枚のセールスを記録した。

年が明けて1964年。アメリカでも1月に『I Want To Hold Your Hand』がリリースされ、発売1週間で80万枚を記録。4週間で250万枚のセールスを記録と、今から考えても破格に思える枚数を記録した。

『I Want To Hold Your Hand』のリリースから1週間後の1月20日。Capitol から待望のアメリカ・デビュー盤『Meet The Beatles』がリリース。11週間連続でチャートのトップに立ち、発売2か月で360万枚のセールスを記録した。

この人気に便乗してアメリカでは Tony Sheridan と共演した頃の音源もリリースされ、ドイツでは『I Want To Hold Your Hand / She Loves You』のドイツ語版シングルもリリースされた。

2月、イギリスではアルバム『With The Beatles』で人気があった2曲、『All My Loving』と『Money』を含む4曲入りのEP『All My Loving』をリリース。

3月に入るとイギリスで6枚目のシングル『Can't Buy Me Love』を発表。アメリカでようやく人気に火のついた The Beatles は、『Can't Buy Me Love』をイギリスより早くアメリカでリリース。初めてイギリスより早くアメリカで発表されたシングルになった。

そして4月に入ると日本では、編集盤『Meet The Beatles』というかたちで待望のデビュー盤をリリース。タイトルとジャケットはアメリカ盤の『Meet The Beatles』と同じながらも収録曲は異なっていた。

mtb_s.jpgMeet The Beatles
【Side A】
I Want To Hold Your Hand
She Loves You
From Me To You
Twist And Shout ※I
Love Me Do ※I
Baby It's You ※I
Don't Bother Me ※II
【Side B】
Please Please Me ※I
I Saw Her Standing There ※I
P.S. I Love You ※I
Little Child ※II
All My Loving ※II
Hold Me Tight ※II
Please Mister Postman ※II

デビュー盤から6曲、2ndから5曲、シングル・ヒット3曲の計14曲が収められた。また、4月はアメリカで2ndアルバム『The Beatles' Second Album』もリリースされた。

5月になると日本では『Twist And Sout / Roll Over Beethoven』と『All My Loving / Love Me Do』の2枚のシングルがリリース。アメリカでは『Roll Over Beethoven』と『All My Loving』を含む4曲入りEPがリリースされた。

6月には日本で『Please Mister Postman / Money (That's What I Want)』のシングルと日本での2ndアルバム『The Beatles' Second Album』をリリース。このアルバムもタイトルとジャケットはアメリカ盤と同じだが、日本独自の編集盤だった。

tbsa_s.jpgThe Beatles' Second Album
【Side A】
Can't Buy Me Love
Do You Want To Know A Secret ※I
Thank You Girl
A Taste Of Honey ※I
It Won't Be Long ※II
I Wanna Be Your Man ※II
There's A Place ※I
【Side B】
Roll Over Beethoven ※II
Misery ※I
Boys ※I
Devil In Her Heart ※II
Not A Second Time ※II
Money (That's What I Want) ※II
Till There Was You ※II

シングルとして発表された2曲に加え、デビュー盤から5曲、2ndから7曲の計14曲が収められた。

6月、イギリスでは『Long Tall Sally』、『I Call Your Name』、『Slow Down』、『Matchbox』の4曲入りEPがリリース。全てがカバーで未発表曲と、オリジナルが1曲もないEPだった。また、同時期にイギリスでは Tony Sheridan のバックバンドとしてレコーディングした曲を収めた『The Beatles First』という1961年当時の音源を集めたアルバムもリリースされた。

そして6月末には The Beatles 初の主演映画『A Hard Day's Night』のサウンドトラック盤がまずアメリカでリリース。7月に入るとイギリスで3枚目のオリジナル・アルバム『A Hard Day's Night』がリリースされた。

─ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ─

イギリス、アメリカ、日本で様々なかたちで The Beatles が紹介されていく過程が『ビートルズ・ディスコグラフィー』では細かく記されている。イギリス盤とアメリカ盤は現在公式な CD として聴けるが、日本独自編集盤も面白い構成になっていることを改めて知った。『The Beatles in Mono』を使って、日本独自編集盤を再現してみるのも面白いかもしれない。
タグ:THE BEATLES


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