Van Halen／『Diver Down』 [CD]
この『Diver Down』で描かれたジャケットの意味は、「今、海中にダイバーが潜っている」という事を知らせる旗だそうで、今の今まで全くその意味を知らなかった。
という豆知識は脇に置き、このアルバムを1982年当時知るきっかけになったのは、もちろん『(Oh) Pretty Woman』のシングルだった。1990年に Richard Gere と Julia Roberts 主演の『Pretty Woman』で使われた元々は Roy Orbison が1964年に放ったシングルのカバーで、オリジナルは Billboard 誌の Hot 100 で3週連続 No.1 にもなっている。
Van Halen の『(Oh) Pretty Woman』は当時開局した MTV でも頻繁に流れていた印象があって、囚われの美女を中心にしたコミカルな内容だった。Van Halen 版『(Oh) Pretty Woman』は Billboard 誌の Hot 100 で最高12位を記録している。
この1曲のイメージがその後も色濃く残っていた『Diver Down』だが、Van Halen の名は、1979年にリリースされた2ndアルバム『Van Halen II』の頃に、当時(中学)の級友から「ギターとドラムがすごいバンド」と知らされ、それとなく曲のサワリだけは聴いていたが、まともに曲として Van Halen を聴いたのはこの『Diver Down』が最初だった。
David Lee Roth 時代のアルバム6枚は2008年に紙ジャケット仕様としてリイシューされ、その時にこの『Diver Down』も購入していたが、今、改めて聴いても、Eddie Van Halen のギターはタッピングなどのテクニックを駆使し、縦横無尽にこのアルバムで駆け巡っている。
Eddie のギターは僅か1分ちょっとのインストルメンタル曲、『Cathedral』や『Intruder』でも見事だが、タッピングなどの早弾き以外でも、Eddie のギターからはいろいろなトーンの音が奏でられ、それまでのギタリストが持っていたイメージというものを変えてくれた。
Eddie のトリッキーなギター・プレイはライブでも発揮されている。残念ながら David Lee Roth 時代 のステージは一度も見ることができなかったが、後の Sammy Hagar 時代は東京ドームでその素晴らしいライブを見ることができた。
Van Halen は Eddie の兄、Alex Van Halen のドラム、ベースの Michael Anthony、そしてボーカル(David Lee Roth/Sammy Hagar)の4人編成だが、この『Diver Down』でも基本の4人でレコーディングが行なわれているが、Eddie の変幻自在なギターの効果もあり、とても層の厚いサウンドになっている。
この後にリリースされた『MCMLXXXIV』や Sammy Hagar 時代になるとキーボードの曲に占める割合が多くなって、よりサウンドが多彩になっていくが、この『Diver Down』まではドラム、ギター、ベース、そしてボーカルの4つのパートが Van Halen サウンドの要だった。
全12曲で30分ちょっと越えただけの少々短いアルバムの『Diver Down』だが、何度繰り返して聴いても飽きのこないアルバムで、お気に入りの1枚だ。
『Diver Down』
Where Have All the Good Times Gone!
Hang 'Em High
Cathedral
Secrets
Intruder
(Oh) Pretty Woman
Dancing in the Street
Little Guitars (Intro)
Little Guitars
Big Bad Bill (Is Sweet William Now)
The Full Bug
Happy Trails
2009-11-28 14:55
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コメント(2)
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おはようございます。
記事中リンク有り難うございます！
エディのギターは神業ですよね。ついつい見とれてしまいます。
元ドラマーの私としては、アレックスのプレイはあまり好きではないのですが、あのドラムセットにはびっくりです（笑）。
このアルバムは、散漫な印象を与えるかもしれませんが、結構曲が粒揃いなのでお気に入りです。
私ももっと評価されてもいいアルバムだと思います。
by 240 (2009-11-29 06:49)
240さん、コメントとTBをありがとうございます。私はアレックスのドラム、あの口を尖らせて叩くスタイル、好きですヨ。＾＾ 東京ドームで見たせり上がるドラム・キットにも驚きました! このアルバムもそんな悪い印象はないのですが、巷の評判は今ひとつのようです。私も、もっと評価されていいアルバムだと思います!
by MCMLXV_65 (2009-11-29 11:38)