Genesis／『From Genesis To Revelation』

意外にも Genesis のアルバムは Phil Collins 在籍時の CD も、Peter Gabriel が在籍していた初期の CD も手元にあり、この1969年にリリースされたデビュー盤の『From Genesis To Revelation(邦題:創世記)』も2002年に紙ジャケット仕様としてリリースされたときに購入した。

表も裏も真っ黒なジャケットにはコーティングが施され、左上にタイトルだけがプリントされた以外に曲名も一切表記がない。このジャケットには歌詞やメンバーなどがクレジットされたカードが同梱されていた。

このデビュー盤の頃の Genesis のメンバーはボーカルに Peter Gabriel。キーボードやピアノ、オルガンに Tony Banks。ベースに Mike Rutherford。ギターに Anthony Phillips という布陣で、ドラムはシングルにもなった『The Silent Sun』で Chris Stewart が叩いている以外、他の曲では John Silver が担当していた。

このデビュー盤に収められている曲は Tony Banks のキーボードやストリングスの効果もあり、なかなか聴きやすいポップな曲が多く、1970年代や1980年代の Genesis とは全く違った印象がある。

このデビュー盤を発表した頃、アメリカにも Genesis というバンドがいたことから、バンド名を変えるよう当時のレーベル DECCA からは促されていたらしい。そのアメリカ盤の Genesis は一足早く1967年に『In The Beginning』という LP もリリースしていた。

『From Genesis To Revelation』というタイトルから一部のレコード店では宗教関係のコーナーに置かれていたこの Genesis のデビュー盤は初回のプレス数もわずかだったが、Genesis が有名になった1970年代には全米アルバム・チャートで最高170位を記録している。

LP 時代の『From Genesis To Revelation』は全13曲で44分弱の短いアルバムだが、CD でリイシューされた際には8曲のボーナス・トラックが追加された。そのボーナス・トラックには Genesis としての1stシングル『The Silent Sun』のシングル・バージョンや、2ndシングルの『A Winter's Tale』、この2枚のシングルのB面曲などが収められている。

次作の『Trespass』から Genesis はレーベルを Charisma に移し、長い間、この Charisma を代表するアーティストになっていくが、DECCA 時代に残したこの貴重なデビュー盤も Genesis のディスコグラフィで欠かせない1枚だ。

『From Genesis To Revelation』
Where The Sour Turns To Sweet
In The Beginning
Fireside Song
The Serpent
Am I Very Wrong?
In The Wilderness
The Conqueror
In Hiding
One Day
Window
In Limbo
The Silent Sun
A Place To Call My Own
【Bonus Track】
A Winter's Tale
One Eyed Hound
That's Me
The Silent Sun (Single Version)
Image Blown Out
She is Beautiful
Try A Little Sadness (demo)
Patricia (demo version of "In Hiding")

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