Zazie／『Zen』

1995年にリリースされたフランスの歌手 Zazie の2ndアルバム『Zen』。これも最近 CD を整理していて久しぶりに見つけた1枚だ。

Zazie の CD は以前『Zest Of Zazie』をこのブログでも紹介したが、この『Zen』は当時出張中だったフランスで購入した CD だった。Zazie に関して何の知識もなかったが、現地の音楽番組を見ていたときに流れた1stシングル『Larsen』の PV にすっかり魅了されてしまい、この『Zen』をシャンゼリゼ通りにあったヴァージン・メガストアで購入した。

Zazie の曲はフランスの女性歌手に多くみられる囁くようなボーカルが特徴で、決して大きく声を張り上げるようなスタイルではない。バックに流れるサウンドも意外に響くような低音が多い。

海外出張していた当時は休日になるとシャンゼリゼ通りのヴァージン・メガストアに行き、試聴台にある CD を片っ端から聴いていたが、英語圏のアーティストではない CD はそのタイトルもよく分からず、「ジャケ買い」のような感じで興味のある CD を見つけては聴いていた。

そのときに流行っていたサウンドの傾向は打ち込み系が多く、クラブなどで人気のある曲やアーティストが、ヴァージン・メガストアの売上げランキングでも上位を占めていた。

そんな中、この Zazie の『Zen』はそれらのアーティストに混ざってランキングされ、シングル『Larsen』以外の曲もクラブ系のサウンドではなく、どちらかというとじっくりと聴くような曲が多く、試聴台で収録されている曲を購入前にも関わらず聴き入ってしまった。

結局この『Zen』を買い、出張先のホテルでもよく聴いていたが、その後、2ndシングルとしてタイトル曲『Zen』がカットされ、これも PV が良く音楽番組で放送され、再びアルバム『Zen』もヴァージン・メガストアのよく目立つ場所にディスプレイされるようになった。

現地法人にいる長期出張の同僚の車に乗ったときに、ラジオから Zazie の曲が流れてきて、その曲名を言ったところ、「ついこの前、初めてフランスに来た者がなんで Zazie を知っているんだ?」と、目を丸くされたこともあった。

全編がフランス語の『Zen』だが意外と聴きやすいというと陳腐な表現だが、言語のハードルが高いという雰囲気はなく、楽しめてしまうのが Zazie のサウンドの特徴でもあると思う。

ベスト盤の『Zest Of Zazie』を紹介したときに『Zen』の前後のアルバムの曲を久しぶりに聴いたが、この『Zen』を聴いたことで抜けているアルバムもまた聴いてみたくなった。

Zen
Fou De Toi
Homme Sweet Homme
Larsen
Un Point C'est Toi
Je T'Aime Mais
Zen
Craque Monsieur
Dieu Que Pour Toi
Hissée Haut
Une Souris Verte
J'Envoie Valser
La La La
(※:『La La La』の後に隠しトラックあり)

タグ：Zazie 1995