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The Cars/『Shake It Up』 [CD]

Shake-It-Up.jpgThe Cars が1980年にリリースした3枚目のアルバム『Panorama』は、The Cars 初期のアルバムの中で最も人気がないアルバムだと思うが、そんなモヤモヤした印象を払拭するような The Cars らしいサウンドが確立したアルバムが『Panorama』から1年後にリリースされたこの『Shake It Up』だった。

ジャケットにはデビュー盤以来登場してきた女性の画像も復活した『Shake It Up』は、1曲目の『Since You're Gone』こそ前作の延長線上にあるような曲だったが、2曲目のタイトル曲『Shake It Up』は The Cars のポップなエッセンスが詰まった楽しい曲だった。

1stシングルとしてカットされた『Shake It Up』は全米チャートで最高4位をマークし、アメリカでは初めて The Cars のシングルが Top5 入りを果たした。これは、The Cars にしてはちょっと意外にも思える事実だった。

アルバムとしての『Shake It Up』は前作『Panorama』より全米チャートの結果は下で、最高9位止まりだったが、売上面では前作の倍にあたる200万枚のセールスを記録した。『Panorama』で落ち込んだセールスを挽回した『Shake It Up』の出来には、The Cars のメンバーも安堵したのではないだろうか。

『Victim Of Love』は前作の雰囲気にも通じる曲だが、この頃には Tom Tom Club なども登場し、ようやく時代が The Cars のサウンドに追いついてきた感じもあり、ちょっと捻りのある『Victim Of Love』のような曲も違和感なく受け入れることができた。

続く『Cruiser』でもチープなシンセサイザーの音と延々と終盤に続くタイトルの連呼、奇妙なギターの音に特徴があるが、このアルバムで違和感があるとは感じず、むしろ、The Cars のサウンドが一部のマニアだけでなく、ようやく一般にも受け入れられるようになったとも感じた。

アルバム終盤に登場する『Think It Over』でのボーカル Ric Ocasek のちょっと引っかかるような歌い方や、不思議な音に感じたシンセサイザーも妙にツボにハマった。『Panorama』で一旦悪循環に陥いりそうだった The Cars は時代を味方につけて、自らのスタイルに自信を深めたアルバムが、この『Shake It Up』だったようにも思えた。

アルバムからは『Since You're Gone』と『Victim Of Love』もシングル・カットされたが、『Shake It Up』ほどのヒットには残念ながら恵まれなかった。しかし、楽しげな雰囲気の漂うジャケットもあって、この『Shake It Up』は前作『Panorama』より耳にすることの多かったアルバムだった。

Shake It Upicon
Since You're Gone
Shake It Up
I'm Not The One
Victim Of Love
Cruiser
A Dream Away
This Could Be Love
Think It Over
Maybe Baby

タグ:1981 The Cars


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