Glee Cast／『glee: the music, Volume 2』

昨日に続き今日も『glee』のサウンドトラック盤を紹介! 今回は1stシーズン前半13話の後半で使われた17曲を収録した『glee: the music, Volume 2』で、ジャケットは前作と対を成すデザインで、こちらは赤が基調となっている。

前作とほぼ同時期にリリースされたため、この2枚のサウンドトラック盤はヒット・チャートで揃って上位に入り、アメリカやイギリスのアルバム・チャートでは Top10 にこの2枚が同時にランクインもした。

1枚目が『glee』に登場する人物の一人ひとりにスポットをあてた曲が多かったのに対して、この2枚目に収められた曲は New Directions に参加したメンバーの結束を高める曲が多かった。

Quinn の妊娠を巡る Finn と Puck の三角関係や、地区予選に向けてメンバー間の結束が固まっていくシーンで使われた曲の数々は、今、その曲だけを聴いてもそのエピソードでのシーンが鮮明に蘇ってくる。それ程、各曲が効果的に使われていたことの証でもあるのだろう。

しかし『glee』で音楽監督を務める P.J. Bloom は楽曲の使用許諾を得る苦労を『Variety』でのインタビューで『Imagine』を例に挙げて語っている。この John Lennon の代表曲の許可を巡っては、やはり、あの方が相当の難関だったらしい。

こういうウラ話を差し置いたとしても、このサウンドトラック盤で聴ける曲の多くは、いずれも単なる俳優たちによるカバー曲という範疇を超えて、記憶に残る曲としての印象が多い。

New Directions ではメイン・ソロを取る機会の少ない Mercedes が熱唱する『And I Am Telling You I'm Not Going』は、この曲が披露されたエピソードの中でも New Directions のメンバーから拍手喝采を浴びたし、『Jump』が披露されたシーンはミュージカルの1シーンを見ているかのような演出がとても見事だった。

そして、この2枚目のサウンドトラック盤のハイライトは『Don't Rain On My Parade』から続く3曲だろう。『You Can't Always Get What You Want』は土壇場に追い込まれた New Directions の起死回生となる曲であり、かつ、この時のメンバー達の想いが率直に反映された曲だった。

1stシーズン前半最終話の最後で使われた『My Life Would Suck Without You』は、地区予選を引率できなかった Will の為に New Directions がプレゼントした曲でもあったが、高校を辞めようとしていた Emma に対する Will の気持ちを代弁した曲だった。

この曲を披露する New Directions を見つめる Will の姿には、思わずジーンとさせられもした。Will と Emma が最後にキスをかわすシーンで1stシーズン前半は終わりとなるが、次の展開を期待させるにふさわしいエンディングでもあった。

1枚目のサウンドトラック盤のトップを飾る『Don't Stop Believin'』と、この2枚目のアルバムの最後を飾る『My Life Would Suck Without You』では New Directions の進化の度合いも実感ができる。この2枚のサウンドトラック盤は『glee』という番組を見ていると、より楽しめる2枚だろう。

glee: the music, Volume 2　
Proud Mary
Endless Love
I'll Stand By You
Don't Stand So Close To Me / Young Girl
Crush
(You're) Having My Baby
Lean On Me
Don't Make Me Over
Imagine
True Colors
Jump
Smile (Cover of Lily Allen Song)
Smile (Cover of Charlie Chaplin Song)
And I Am Telling You I'm Not Going
Don't Rain On My Parade
You Can't Always Get What You Want
My Life Would Suck Without You

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