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Mariah Carey/『Mariah Carey』 [CD]

Mariah-Carey.jpg1990年6月にリリース予定だったデビュー盤『Mariah Carey』の先行シングル『Vision Of Love』は Billboard 誌の Hot100 に73位で初登場し、その9週間後に No.1 の座に到達。以来、4週間 No.1 の座を守り、同誌の R&B/Hip-Hop チャートでも2週間、Hot Adult Contemporary チャートでも3週間 No.1 の座に輝いた。

全米シングル・チャートの No.1 に立った時期が1990年8月のまるまる1か月だったこともあり、このデビュー盤『Mariah Carey』のジャケットは夏の暑い時期に目にした記憶が残っている。そして、この驚異のデビュー盤をリリースした頃の Mariah は、まだ20歳だった。

2ndシングルにはデビュー盤の最後を飾るバラードの『Love Takes Time』が選ばれ、こちらもシングル・チャートの初登場から9週間をかけてジワジワとチャートを上昇して No.1 の座に到達すると、3週間連続で No.1 の座をキープ。『Vision Of Love』と同じく他のチャートでも No.1 を記録した。

2曲のバラードを続けて No.1 に送りこんだ後にシングルに選ばれたのは、ここまでの曲から一転してポップな『Someday』で、1990年の年末にシングル・カットされると先の2枚のシングルと同じく徐々にチャートを駆け上がり、8週間後の1991年3月に No.1 になり、2週間その座についた。

Mariah のシングルが快進撃を続けていた1990~91年は先輩格の Whitney Houston が3枚目のアルバム『I'm Your Baby Tonight』をリリースした頃で、チャートの No.1 を Whitney と新人の Mariah が競い合う時期でもあった。

その Whitney の最新アルバムをプロデュースした Narada Michael Walden が曲作りに関わった『I Don't Wanna Cry』がデビュー盤から4枚目のシングルに選ばれると、過去3枚のシングルと同じくチャートを徐々に上昇、1991年の初夏に2週間連続で No.1 の座に立った。

デビュー・シングルから4枚連続で No.1 という記録は The Jackson 5 以来のことで、これはソロ・アーティストとしては初、もちろん女性アーティストとしても初の快挙だった。

Mariah のデビュー・アルバムからのシングルはいずれも時間をかけて No.1 に達した曲ばかりで、この徐々に人気に火が点いていく模様を毎週のチャート番組で見るのは楽しみだった。

そして Mariah のシングルは No.1 の座を落ちた後も長い期間チャートの上位にランクされ、息の長いヒットを記録した。これは今のシングル・チャートではすっかり見られなくなった光景だった。

『Vision Of Love』は Billboard 誌の1990年の年間チャートで6位にランクされ、翌1991年のグラミー賞では Record of the Year と Song of the Year の候補にも挙がった。『Love Takes Time』は No.1 の座を退いた後も Top40 に17週間ランクされ、年末年始をまたいでヒットした勢いは1990年と1991年の年間チャートでそれぞれ76位と69位というランクに反映された。

3rdシングルの『Someday』は No.1 を陥落後、Top40 に15週間ランクされ、1991年の年間チャートでは13位にランク。4枚目のシングル『I Don't Wanna Cry』も No.1 になった以降、Top40 に13週間ランクインして1991年の年間チャートで26位にランクされた。

デビュー盤の『Mariah Carey』には4枚のシングルに選ばれた曲以外にも、力強いゴスペル・コーラスが聴ける『There's Got To Be A Way』や、ピアノの演奏をバックにシンプルに歌い上げる『Vanishing』、この頃の Mariah の売り文句だった5オクターブの声が聴ける『All In Your Mind』など、優れた楽曲が多く揃っていた。

1991年のグラミー賞でアルバム『Mariah Carey』は Album of the Year の候補に挙がり、Mariah 自身は Best Female Pop Vocal Performance の候補にも挙がった。『Vision Of Love』で Song of the Year と Record of the Year の候補に挙がり、主要部門の全てで候補になった Mariah は Best Female Pop Vocal Performance に選ばれ、そして生涯で一度しか受賞できない Best New Artist にも選出された。

アルバム『Mariah Carey』はリリース直後の売行きこそ良くなかったが、No.1 シングルが続いたことや、グラミー賞の受賞もあってセールスを伸ばし、1991年の3月から5月にかけて全米アルバム・チャートでは11週間連続 No.1 を記録。現在までにアメリカだけで900万枚、全世界トータルで1500万枚のセールスを記録し、Mariah のアルバムでは一番売れたアルバムになっている。

Mariah Carey
Vision Of Love
There's Got To Be A Way
I Don't Wanna Cry
Someday
Vanishing
All In Your Mind
Alone In Love
You Need Me
Sent From Up Above
Prisoner
Love Takes Time

タグ:1990 MARIAH CAREY


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コメント 2

musiqmusiq

懐かしいですね~。彼女のアルバムでは2ndが一番好きなんですけど、このアルバムも擦り切れるほど聴き倒した記憶があります。全部の曲のクオリティーがすこぶる高いんですが、"All In Your Mind"とか、何回も何回も聴いたなあと少しセンチな気分になりました(笑)
by musiqmusiq (2010-08-14 00:25) 

MCMLXV_65

musiqmusiqさん、コメントありがとうございます。
仰られるように2ndも期待を裏切らないアルバムでしたねー!
でも、2ndがリリースされるまでは新しいシングルがカット
されるたびに、このデビュー盤をまた頭から聴いていました。
そんなアルバムだったから、新しいシングルがカットされ、
それがまたヒットすると嬉しかったですねぇ。^^
by MCMLXV_65 (2010-08-14 00:53) 

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