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Mick Jagger/『Goddess In The Doorway』 [CD]

Goddess-in-the-Doorway.jpg最近リリースされた Keith Richards のベスト盤はジャケットに Keith の後ろ姿が使われていたが、Mick Jagger の2001年にリリースした通算4枚目のソロ・アルバムでも Mick の後ろ姿がジャケットに使われていた。

ソロ・アルバムとして前作『Wandering Spirit』から8年ぶりにリリースされた『Goddess In The Doorway』は The Rolling Stones の『Bridges To Babylon』リリースからも4年の月日が経っていた。

以前、Mick はソロ・アルバムをリリースするとソロとしての活動にも精を出していたが、この『Goddess In The Doorway』リリース後は The Rolling Stones の40周年記念の活動に専念し、ベスト盤の『Forty Licks』をリリース。その後は全世界を回るワールド・ツアーも行った。

それでは『Goddess In The Doorway』の出来があまり良くなかったのかというと、そんなことはなく、1stシングルになった Lenny Kravitz との共作曲『God Gave Me Everything』では Lenny の影響が色濃く表れ、The Rolling Stones の活動ではできないサウンドに仕上がっていた。

このソロ・アルバムで招いたゲストは Lenny の他に U2 の Bono が2曲目の『Joy』で Mick とボーカルを分け合い、この曲では The Who のギタリスト Pete Townshend も参加していた。Pete は他に『Gun』でもギターを弾いていた。

このソロ・アルバムには他にも有名なギタリストとして Aerosmith の Joe Perry が『Everybody Getting High』と『Too Far Gone』の2曲に参加。そして Wyclef Jean が『Hide Away』でギターを弾き、この曲のプロデュースも Mick らと共に行っていた。

またドラマーには Mick 同様、1960年代から活躍する Jim Keltner が『Don't Call Me Up』と『Too Far Gone』の2曲で参加していた。

アルバムのプロデュースは Mick の他に1990年代中盤から Aerosmith のアルバムに関わっていた Marti Frederiksen や、The Rolling Stones のツアーにもキーボードや音楽監督として同行した Matt Cliford が共同プロデュースに名を連ねていた。(Joe Perry の参加は Marti Frederiksen の起用とも何かしらの関係があったのだろうか?)

タイトル曲の『Goddess In The Doorway』と他2曲が Matt Cliford との共作曲で、Lenny Kravitz との『God Gave Me Everything』を除く他の曲は全て Mick の手によるものだった。

The Rolling Stones にはふたりの優れたギタリストがいて、Mick 自身もたまにギターを弾いていたが、代わりにこのソロアルバムでは Pete Townshend や Joe Perry、Lenny Kravitz らを連れてきて、The Rolling Stones でプレイする曲と意図的にスタイルを変えているかのようだった。

最近 CM で『Everybody Getting High』が使われていることで、この2001年の『Goddess In The Doorway』が再び注目を集めているようだが、この『Everybody Getting High』だけを聴いた限りでは Mick のソロ時代の曲とはすぐには気がつかないだろう。前作『Wandering Spirit』が The Rolling Stones に似た雰囲気のあるソロ・アルバムだったのに対し、この『Goddess In The Doorway』は Mick の初期の2枚のアルバムにもあった The Rolling Stones とはスタイルの異なる曲が多く収められていた。

そんな中でお気に入りの曲はやはり Lenny との共作である『God Gave Me Everything』と、10曲目の『Gun』という曲だ。特に『Gun』は地を這うような唸る低音が魅力の曲で、この低音に覆い被さるような迫力ある Mick のボーカルが特徴で、これは The Rolling Stones では決して出来ない曲にも思えた。

Mick のソロ・アルバムは現時点でこの『Goddess In The Doorway』が最新作になる。The Rolling Stones のアルバムと同じく Virgin からリリースされた『Goddess In The Doorway』は全米チャートで最高44位、全英チャートで最高39位を記録している。

Goddess In The Doorway
Visions Of Paradise
Joy
Dancing In The Starlight
God Gave Me Everything
Hide Away
Don't Call Me Up
Goddess In The Doorway
Lucky Day
Everybody Getting High
Gun
Too Far Gone
If Things Could Be Different
Brand New Set Of Rules

タグ:Mick Jagger 2001


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コメント 2

seawind335

Mick Jagger の生き方は、“骨の髄まで”Rockerですね!
男として、こんな生き方に憧れます。

「へたうま」のようで、どんな曲を歌っても、自分の世界に引きずり込んでしまう・・・・実は懐の深いヴォーカリストなんでしょうね。
by seawind335 (2010-11-28 21:29) 

MCMLXV_65

Mickが作る曲のアイディアは本当に尽きないなと思います。バンドとしての曲がある一方で、ソロ向きの曲もたくさんあり、それらを実現するための方法にも毎回楽しませてもらっています。

ボーカルのスタイルもいろいろとバリエーション豊かで「へたうま」と思わせるのもMickの考えている策略の1つなんでしょうネ。年齢を感じさせない迫力のボーカルもあり、そして年相応のボーカルもありと、年を重ねないとできないモノを確実に身につけていると感じます!
by MCMLXV_65 (2010-11-28 21:46) 

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