Robert Palmer/『Live at the Apollo』 [CD]
惜しくも2003年9月26日に54歳で亡くなった Robert Palmer が生前の2001年にリリースしたライブ盤『Live at the Apollo』を聴いた。Robert Palmer のライブ盤は1982年に『Maybe It's Live』というライブ音源とスタジオ音源をミックスしたアルバムがリリースされているが、全てがライブ音源となるアルバムは公式にはこの『Live at the Apollo』だけだった。
このライブ盤は曲間が殆どなく、中盤のスローな曲が続く箇所以外はアグレッシブな曲が次から次へと並ぶ構成になっている。
Robert Palmer の MC は9曲目の『Woke Up Laughing』の間にステージのメンバー紹介がある程度。このような構成にも関わらず CD の収録時間は1時間ちょっとしかなく、時間的に少々物足りなさを感じるライブ盤でもある。
だが、収録された曲は The Power Station 名義で活動していた頃のヒット曲『Some Like It Hot』や、1980年代に一躍 Robert Palmer の名前をチャート上の常連にしたアルバム『Riptide』からタイトル曲を含め、『Hyperactive』や全米 No.1 になった『Addicted to Love』も収められている。
さらに続く1988年のアルバム『Heavy Nova』からは全米チャートで最高2位を記録した『Simply Irresistible』や、シングルにはならなかったがスローな『Between Us』といった曲もこのライブ盤には収録されている。
このライブ盤ではステージ上のメンバーにビッグネームな存在はいなかったが、それぞれのプレイはとてもタイトで、特に Don Wynn のドラムの音はとても迫力がある。また Robert Palmer のアルバム『Riptide』に参加していた Frank Blair のベースの音もよく出ていて、このふたりのリズム隊のおかげで『Live at the Apollo』に収められた曲はとても厚い土台の上に成り立っている。
Robert Palmer のボーカルには全く文句はないが、冒頭の『Some Like It Hot』に若干乱れがあり、これが唯一残念なところだろうか。ここだけは何とかオーバーダブなどの処理で整えて欲しかった。
このステージでギターを弾いているのはニューヨーク出身のセッション・ギタリスト Eddie Martinez で、Robert Palmer の『Riptide』や『Heavy Nova』のアルバム制作にも関わり、そのギターのアグレッシブさはこのライブ盤で大いに楽しめ、ライブの盛り上げに大きく貢献している。
キーボードには Billy Joel や Bruce Springsteen とも仕事をしたことのある David Rosenthal が参加し、このライブ盤の最後にある『Addicted to Love』では特徴あるフレーズでそのプレイを聞くことができる。
『Live at the Apollo』には詳細なライブのクレジットがない為、いつ収録された音源なのかが不明だが、Robert Palmer のボーカルには1980年代当時と変わらないものがあり、もっと長い時間、このライブを聴きたいと思わせる。
この『Live at the Apollo』を2001年にリリースした Robert Palmer は2003年に約4年ぶりの新作『Drive』をリリースしたが、その約4か月後にパリで突然の心臓発作に見舞われ、まだこれからの活動が期待される中で急逝してしまった。
それだけにこのライブ盤を聴くと、スローなレゲエのような曲からハード・ロックな曲まで自在に歌いこなす Robert Palmer の姿を、もう一度見てみたかったという思いが強くなる。
Live at the Apollo
Some Like It Hot
Hyperactive
Discipline of Love
Tell Me I'm Not Dreaming
I Didn't Mean to Turn You On
Looking for Clues
Change His Ways
Pride
Woke Up Laughing
Johnny and Mary
Riptide
Between Us
Flesh Wound
More Than Ever
Simply Irresistible
Casting a Spell
Addicted to Love
このライブ盤は曲間が殆どなく、中盤のスローな曲が続く箇所以外はアグレッシブな曲が次から次へと並ぶ構成になっている。
Robert Palmer の MC は9曲目の『Woke Up Laughing』の間にステージのメンバー紹介がある程度。このような構成にも関わらず CD の収録時間は1時間ちょっとしかなく、時間的に少々物足りなさを感じるライブ盤でもある。
だが、収録された曲は The Power Station 名義で活動していた頃のヒット曲『Some Like It Hot』や、1980年代に一躍 Robert Palmer の名前をチャート上の常連にしたアルバム『Riptide』からタイトル曲を含め、『Hyperactive』や全米 No.1 になった『Addicted to Love』も収められている。
さらに続く1988年のアルバム『Heavy Nova』からは全米チャートで最高2位を記録した『Simply Irresistible』や、シングルにはならなかったがスローな『Between Us』といった曲もこのライブ盤には収録されている。
このライブ盤ではステージ上のメンバーにビッグネームな存在はいなかったが、それぞれのプレイはとてもタイトで、特に Don Wynn のドラムの音はとても迫力がある。また Robert Palmer のアルバム『Riptide』に参加していた Frank Blair のベースの音もよく出ていて、このふたりのリズム隊のおかげで『Live at the Apollo』に収められた曲はとても厚い土台の上に成り立っている。
Robert Palmer のボーカルには全く文句はないが、冒頭の『Some Like It Hot』に若干乱れがあり、これが唯一残念なところだろうか。ここだけは何とかオーバーダブなどの処理で整えて欲しかった。
このステージでギターを弾いているのはニューヨーク出身のセッション・ギタリスト Eddie Martinez で、Robert Palmer の『Riptide』や『Heavy Nova』のアルバム制作にも関わり、そのギターのアグレッシブさはこのライブ盤で大いに楽しめ、ライブの盛り上げに大きく貢献している。
キーボードには Billy Joel や Bruce Springsteen とも仕事をしたことのある David Rosenthal が参加し、このライブ盤の最後にある『Addicted to Love』では特徴あるフレーズでそのプレイを聞くことができる。
『Live at the Apollo』には詳細なライブのクレジットがない為、いつ収録された音源なのかが不明だが、Robert Palmer のボーカルには1980年代当時と変わらないものがあり、もっと長い時間、このライブを聴きたいと思わせる。
この『Live at the Apollo』を2001年にリリースした Robert Palmer は2003年に約4年ぶりの新作『Drive』をリリースしたが、その約4か月後にパリで突然の心臓発作に見舞われ、まだこれからの活動が期待される中で急逝してしまった。
それだけにこのライブ盤を聴くと、スローなレゲエのような曲からハード・ロックな曲まで自在に歌いこなす Robert Palmer の姿を、もう一度見てみたかったという思いが強くなる。
Live at the Apollo
Some Like It Hot
Hyperactive
Discipline of Love
Tell Me I'm Not Dreaming
I Didn't Mean to Turn You On
Looking for Clues
Change His Ways
Pride
Woke Up Laughing
Johnny and Mary
Riptide
Between Us
Flesh Wound
More Than Ever
Simply Irresistible
Casting a Spell
Addicted to Love
2010-12-08 14:00
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コメント(4)
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私は、Robert Palmer を The Power Station で知りましたが、存在感のあるヴォーカリストでしたね。
「まだ、これから」という時の突然の不幸、本当に残念です。
by seawind335 (2010-12-08 23:12)
The Power Stationの活動は参加したどのメンバーにとっても、いい効果があったのではないかと思います。1枚だけと思われているThe Power Stationのアルバムですが、意外と2ndもなかなか出来がいいんですよ。この2ndもいつか取り上げたいなぁと思っています。^^
by MCMLXV_65 (2010-12-08 23:47)
2ndは、知りませんでした。
是非取り上げてください!
by seawind335 (2010-12-09 00:32)
では、さっそく準備に…。^^
by MCMLXV_65 (2010-12-09 01:41)