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Blondie/『The Curse Of Blondie』 [CD]

The-Curse-Of-Blondie.jpg先日、通算9枚目のスタジオ・アルバム『Panic Of Girls』をリリースした Blondie が2003年にリリースしたアルバムがこの『The Curse of Blondie』で、全部で14曲を収録して1時間ちょっとのボリュームがあった。

Blondie は1999年に復帰作『No Exit』で久々にシングル・ヒットも飛ばし、かつてのファンを喜ばせてくれた。そして、この『The Curse Of Blondie』も突然届けられ、復帰2作目もその中身を大いに期待させてくれた。

『The Curse Of Blondie』はラップ調の『Shakedown』という意表を突いたオープニングで少しハラハラさせられたが、2曲目の『Good Boys』はこのアルバムからの唯一のシングルに選ばれただけあって、かつての Blondie を感じさせるポップな曲になっていた。

3曲目の『Undone』もギターの音が気持ちいいロックな曲で、続く『Golden Rod』もギターやドラムの音がイントロから聞こえてくる軽快な曲になっていて、Debbie Harry のボーカルにも全然衰えを感じさせなかった。

ここまでの4曲を聴いた限りでは『The Curse Of Blondie』はなかなかいい! と思わせる印象で、これ以降の曲にも大きな期待を持ったが、アルバム中盤に入ると、ここまでの雰囲気がガラリと変わってしまった。

『Rules For Living』はここまでの流れを一旦落ち着かせる意味で、いかにも Blondie らしいルーズな雰囲気の漂う曲としてアクセントになっていた。しかし、続く『Background Melody (The Only One)』はレゲエを意識した曲だったが、かつての『The Tide Is High』ほどのインパクトはなかった。

そして沖縄県に伝わる古くからの民謡『安里屋ユンタ』をベースにした『Magic (Asadoya Yunta)』へと続くが、このスローな路線の3曲でアルバムの雰囲気はすっかり変わってしまい、アルバムの当初にあった勢いが薄れてしまった。

この3曲を省いて『Golden Rod』から8曲目の『End To End』へ続けていれば『The Curse Of Blondie』はよりハッキリした方向性を持ったアルバムになっていたかもしれない。

2001年に亡くなった Ramones のボーカル Joey Ramone へ捧げた『Hello Joe』も Blondie らしさを感じる曲に仕上がっていて、この曲にあるスカスカな感じも Blondie というバンドの魅力だった。

ポップな曲はこれ以降も『The Tingler』『Last One In The World』『Diamond Bridge』と続き、激しいギターで始まる『Last One In The World』では Debbie Harry のボーカルにも変化があり、この曲はアルバムのハイライトにもなっていた。

ところがアルバム終盤にある2曲『Desire Brings Me Back』と『Songs Of Love』がまた不思議な雰囲気の曲で、ここで再び『The Curse Of Blondie』は迷走してしまい、よくわからないうちにアルバムが終わるという状況だった。

『Desire Brings Me Back』のイントロで聴けるいろいろな楽器の不協和音はアルバムのここまでの流れにしっくり合わないモノだった。終盤の2曲は Gretchen Langheld を招いて作られた曲だったが、このアルバムに本当に必要な曲だったのか疑問に感じた。

『The Curse Of Blondie』はリリース当時メディアによって評価が分かれたアルバムだったが、少し多過ぎたスローな曲や終盤の2曲で評価を落としたのかもしれない。それ以外では十分 Blondie らしい曲があったので曲数を落としてコンパクトにまとめていれば、もっと評価が上がったのではないかと思えるアルバムだった。

The-Curse-Of-Blondie.jpgThe Curse Of Blondie
Shakedown
Good Boys
Undone
Golden Rod
Rules For Living
Background Melody (The Only One)
Magic (Asadoya Yunta)
End To End
Hello Joe
The Tingler
Last One In The World
Diamond Bridge
Desire Brings Me Back
Songs Of Love
タグ:2003 Blondie


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