The Rolling Stones／『Singles 1965-1967』

先日紹介した『got LIVE if you want it!』にコメントを頂いた ezee さんのブログ『音系戯言』にて紹介された『Singles 1965-1967』は、既にこのブログで取り上げたと思っていたが、まだ紹介していなかった。そこで今回久しぶりに全11枚の CD にある25曲を続けて聴いてみた。

先にリリースされた『Singles 1963-1965』に続く『Singles 1965-1967』は1965年の夏にリリースされたシングル『(I Can't Get No) Satisfaction』から始まる。この曲は The Rolling Stones にとって初の全米 No.1 を記録したシングルで、多くのツアーでもプレイされる定番中の定番の曲だが、もう1つ個人的な思い入れがある。

『(I Can't Get No) Satisfaction』は Billboard 誌のシングル・チャートで7月10日から4週連続で No.1 になったが、その初の全米 No.1 を記録した前日の7月9日が誕生日で、生まれた年のその瞬間に全米 No.1 になった曲として、この『(I Can't Get No) Satisfaction』には何かの縁を感じてしまう。

そんな個人的なことは脇に置いて『Singles 1965-1967』の内容に目を向けると、『Singles 1963-1965』にある曲はカバーの占める割合が多く、The Rolling Stones のルーツとなる曲が楽しめた。それが『Singles 1965-1967』では一変し、ほぼ全ての曲が Mick Jagger と Keith Richards による曲になった。

Jagger & Richards 名義以外の曲は『(I Can't Get No) Satisfaction』のアメリカ盤のB面曲『The Under Assistant West Coast Promotion Man』がメンバー共作名義の Nanker Phelge、『As Tears Go By』が Jagger & Richards と Andrew Loog Oldham の3人、そしてこのボックス最後のディスク『In Another Land』が Bill Wyman による曲だった。『In Another Land』では Bill がボーカルも担当した。

Jagger & Richards の才能が一気に開花した頃のシングルが詰まった『Singles 1965-1967』は他にも英米で No.1 になった曲があり、『Get Off Of My Cloud』と『Paint It, Black』の2曲が英米で No.1 を記録した。また、この英米で No.1 になった3枚のシングルについては英米で異なるB面曲だったので、それも漏れなく収録されていた。

だが、1999年にリリースされた『Singles Collection: The London Years』でも『Singles 1965-1967』にある全ての曲があり、細かなバージョン違いに拘るコアなファンでなければ、一枚ずつ CD を交換する必要のない『Singles Collection: The London Years』がお勧めかもしれない。

アメリカ盤シングルのジャケットに各 CD が収まっているので、それを楽しめるのがこのボックスの良いところだが、それもマニア向けと言ってしまえばそれまで。ボックスには3種類の写真も収められ、CD の盤面はアナログを意識した黒になっていたりと、収録された音源以外に価値を見いだせるなら、手元に揃えておいてもいいボックスかもしれない。

Singles 1965-1967
【Disc 1】
(I Can't Get No) Satisfaction
The Under Assistant West Coast Promotion Man (Nanker Phelge)
The Spider And The Fly
【Disc 2】
Get Off Of My Cloud
I'm Free
The Singer Not The Song
【Disc 3】
As Tears Go By (Andrew Loog Oldham, Mick Jagger, Keith Richards)
Gotta Get Away
【Disc 4】
19th Nervous Breakdown
Sad Day
【Disc 5】
Paint It, Black
Stupid Girl
Long Long While
【Disc 6】
Mother's Little Helper
Lady Jane
【Disc 7】
Have You Seen Your Mother Baby, Standing In The Shadow
Who's Driving Your Plane?
【Disc 8】
Let's Spend The Night Together
Ruby Tuesday
【Disc 9】
We Love You
Dandelion
【Disc 10】
She's A Rainbow
2000 Light Years From Home
【Disc 11】
In Another Land (Bill Wyman)
The Lantern

タグ：THE ROLLING STONES 2004

コメント 2

完全マニア向けっすね。実際。
1枚づつブチ込んでくれたほうが聴く方はよっぽど楽ですもんね～
でもジャケはカッコいいっすね！
by ezee (2011-09-23 20:39) 

最初のボックスを手に入れてしまうと次も揃えたくなるマニア心理を突いたアイテムで、それもまたハマってしまいました。なんだかんだ言いつつも、この手のアイテムに目がありません…。^_^;
by MCMLXV_65 (2011-09-23 22:52)