Stevie Ray Vaughan／『The Sky Is Crying』

Stevie Ray Vaughan も事故で亡くなってから、もう20年以上が経ってしまったが、この『The Sky Is Crying』というコンピレーション・アルバムは Stevie の死後、兄の Jimmie Vaughan が纏めたアルバムで、Jimmy が手掛けた Stevie 関連のアルバムは1990年の The Vaughan Brothers 名義での『Family Style』に続くものだった。

『Family Style』のジャケットでは兄弟が微笑んでいたが、この『The Sky Is Crying』のジャケットでは Stevie がひとりで、その表情もはっきりとは見えなかった。

このアルバムに収められた10曲は Stevie が書き過去のアルバムに収録された曲の別テイクを含め、Howlin' Wolf や Muddy Waters らのカバーが収められ、7分近い Jimi Hendrix の『Little Wing』のカバーはこのアルバムのハイライトの1つだった。

アルバムとしての統一感には欠ける『The Sky Is Crying』だが、どの曲も今までボツになってしまったのが惜しいレベルの曲ばかりで、このアルバムで最も古い曲は1984年初めにニューヨークの The Power Station でレコーディングされた曲で、2ndアルバムの『Couldn't Stand The Weather』用の曲だったと思われる。

最も新しいのは10曲目の『Life By The Drop』で、この Stevie にしては珍しいアコースティックな曲は1989年の春にロサンゼルスの Sound Castle Studios でレコーディングされた。このあと間もなく、Stevie の存命中のラスト・アルバム『In Step』がリリースされ、この『In Step』のジャケットに映る Stevie もまた表情がわからないように写っていた。

Elmore James の1960年のシングル『The Sky Is Crying』がこのコンピレーション・アルバムのタイトルになっていたが、このタイトルもジャケットに写る Stevie の姿にとても良く合っていた。

1991年にリリースされた当時もこのアルバムは CD で手に入れたが、2009年には4枚のスタジオ・アルバムと3枚のライブ盤らと共に紙ジャケット仕様でリイシューされ、その際には2009年のデジタル・リマスター音源が使われ、2曲のボーナス・トラックが追加されていた。

1991年のオリジナル・リリース時には全米アルバム・チャートで最高10位を記録し、これは The Vaughan Brothers の『Family Style』を除いて Stevie どのスタジオ・アルバムよりも高いチャート・アクションだった。そして『The Sky Is Crying』はアメリカで200万枚のセールスも上げている。

The Sky Is Crying
Boot Hill
The Sky Is Crying
Empty Arms
Little Wing
Wham
May I Have A Talk With You
Close To You
Chittlins Con Carne
So Excited
Life By The Drop

タグ：Stevie Ray Vaughan 1991

コメント 2

ヘリコプター事故はショックでした・・・
時が経つのは早いですね。
by マチャ (2011-10-13 18:07) 

マチャさん、コメントとniceマークをありがとうございます。
仰るように突然の死から、もう20年が経っているんですよね。まだアルバムを聴くと、目の前でプレイしているような感じになります。
by MCMLXV_65 (2011-10-13 18:58)