SSブログ

Vixen/『Rev It Up』 [CD]

Rev-It-Up.jpgRSS 配信登録をしていた音楽ブログで偶然この女性バンド Vixen の話題が載っていたことで久しぶりにこの1990年にリリースされた2ndアルバムの『Rev It Up』を聴いてみた。このアルバムは全米チャートでは最高52位止まりだったが、全英チャートでは最高20位を記録した。

全英チャートでデビュー盤の『Vixen』を上回る結果を残した『Rev It Up』はポップな曲が少なくなり、よりハードな曲が増えた。デビュー盤では プロデューサーも務めた Richard Marx が曲を提供していたが、この『Rev It Up』でも Diane Warren が提供した『It Wouldn't Be Love』が終盤に登場。イントロこそソフトなキーボードで始まるが、次第に Janet Gardner のボーカルがシャウトする曲へと変化する。

この Vixen のスタイルは Heart が好きなファンにならおそらく受け入られるのではないだろうか。Bon Jovi の前座にも起用された経験を持つ Vixen は初期の Bon Jovi のサウンドにも近く、その頃の Bon Jovi が好きであれば、この Vixen のサウンドもきっと気に入ることだろう。

Rev-It-Up_alt.jpgデビュー盤のジャケットにはメンバーが誰も写っていなかったが、欧州圏でリリースされた『Rev It Up』のジャケットもメンバーは誰ひとり写っていなかった。日本やアメリカでリリースされた『Rev It Up』は4人のメンバーが横に並んでいるジャケットだったが、個人的にはメンバーが写っていない欧州版が好きで、こちらなら余計な先入観を持たずにアルバムを聴くことができそうに思えた。

デビュー盤では外部ライターの起用も多かった Vixen だったが、この『Rev It Up』では Diane Warren 作の曲を除くほとんどの曲が4人のメンバーが中心になって作られていた。

Heart の『If Looks Could Kill』のライターでもある Jack Conrad が参加した『How Much Love』はギターの Jan Kuehnemund も参加した曲で英35位/米44位をマーク。続く2ndシングルの『Love Is A Killer』ではドラムの Roxy Petrucci の名前がライターにあり、こちらは英41位/米71位を記録し、アメリカのミネソタ州出身のバンドながらこの2ndアルバムからのシングルはイギリスで好評価だった。

そんなこともあって3枚目のシングル『Not A Minute Too Soon』はアメリカでリリースされず、ボーカルの Janet とベースの Share Pedersen によるこの曲は全英チャートで最高37位をマークした。

LP でもリリースされた『Rev It Up』はA面にシングルになった曲が集まっていたが、その最後を飾る『Streets In Paradise』もシングル・カットされてもおかしくない曲だった。

個人的には好きなサウンドの Vixen だったが、1990年代に入るとアメリカはグランジやオルタナティブな方向にシフトしていき、1980年代の煌びやかさが残る Vixen には逆風だったようだ。この『Rev It Up』が1980年代の後半に登場していれば、また違った方向に Vixen は進んでいたかもしれない。

『Rev It Up』のリリース後は Vixen がメインを務めるツアーも行われたが、メンバーの方向性の違いから解散。1997年以降、メンバーを入れ替え何度か再結成して、2004年には1980年代後期の最も華々しい頃の4人のメンバーが再び集まり、デビュー盤の『Vixen』と『Rev It Up』の2枚のアルバムもリイシューされた。

現在はギターの Jan だけが残り、他の3人は全て新たなメンバーになってしまったが、やはり Vixen は Janet、Jan、Share、Roxy の4人がいた1980年代終盤の頃が最も輝いていた時期だった。


Rev-It-Up.jpgRev It Up Rev It Up - Vixen
Rev It Up
How Much Love
Love Is A Killer
Not A Minute Too Soon
Streets In Paradise
Hard 16
Bad Reputation
Fallen Hero
Only A Heartbeat Away
It Wouldn't Be Love
Wrecking Ball
【Japanese Bonus Tracks】
Edge Of A Broken Heart (Live Version)
Crusin' (Live Version)
タグ:1990 Vixen


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)▲ページトップ▲

nice! 0

コメント 0

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
All Photo and Text copyright(c) White Dragon All Right Reserved.
Related Posts with Thumbnails

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。