Paul Weller／『Have You Made Up Your Mind』

ここのところ Paul Weller のアルバムや曲ばかりを聴いていて、他のアーティストの CD を聴く気になれない。ちょっとばかり今の心情に Paul Weller の声や曲、スタイルがピタリとハマってしまい、そこから抜け出せず、ブログの記事も Paul Weller のことばかりが続いてしまう。

この『Have You Made Up Your Mind』は2008年にリリースされた通算9枚目のソロ・アルバム『22 Dreams』からのリード・シングルで、アルバムは2002年の『Illumination』以来の全英 No.1 を記録。Paul Weller のアルバムで全英 No.1 になったアルバムは他に1995年の『Stanley Road』がある。

リード・シングルの『Have You Made Up Your Mind』は全英チャートで最高19位と、まずまずのヒットを記録。このチャートでの成績以上に新作『22 Dreams』を期待させるに十分な内容の曲だった。

ジャケットに写る Paul Weller は『22 Dreams』のカラーでもある(?)緑色のサングラスをかけたモノトーンな色合いで、タイトルには『Echoes Round The Sun』も併記されたシングルだった。

Paul Weller のシングルは CD 以外にアナログ盤のシングルでもリリースされることが多く、CD にはもう1曲『Rise And Fall』が追加された3曲入り、アナログ盤には『Rip The Pages Up』という共にアルバム『22 Dreams』に未収録な曲が入っていた。この2曲は『22 Dreams』の2枚組限定盤にも収録され、聴くことができた。

『Have You Made Up Your Mind』は先日紹介した『Illumination』でプロデューサーを務めた Simon Dine が再び曲作りに参加。この曲では Paul Weller のソロで欠かせないギタリストの Steve Cradock がキーボードやドラムまで担当し、The Style Council 時代から Paul Weller のソロ活動でドラムを叩いてきた Steve White がクレジットされていなかった。

そして『Have You Made Up Your Mind』と併記された『Echoes Round The Sun』では Oasis の Noel Gallagher がライターとしても参加し、Noel は他にベース、ピアノなどの楽器もプレイ。『Echoes Round The Sun』のドラムにはまた Steve Cradock の名前があり、そして Oasis のアルバム『Don't Believe The Truth』でドラムを叩いていた Terry Kirkbridge の名前もあり、Oasis からのメンバーはもうひとり、Gem Archer がギターやメロトロンで参加していた。

CD シングルの『Have You Made Up Your Mind』にあるアルバム未収録曲『Rise And Fall』でもドラムは Steve Cradock が叩いていた。『22 Dreams』の2枚組限定盤はイギリス版もあったが『Rise And Fall』はなく、日本版の2枚組限定盤にしか収録されていないので、もしこれから手に入れようとするなら注意が必要だ。

『Have You Made Up Your Mind』というタイトルは今現在の心情に強烈に訴えかけてくるし、Oasis のメンバーと作った『Echoes Round The Sun』の混沌とした雰囲気もまた今の気持ちに妙にハマって聴こえてくる。本当はその混沌とした状況から少しでも早く抜け出したいのだが…。

Have You Made Up Your Mind
Have You Made Up Your Mind
Echoes Round The Sun
Rise And Fall

タグ：2008 Paul Weller