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Paul Weller/『The Bottle』 [CD]

The-Bottle.jpg期せずして今週は Paul Weller 週間になったが、その最後はこの2004年にリリースされたシングル『The Bottle』で締め括ろうと思う。この『The Bottle』は Paul Weller のシングルでは珍しいカバー曲で、オリジナルは Gil Scott-Heron の1974年の曲で当時の全米 R&B チャートで最高15位を記録した。

この曲のタイトルにある『The Bottle』はアルコールが入ったボトルのことで、この3分ちょっとの曲の中にはそのボトルに溺れてしまった3人が登場。アルコール中毒になった父親、ワインに溺れた女性、シワだらけのスーツを来た元医者の3人の様子が描写された曲だった。

『The Bottle』はそれぞれ3人の様子を描き、それぞれの最後で「こんなことって、おかしいんじゃない?」と訴える言葉で締め括られている。酒に溺れた3人だが、ここで謳われている The Bottle とは単にビールやワインのボトルだけではなく、いろいろな制約や、やるせないしがらみに置き換えて聴くこともできて、世の中はなんて不条理なんだと謳っているようにも聞こえた。

Paul Weller の『The Bottle』は2004年9月にリリースされた通算7枚目のスタジオ・アルバム『Studio 150』からのリード・シングルで、約1年半ぶりにリリースされた新曲は全英チャートで最高13位を記録した。

この『The Bottle』のシングルは CD とアナログ盤の7インチでリリースされたが、それらに差はなかったようで、『Corrina, Corrina』と『Coconut Grove』の2曲が収められていた。

『Corrina, Corrina』は1920年代にレコーディングされた古いトラディショナルな曲で、『Coconut Grove』は1966年の The Lovin' Spoonful の曲。2曲とも『The Bottle』と全く趣きの異なる曲でテンポもゆったり。『Corrina, Corrina』はカントリー・タッチで、『Coconut Grove』では Paul Weller の囁くようなボーカルが聴けた。

この2曲はともに『Studio 150』に未収録で『The Bottle』のシングルでしか聴けない曲だったが、アメリカでジャケットが違うデザインでリリースされた『Studio 150』には6曲が追加された2枚組仕様で、この2枚目に『Corrina, Corrina』と『Coconut Grove』は収められていた。

2枚組の『Studio 150』はイギリス版も存在し、こちらも同じ6曲を収めたボーナス・ディスクが付いていたが、ここには5曲のライブと The Beatles の『Come Together』のカバーが収録されていた。

Paul Weller の熱心なファンならシングルも毎回手に入れていると思うので、イギリス版の2枚組『Studio 150』があれば、この頃に作られた Paul Weller の曲は全て揃うかもしれない。


The-Bottle.jpgThe Bottle
The Bottle
Corrina, Corrina
Coconut Grove




タグ:2004 Paul Weller


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