Eric Clapton/『Blues』 [CD]
Steve Winwood との来日公演も好評な Eric Clapton は Blues のカバー曲を収めたアルバムや B.B. King と共演したアルバムをアナログ化し、その名も『Blues』というボックスをリイシューしたが、1999年にも『Blues』というアルバムをリリースしている。
この『Blues』には2枚組と1枚組の2種類があり、今回紹介するのは2枚組で、1枚組はジャケットがモノトーンだった。収録曲は1970年代の RSO レーベル時代に残した Blues のカバー曲を中心に構成され、2枚組の『Blues』にはそれぞれスタジオ音源とライブ音源が収められ、1枚組の『Blues』はスタジオ音源の15曲だけとなっていた。
Studio Blues と題された1枚目のディスクには4曲の未発表テイクがあった。アルバムの最初と最後にある『Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself)』は1978年のアルバム『Backless』レコーディング当時のアウトテイクで、『Alberta』は1977年のアルバム『Slowhand』の、『Meet Me (Down At The Bottom)』は1974年のアルバム『461 Ocean Boulevard』のそれぞれアウトテイクと記されていた。
Eric Clapton の Blues のカバー・アルバムといえば『From The Cradle』と『Me and Mr Johnson』の2枚が有名で、特に1994年にリリースされた『From The Cradle』は英米アルバム・チャートで No.1 を記録した。『Me and Mr Johnson』はそのタイトルにある1930年代に活躍した Robert Johnson の曲だけに絞ったアルバムで、こちらは『From The Cradle』から10年後の2004年にリリースされた。
この2枚の間を埋めるように『Blues』というカバー・アルバムが1999年にリリースされ、当時は突然このアルバムが CD ショップの棚に並べられ、その理由がわからなかったが、1970年代の音源が数多く収録されていることもあって手に入れた。
この『Blues』を初めて聴いたときは、まだ Blues の歴史に疎く、その頃にリリースされた Eric Clapton のオリジナルのアルバムより地味という印象しか受けなかった。今、改めて『Me and Mr Johnson』やそのオリジナルとなった Robert Johnson の『The Centennial Collection』を聴いたあとで、この『Blues』を聴くと、また違った印象を受けた。
当たり前のことだが、1980年代以降にリリースされたアルバムにある曲は完成度が高いが、こと Blues というジャンルの曲にその完成度という尺度はあまり関係なく、この『Blues』にある1970年代のスタジオ・テイクが、より Blues というジャンルに近いと感じられた。
1枚目のディスクには Blues の有名なカバーに混じり、Eric Clapton の曲も幾つか入っていて、『To Make Somebody Happy』というオリジナルでは過去の Blues の名曲にも劣らない Eric Clapton の Blues に対する姿勢が感じられもした。
スタジオ・テイクを聴いた後で Live Blues と題された2枚目を聴くと、ライブという一瞬の中でのプレイが長い時間にも関わらず起伏がいろいろとあって、同じ曲でもスタジオで作られた曲より活き活きと聴こえた。Eric Clapton の弾くギターの音も、より情感が込められているように感じられ、この音と併せてそのときの映像も見てみたくなった。
その Live Blues にも1977年に英30位/米16位を記録した Eric Clapton のオリジナル曲『Wonderful Tonight』が(さりげなく?)収録されていた。『Wonderful Tonight』が Blues なのか? と問われると違うように思うが、それは人それぞれなのだろう。
そして、この Live Blues の最後にも当時未発表だった『Further On Up The Road』があり、この曲で『Blues』という2枚組は締め括られていた。
Blues
【Disc One (Studio Blues)】
Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself) (Version 1)
by Bo Diddley, 1957
Mean Old World
by Little Walter, 1952
Ain't That Loving You
by Jimmy Reed, 1956
The Sky Is Crying
by Elmore James, 1960
Cryin'
by Eric Clapton
Have You Ever Loved A Woman
by Freddie King, 1961
Alberta
Traditional
Early In The Morning
by Sonny Boy Williamson, 1937
Give Me Strength
by Eric Clapton
Meet Me (Down At The Bottom)
by Howlin' Wolf, 1961
County Jail Blues
by Big Maceo, 1941
Floating Bridge
by Sleepy John Estes, 1937
Blow Wind Blow
by Muddy Waters, 1953
To Make Somebody Happy
by Eric Clapton
Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself ) (Version 2)
by Bo Diddley, 1957
【Disc Two (Live Blues)】
Stormy Monday
by T-Bone Walker, 1948
Worried Life Blue
by Big Maceo, 1941
Early In The Morning
by Sonny Boy Williamson, 1937
Have You Ever Loved A Woman
by Freddie King, 1961
Wonderful Tonight
by Eric Clapton
Kind Hearted Woman
by Robert Johnson, 1936
Double Trouble
by Otis Rush & His Band, 1958
Driftin' Blues
by Johnny Moore's Three Blazers, 1946
Crossroads
by Robert Johnson, 1937
Further On Up The Road
by Bobby Bland, 1957
この『Blues』には2枚組と1枚組の2種類があり、今回紹介するのは2枚組で、1枚組はジャケットがモノトーンだった。収録曲は1970年代の RSO レーベル時代に残した Blues のカバー曲を中心に構成され、2枚組の『Blues』にはそれぞれスタジオ音源とライブ音源が収められ、1枚組の『Blues』はスタジオ音源の15曲だけとなっていた。
Studio Blues と題された1枚目のディスクには4曲の未発表テイクがあった。アルバムの最初と最後にある『Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself)』は1978年のアルバム『Backless』レコーディング当時のアウトテイクで、『Alberta』は1977年のアルバム『Slowhand』の、『Meet Me (Down At The Bottom)』は1974年のアルバム『461 Ocean Boulevard』のそれぞれアウトテイクと記されていた。
Eric Clapton の Blues のカバー・アルバムといえば『From The Cradle』と『Me and Mr Johnson』の2枚が有名で、特に1994年にリリースされた『From The Cradle』は英米アルバム・チャートで No.1 を記録した。『Me and Mr Johnson』はそのタイトルにある1930年代に活躍した Robert Johnson の曲だけに絞ったアルバムで、こちらは『From The Cradle』から10年後の2004年にリリースされた。
この2枚の間を埋めるように『Blues』というカバー・アルバムが1999年にリリースされ、当時は突然このアルバムが CD ショップの棚に並べられ、その理由がわからなかったが、1970年代の音源が数多く収録されていることもあって手に入れた。
この『Blues』を初めて聴いたときは、まだ Blues の歴史に疎く、その頃にリリースされた Eric Clapton のオリジナルのアルバムより地味という印象しか受けなかった。今、改めて『Me and Mr Johnson』やそのオリジナルとなった Robert Johnson の『The Centennial Collection』を聴いたあとで、この『Blues』を聴くと、また違った印象を受けた。
当たり前のことだが、1980年代以降にリリースされたアルバムにある曲は完成度が高いが、こと Blues というジャンルの曲にその完成度という尺度はあまり関係なく、この『Blues』にある1970年代のスタジオ・テイクが、より Blues というジャンルに近いと感じられた。
1枚目のディスクには Blues の有名なカバーに混じり、Eric Clapton の曲も幾つか入っていて、『To Make Somebody Happy』というオリジナルでは過去の Blues の名曲にも劣らない Eric Clapton の Blues に対する姿勢が感じられもした。
スタジオ・テイクを聴いた後で Live Blues と題された2枚目を聴くと、ライブという一瞬の中でのプレイが長い時間にも関わらず起伏がいろいろとあって、同じ曲でもスタジオで作られた曲より活き活きと聴こえた。Eric Clapton の弾くギターの音も、より情感が込められているように感じられ、この音と併せてそのときの映像も見てみたくなった。
その Live Blues にも1977年に英30位/米16位を記録した Eric Clapton のオリジナル曲『Wonderful Tonight』が(さりげなく?)収録されていた。『Wonderful Tonight』が Blues なのか? と問われると違うように思うが、それは人それぞれなのだろう。
そして、この Live Blues の最後にも当時未発表だった『Further On Up The Road』があり、この曲で『Blues』という2枚組は締め括られていた。
Blues
【Disc One (Studio Blues)】
Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself) (Version 1)
by Bo Diddley, 1957
Mean Old World
by Little Walter, 1952
Ain't That Loving You
by Jimmy Reed, 1956
The Sky Is Crying
by Elmore James, 1960
Cryin'
by Eric Clapton
Have You Ever Loved A Woman
by Freddie King, 1961
Alberta
Traditional
Early In The Morning
by Sonny Boy Williamson, 1937
Give Me Strength
by Eric Clapton
Meet Me (Down At The Bottom)
by Howlin' Wolf, 1961
County Jail Blues
by Big Maceo, 1941
Floating Bridge
by Sleepy John Estes, 1937
Blow Wind Blow
by Muddy Waters, 1953
To Make Somebody Happy
by Eric Clapton
Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself ) (Version 2)
by Bo Diddley, 1957
【Disc Two (Live Blues)】
Stormy Monday
by T-Bone Walker, 1948
Worried Life Blue
by Big Maceo, 1941
Early In The Morning
by Sonny Boy Williamson, 1937
Have You Ever Loved A Woman
by Freddie King, 1961
Wonderful Tonight
by Eric Clapton
Kind Hearted Woman
by Robert Johnson, 1936
Double Trouble
by Otis Rush & His Band, 1958
Driftin' Blues
by Johnny Moore's Three Blazers, 1946
Crossroads
by Robert Johnson, 1937
Further On Up The Road
by Bobby Bland, 1957
タグ:Eric Clapton 1999
2011-12-09 15:56
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