Genesis／『The Way We Walk Volume One: The Shorts』

やっぱり風邪だったみたいで、夕べは熱が38度近くにも…。今日はその熱も下がり、少し元気になってきたので、何か聴く音楽でも元気になれるモノをと思い、引っ張り出してきたのが、この Genesis が1992年にリリースしたライブ盤の『The Way We Walk Volume One: The Shorts』だ。

このライブ盤にある曲は同じ年に行われた『We Can't Dance』リリースに伴うツアーと、1986年と1987年にかけて行われた『Invisible Touch』リリース後のツアーから選ばれ、Genesis の曲では比較的短い曲(それでも5分以上の曲がほとんど)で、チャートを賑わしたお馴染みの曲が揃っている。

また、タイトルに Volume One とあるように、翌1993年には続編にあたる『The Way We Walk Volume Two: The Longs』がリリースされた。チャートではその続編が全英 No.1 になり、この前編は全英チャートで最高3位を記録した。

この当時のステージ上のメンバーはジャケットで足並みを揃えている Phil Collins、Mike Rutherford、Tony Banks の Genesis のメンバー3人と、サポート・メンバーの Daryl Stuermer と Chester Thompson の5人構成で、レコードで聴けるサウンドと同じくらいのクォリティをライブでは Genesis が開発したというバリ・ライトと共に披露していた。

収録された曲は1983年リリースのセルフ・タイトルのスタジオ・アルバム『Genesis』以降の曲が中心で、Genesis が3人になってヒット曲を連発していた頃の曲ばかり。Peter Gabriel 在籍時の Genesis を知るファンにとってはこの『The Way We Walk Volume One: The Shorts』は Phil Collins のカラーが強すぎて他のバンドの曲のように聴こえただろう。

だが、全英チャートで最高4位になった『Mama』を始めとして、全米チャートで最高6位の『That's All』や、全米チャートで Genesis 初の No.1 を記録した『Invisible Touch』。同タイトルのスタジオ・アルバムからのシングルで全て全米 Top5 を記録した『Throwing It All Away』『Land Of Confusion』『In Too Deep』『Tonight, Tonight, Tonight』のライブ・バージョンが聴けるのは素直に嬉しいことだった。

『In Too Deep』『Tonight, Tonight, Tonight』の2曲は続編の『The Way We Walk Volume Two: The Longs』に収録されてもいい長さの曲だったが、オリジナルが9分近い大作の『Tonight, Tonight, Tonight』がこの前編に収録されたのは、チャート上の結果を考慮しての収録だったのだろう。

このライブ盤がリリースされた頃のシングル『I Can't Dance』と、このライブ盤で最も古い頃の曲『Mama』が並べて収録され、この2曲を続けて聴くと同じバンドによる曲なのか? という思いもになり、このライブ盤がやはり全体を通して Phil Collins 色が強いという点は否めない。

とは言うものの、1980年代の Genesis の活躍が一番印象に残っている世代にとっては、この『The Way We Walk Volume One: The Shorts』にある曲はそのどれもが思い出深い曲ばかりで、そんな小難しいことを抜きにして楽しくなってしまう。

The Way We Walk Volume One: The Shorts
Land Of Confusion
No Son Of Mine
Jesus He Knows Me
Throwing It All Away
I Can't Dance
Mama
Hold On My Heart
That's All
In Too Deep
Tonight, Tonight, Tonight
Invisible Touch

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