The Rolling Stones／『Rock The Palais』

ここ最近、このブログで紹介しているイギリス出身のバンド(orアーティスト)でライブ盤、そしてブートレグ(海賊盤)と、3つのキーワードに当てはまる手元にある CD の中から見つけてきたのが、この2002年にリリースされた The Rolling Stones の『Rock The Palais』で、この CD には約73分にわたり全15曲が収録されている。

この『Rock The Palais』はそう多くない手元にあるブートレグの中でも音質がかなりいい一枚で、『Jumpin' Jack Flash』のイントロが一部欠けている以外、ブートにありがちな欠点がほとんど見当たらない優秀なブートレグだ。

この『Rock The Palais』にあるライブは2002年から足掛け2年にわたって行われたバンド結成40周年を記念した Licks Tour のウォームアップ・ギグで、場所はカナダのトロントにある収容人員が800人ちょっとの Palais Royale だった。

ちなみに、この『Rock The Palais』にあるライブは、プロショット映像を収めた DVD もブートレグで出廻っていた。

会場の Palais Royale にある Ballroom は800人強を収容できるホールで、そのホームページにある写真を見るとステージは奥行きがほとんどなく、天井もそう高くない小さな会場で、こんなホールに The Rolling Stones の4人のメンバーはもちろん、ホーン・セクションらのサポート・メンバーも全て集めてシークレット・ギグが行われたとは最初は信じられなかった。

Licks Tour はホール、アリーナ、スタジアムと収容人員別にステージ装置とセットリストを大きく変えて行われたツアーで、Palais Royale のようなホール会場では普段のツアーでは滅多にプレイされないレアな曲がプレイされた。

『Rock The Palais』には1968年のアルバム『Beggars Banquet』から『Stray Cat Blues』や、1971年のアルバム『Sticky Fingers』から『Can You Hear Me Knockin'』、1972年のアルバム『Exile on Main St.』から『Torn And Frayed』、1974年のアルバム『It's Only Rock 'n Roll』から『If You Can't Rock Me』、1976年のアルバム『Black & Blue』から『Hot Stuff』と、1970年代の Rolling Stones Records からのスタジオ・アルバムに収録されたライブであまり聴くことのないレア曲が多く収録されていた。

オリジナル曲の他に Otis Redding の1965年のヒットで知られる『I Can't Turn You Loose』もホーン・セクションを交えてプレイされ、このような The Rolling Stones のルーツに絡む曲もプレイされるのかと、Licks Tour への期待度はさらに高まった。

Palais Royale でのライブは珍しいレア曲に混じって『It's Only Rock'n'Roll』や『Honky Tonk Women』『Jumpin' Jack Flash』『Brown Sugar』といったライブ定番曲もあり、コアなファン以外にも楽しめる曲もしっかりとプレイされ、そして Keith Richards がボーカルをとる『Happy』もありと、Licks Tour のダイジェスト版の要素が十分に詰まったウォームアップ・ギグになっていた。

Licks Tour は2003年に日本公演が実現し、当初、発表された会場はスタジアム・クラスの東京ドームだったが、その後、幻となった日本武道館でのライブも発表され、さらに横浜アリーナでの追加公演も発表され、日本でもホール、アリーナ、スタジアムと3つの会場による Licks Tour が見られることになった。

Rock The Palais
It's Only Rock'n'Roll
Sad Sad Sad
If You Can't Rock Me
Stray Cat Blues
Hot Stuff
Don't Stop
Honky Tonk Women
Torn And Frayed
Wild Horses
Happy
I Can't Turn You Loose
Heart Of Stone
Can You Hear Me Knockin'
Jumpin' Jack Flash
Brown Sugar

タグ：THE ROLLING STONES 2002 ライブ盤 ブートレグ