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ノイズキャンセリングとS-Master搭載の『MDR-NC200D』 [AV/PC関連]

MDRNC200D.jpg今回は久しぶりに AV 機器関連の話題、しかも、これまた久しぶりのヘッドホンの話題を。

ソニーストアで使えるポイントが溜まって、4月にはその幾つかが有効期限を迎え、また、3月中旬には一部のクーポン券が有効期限切れになることから、何か手が届きそうなモノがないかを探していたところ、このノイズキャンセリング・ヘッドホンの MDR-NC200D に目が止まった。

MDR-NC200D は2011年10月10日に発売され、ネット・ショップ上では2万円を切る価格になっているが、ソニーストアならば溜まったポイントとクーポンを使うと実質2千円未満というとても安い価格で、このヘッドホンを手に入れられるので、今回このノイズキャンセリングと S-Master 搭載が注目のヘッドホンを購入してみた。

MDR-NC200D の売りであるノイズキャンセリングの効果はカタログ上では「周囲からの騒音を約98.2%低減」とある。その上、フルデジタルアンプである「S-Master」を搭載した新モデルなので、昨年の製品発表時から一時注目していたが、その頃は2万円を超していたので、その使い勝手をネット上でのいろいろ確認してみようと思っていたヘッドホンでもあった。

それを今回ようやく手に入れてジックリとエージングを施してから、その効果を確認しようと思っていたが、つい待ちきれず、NW-A847 に転送したロスレス音源を使って、「ノイズキャンセリング」と「S-Master」の聞き具合を確認してみた。

その確認に使ったアルバムは、以下の5枚になる。

◆Earth, Wind & Fire/『I AM(1979)
◆Queen/『Innuendo (Single)(1991)
◆Lana Del Rey/『Born To Die(2012)
◆Paul McCartney/『McCartney II (Deluxe Edition)(2011)
◆Christopher Cross/『Christopher Cross(1979)

ここに今日、MDR-NC200D と合わせて届いた The Ting Tings の2ndアルバムも…と思っていたが、これまで全く聞いたことのないアルバムだと MDR-NC200D の効果を判断できないこともあり、The Ting Tings のアルバムは今回の対象から外した。

Innuendo-Explosive-version.jpgEarth, Wind & Fire の『I AM』はリリースされた1979年当時に LP も手に入れ、よく聴いたアルバムの1つで、曲の雰囲気を今でもよく覚えているアルバムだ。ホーン・セクションやファルセット・ボイスもクリアに聴こえる一方、NW-A847 のイコライザーに関する機能を全てオフにしたにも関わらず、意外にも低音が締まって聴こえたアルバムだった。

Innuendo-Explosive-version.jpgQueen の『Innuendo』はリード・シングルとしてカットされた CD を選んだ。このシングルは『Under Pressure』も含む3曲入りで、『Innuendo』では中盤で Yes の Steve Howe によるギター・ソロもある。このソロ・パートの部分では高域成分が低域に埋もれることなく MDR-NC200D で鮮明に聴こえた。もちろん、高域だけが突出したわけでなく、低域から高域まで1991年当時に聴いた感じと変わらないバランスだった。

Innuendo-Explosive-version.jpgLana Del Rey の『Born To Die』は今、ちょうど旬なアルバム。ストリングの効果もよく確認できるアルバムで、Lana Del Rey の歌うというより語りかけるようなボーカルでも、そこだけがヘンに強調されることなく聴くことができた。Lana Del Rey のボーカルが埋もれずに存在感たっぷりにも聴こえた。


Innuendo-Explosive-version.jpgPaul McCartney の『McCartney II (Deluxe Edition)』は2011年にリリースされたが、オリジナルは1980年にリリースされたアルバムで、Paul の自宅録音素材がふんだんに使われたチープな感じが漂うアルバムだ。これも当時よく聴いたアルバムで、その当時の印象は今でもよく覚えている。ロスレス音源ではリマスター効果も顕著で、MDR-NC200D では周囲の雑音に紛れることなく、そのチープさが漂う当時のサウンドに没頭して聴くことができた。

Innuendo-Explosive-version.jpg最後に1979年リリースの Christopher Cross のデビュー盤『Christopher Cross』は当時、Grammy 賞の主要4部門、最優秀アルバム、最優秀楽曲、最優秀シングル、最優秀新人を全てさらったアルバムで、その録音も優れた一枚。残念ながら今出回っている CD では LP 当時のクォリティに及ばないが、それでも Christopher Cross の特徴あるハイトーンなボーカルが気持ちよく聴こえ、このアルバムのやはり特徴だったアメリカ西海岸を思わせるカラっとしたサウンドも心地良くよく聴けた。

以上、5枚のアルバムを試聴した限りでは MDR-NC200D にエージングが足りない影響はほとんど感じられず、外部の騒音がほとんどシャットアウトされるノイズキャンセリングの効果も相まって、どのアルバムもその内容に集中して聴くことができた。

NW-A847 側にも S-Master というデジタルアンプが搭載され、MDR-NC200D もまた S-Master が搭載されているので、より、クリアな感じに聴こえたのかもしれない。ちなみにノイズキャンセリングは NW-A847 と MDR-NC200D の双方でオンとオフを別々に切り替えられるが、S-Master をオフにすることは双方ともできない。

厳密には MDR-NC200D は単4乾電池を外して通常のヘッドホンとして使うと S-Master をオフにした状態になる。だが、この状態で5枚のアルバムを聴くと、そのどれもバランスが崩れたサウンドになってしまい、とても聴けるような状態でなかった。

MDR-NC200D は満充電した単4電池で約20時間使えるとあるので、使うときは予備の充電した単4電池を同梱されたケースに忍ばせておくのがいいだろう。

開梱したばかりの状態でも満足な MDR-NC200D だったが、5枚のアルバムを続けて聴いて1つ短所を挙げるとすれば、「長時間のリスニングも快適」とある箇所だろう。

MDR-NC200D は使わない状態で左右のイヤーパッドがピタリと合わさるほどヘッドバンドの強度があり、それを開いて両耳に乗せるようにして使う。そのため、側圧が強めなので、耳が抑えつけられ、痛みを感じてしまう。何時間も連続して使う場合は、人によっては耳の痛みが伴うので、そこが短所になってしまうだろう。

今のところ、この耳を圧迫する点以外に短所がみあたらない MDR-NC200D なので、このままエージングを行ない、どんな風に聴こえ方が変わってくるか、これからはそちらの進行状況も楽しみだ。
タグ:ヘッドホン


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コメント 2

どうぷ

こんばんは。

ヘッドフォンは一人でサウンドに集中するとき重宝しますから、好みのモノをチョイスしたいですよね。密閉型&NCで外界との断絶は完璧ですな(笑)。
ワタシも聴くサウンドに合わせて密閉型と開放型を分けて使っています。ただスピーカーにより近い感じで聴こえるのはワタシの中では開放型になるようで、お気に入りの音源はどうしてもそちらをチョイスしてしまいがちです(苦笑)。密閉型は何かを比較するという、ある意味モニター的な使い方をしてしまいます。
最近のモデルはあまりエージングにシビアになる必要はないそうですよ。
by どうぷ (2012-03-04 23:56) 

MCMLXV_65

こんばんは、どうぷさん。このモデル以外にNC搭載ヘッドホンは、かなり前に使ったことがありましたが、そのモデルに比べると高音域の伸びが全然違って、時代の変化を感じました。
最近、周囲に工事中の場所が多く、日中でも快適に過ごしたいと思い、NCヘッドホンに興味を示していたんですが、いいのを見つけられたと、悦に入ってます。^^

エージングはどうなんですかネ。変化あると思うと、そう聴こえてくるようにも思いますし、変わりないなぁと思い始めると、そうも思えてもきますし、これもプラシーボ効果ですかね…。^^;
by MCMLXV_65 (2012-03-05 01:01) 

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