Bon Jovi／『Tokyo Road』

時々、余計なことを何も考えず、ただ純粋にロックなアルバムを聴きたくなる。そんなときに Bon Jovi のアルバム、それも初期の懐かしいアルバムはピッタリ合う。そして、このロックな曲ばかりを集めたベスト盤『Tokyo Road』も、そんなシーンにピタリとハマるアルバムだ。

この『Tokyo Road』は Bon Jovi のベスト盤としては1994年リリースの『Cross Road』に続く2枚目のベスト盤だが、日本のファン向けに編集されたベスト盤という位置づけから、Bon Jovi の公式なベスト盤としてはワールド・ワイドにあまり認識されていないアルバムだ。

とは言うものの、そのタイトルから日本のファンには見逃すことのできないアルバムで、そして公式な最初のベスト盤『Cross Road』と違って、アップテンポな曲ばかりを収めたベスト盤として注目のアルバムだ。

この『Tokyo Road』がリリースされた2001年当時は3インチのミニ CD も付属した2枚組で、その3インチ CD には本編の CD にも収録された『Tokyo Road』『Next 100 Years』のライブ・テイクに加えて、Jon Bon Jovi のソロ・ツアーから『Not Fade Away』が、Richie Sambora のソロ・ツアーから『Father Time』のライブ・テイクが収められていた。

本編にある16曲は1984年のデビュー盤『Bon Jovi』から2000年の『Crush』まで7枚のスタジオ・アルバムからお馴染みのシングル・ヒットした曲が選ばれ、それらに混じってライブでも人気があり PV も作られた『Blood On Blood』や、それまでのスタジオ・アルバムでしか聴けない『Just Older』や『Wild In The Streets』を収録。

そして、この頃の最新スタジオ・アルバム『Crush』に収録の、曲の終盤にかけて徐々にテンポが上がっていって盛り上がる『Next 100 Years』が、このベスト盤の最後を締め括っていた。

さらにベスト盤のトップを飾る『One Wild Night 2001』も最新スタジオ・アルバム『Crush』からのセレクトだったが、こちらは新たなテイクで PV も新たに撮られ、『Tokyo Road』の2か月後にリリースされた現時点に於いても Bon Jovi 唯一のライブ・アルバム『One Wild Night Live 1985-2001』の最後にも収録された。

2001年当時の Bon Jovi は『These Days』から5年ぶりとなるスタジオ・アルバム『Crush』を2000年にリリース。新たな年代に入ってもその人気が健在であることを実証し、『Crush』のセールスはアメリカ国内だけでも『These Days』の倍となるダブル・プラティナに輝き、世界中のセールスも合計で1000万枚を超えた。

その勢いのまま、日本ではジャケットの写真にも思い入れの深いベスト盤『Tokyo Road』をリリースし、そして、その2か月後にはライブ・ベスト盤『One Wild Night Live 1985-2001』をリリースと、2000年代に入ってから日本では立て続けに最新スタジオ・アルバム、ベスト盤、そしてライブ盤が届けられ、日本の Bon Jovi ファンにとっては嬉しい新しい年代の幕開けだった。

Tokyo Road
One Wild Night 2001
Bad Medicine
Livin' On A Prayer
You Give Love A Bad Name
Keep The Faith
It's My Life
Blood On Blood
Something For The Pain
Born To Be My Baby
Tokyo Road
Hey God
Just Older
I'll Sleep When I'm Dead
Runaway
Wild In The Streets
Next 100 Years
【3" Bonus Disc Tracks】
Tokyo Road (Live Version)
Not Fade Away (Live Version - from Jon Bon Jovi Solo Tour)
Next 100 Years (Live Version)
Father Time (Live Version - from Richie Sambora Solo Tour)

タグ：2001 Bon Jovi