SSブログ

Styx/『Styx II』 [CD]

Styx-II.jpgアメリカのイリノイ州シカゴで Chuck と John Panozzo 兄弟と Dennis DeYoung を中心に活動を始めたバンドは、後に John Curulewski と James Young のふたりのギタリストを加えて地元シカゴにある Wooden Nickel Records と契約。バンド名を Styx とし、Wooden Nickel Records から4枚のスタジオ・アルバムをリリースした。

この1973年にリリースした2ndアルバム『Styx II』は全米アルバム・チャートで最高20位を記録、2枚目のスタジオ・アルバムにして Styx 初のゴールド・ディスク (50万枚) にも到達した。

この『Styx II』を含む Wooden Nickel Records 時代の4枚のスタジオ・アルバムは2005年に『The Complete Wooden Nickel Recordings』という2枚組でリイシューされた。それまで長いこと廃盤状態だった『Styx II』には、Styx 初の全米 Top10 入りを果たしたシングル『Lady』も含んでいたので、この『The Complete Wooden Nickel Recordings』はその『Lady』が聴ける意味でも貴重な編集アルバムだった。

LP 時代の『Styx II』は各面に4曲ずつを配した全8曲で収録時間も35分弱と短いアルバムだったが、『Lady』のような後の Styx のポップな面に通じる曲もある一方、『A Day』や『Father O.S.A.』のような7分以上の大作曲もあり、初期 Styx のプログレッシブ・ロックな面が聴けるアルバムだった。

ジャケットのイラストもシンプルな『Styx II』では Johann Sebastian Bach 作の『Little Fugue In "G"』を除き、Dennis DeYoung と John Curulewski のふたりがライターにクレジットされた曲で構成され、Curulewski は『A Day』と『You Better Ask』の2曲を、DeYoung はそれ以外の5曲を書いている。

プログレッシブ・ロックと称されるこの頃の Styx だが、ポップな『Lady』以外に『Earl Of Roseland』のようなハード・ロックな曲もあり、個人的にはこの頃の Styx がプログレッシブ・ロックというカテゴリーに括られるのは適切でないようにも感じた。

『Earl Of Roseland』のようなタイプの曲は、後に Young によって多く作られるが、この2ndアルバムでは、その Young による曲がひとつもないのは意外だった。

1曲目にある『You Need Love』やアルバムの最後を締め括る『I'm Gonna Make You Feel It』という DeYoung による曲では、ベースの Chuck を除く4人のメンバーによるコーラス・ワークが Tommy Shaw が加入した後の Styx のスタイルを予感させる。

アルバムのトップを飾る『You Need Love』では4分弱という時間の中でコーラス・ワーク以外にギター・ソロやシンセサイザーなど聴かせどころも多く、Styx の面白さが凝縮された曲だった。

Styx-II._1980.jpgこの『Styx II』は1980年にリイシューされたが、その際のジャケットは妙なパステル調のカラフルなジャケットで、アルバムのタイトルも Top10 シングルの『Lady』へと改められてしまった。(収録曲は1973年の『Styx II』と一切変わりなかった)

オリジナルの『Styx II』のジャケット・デザインでは文字部分にリリース当時の5人のメンバーも写っていて、その時代を感じさせるデザインだったが、1980年のリイシュー盤ではそれもなくなってしまい、典型的な改悪の見本のようなデザインだった。

Styx-II.jpgStyx II
You Need Love
Lady
A Day
You Better Ask
Little Fugue In "G"
Father O.S.A.
Earl Of Roseland
I'm Gonna Make You Feel It
タグ:Styx 1973


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)▲ページトップ▲

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

記事と無関係なコメントの入力を固くお断りします。
無関係なコメントは見つけ次第、即、削除します。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
All Photo and Text copyright(c) White Dragon All Right Reserved.
Related Posts with Thumbnails

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。