Queen/『Deep Cuts 3』 [CD]
Queen の40周年記念にリリースされた新譜 (としてもいいのかな…?) の Deep Cuts シリーズ3作目は、1984年2月リリースの『The Works』から1995年11月リリースの『Made In Heaven』と、今回も前2作同様、5枚のスタジオ・アルバムから15曲が選ばれていたが、その2枚のアルバムの間にはこのシリーズで最長の10年もの時間があった。
実質 Queen の4人のメンバーが同時期にスタジオでレコーディングをしたのは、1991年2月にリリースの『Innuendo』が最後。それから4年後にリリースの『Made In Heaven』は Freddie Mercury が生前に残した素材を元に残された3人のメンバーが完成させたアルバムなので、Queen 最後のスタジオ・アルバムとするのに異論のあるファンも少なくない。
この『Deep Cuts 3』にある曲は1986年のアルバム『A Kind Of Magic』まで各メンバーの名前がライターにあったが、続く1989年のアルバム『The Miracle』からは全ての曲が Queen 名義となり、メンバー間の揉め事でもあった楽曲の表記に関する事案は、これで一応の決着をみた。
なので、Deep Cuts シリーズの前2作と比べ、誰の曲が多い少ないかを論じても意味はないが、Queen 名義の曲でも誰が中心になって作られたかは Wikipedia などでも記されているので、それを元にすると Freddie 作は (共作名義を含め) 11曲とダントツに多い。
Brian May 作となっているのは6曲。Roger Taylor と John Deacon 作は共に2曲だが、John は『A Kind Of Magic』から唯一の収録曲である『One Year Of Love』で単独表記だが、Roger 作の2曲は『Machines (Or 'Back To Humans')』で Brian との併記。もう1曲『Ride The Wild Wind』も Roger の曲とされているが、ここでは Queen としての表記になっていた。
この『Deep Cuts 3』の対象にある5枚のスタジオ・アルバムはシングルが多くカットされ、以前 Parlophone レーベルで企画されたボックス・セットの『Singles Collection』でもそれを顕著に感じたが、アルバム収録曲のほぼ全てがシングルのA面かB面で聴けたので、Deep Cuts シリーズの趣旨である「あまり知られていない曲」を探すのは、この時期の Queen の曲では難しかっただろう。
『Deep Cuts 3』にある John 唯一の単独クレジット『One Year Of Love』も、当時フランスとスペインでのみシングル・カットされた曲だった。
他に『Deep Cuts 3』の特徴は、ジャケットこそ『A Kind Of Magic』当時の画像が使われているが、『Innuendo』と『Made In Heaven』の2作からの曲に偏っている点だろうか。
全15曲中、『The Miracle』までの3枚からはわずか6曲だが、一方『Innuendo』以降の2枚のアルバムからは9曲。『A Kind Of Magic』からは John の1曲だけで、『The Miracle』からもわずか『Khashoggi's Ship』と『Was It All Worth It』の2曲だけだった。
その『The Miracle』からの『Khashoggi's Ship』は、オリジナルではアルバム1曲目の『Party』から間髪なく続く曲だったが、『Deep Cuts 3』には新たなドラムのイントロが付け加えられた2分54秒のバージョンとして収録された。
そして『It's A Beautiful Day (Reprise)』は冒頭に無音の部分が10数秒間追加され、アルバム『Made In Heaven』では続くわずか4秒の Freddie の Yeah という声を収めた『Yeah』と別トラック扱いだったが、『Deep Cuts 3』収録バージョンはその『Yeah』も含めたバージョンとして収録された。
同梱ブックレットによれば『Made In Heaven』からの2曲、『A Winter's Tale』では Freddie が生前最後に書いた詩が使われた曲として、『Mother Love』は Freddie がやはり生前最後にレコーディングした曲と、紹介されていた。
『Mother Love』の紹介では Freddie が最後のバースを次回レコーディングすると言ってスタジオを後にしたが、それは二度と実現されなかったともあった。その為、『Mother Love』の最後のバースは Brian のガイド・ボーカルが代わりに使われたとも記されていた。
その『Mother Love』で40周年の区切りに企画された Deep Cuts シリーズも幕を下ろす。シリーズ最後の『Mother Love』の本当に最後の箇所では Freddie のインプロビゼーションや、赤ちゃんの声も聴こえ、この後に続く「何か」に期待してしまうシリーズの終わり方とも感じられた。
Deep Cuts 3
Made In Heaven
Machines (Or 'Back To Humans')
Don't Try So Hard
Tear It Up
I Was Born To Love You
A Winter's Tale
Ride The Wild Wind
Bijou
Was It All Worth It
One Year Of Love
Khashoggi's Ship
Is This The World We Created...?
The Hitman
It's A Beautiful Day (Reprise)
Mother Love
実質 Queen の4人のメンバーが同時期にスタジオでレコーディングをしたのは、1991年2月にリリースの『Innuendo』が最後。それから4年後にリリースの『Made In Heaven』は Freddie Mercury が生前に残した素材を元に残された3人のメンバーが完成させたアルバムなので、Queen 最後のスタジオ・アルバムとするのに異論のあるファンも少なくない。
この『Deep Cuts 3』にある曲は1986年のアルバム『A Kind Of Magic』まで各メンバーの名前がライターにあったが、続く1989年のアルバム『The Miracle』からは全ての曲が Queen 名義となり、メンバー間の揉め事でもあった楽曲の表記に関する事案は、これで一応の決着をみた。
なので、Deep Cuts シリーズの前2作と比べ、誰の曲が多い少ないかを論じても意味はないが、Queen 名義の曲でも誰が中心になって作られたかは Wikipedia などでも記されているので、それを元にすると Freddie 作は (共作名義を含め) 11曲とダントツに多い。
Brian May 作となっているのは6曲。Roger Taylor と John Deacon 作は共に2曲だが、John は『A Kind Of Magic』から唯一の収録曲である『One Year Of Love』で単独表記だが、Roger 作の2曲は『Machines (Or 'Back To Humans')』で Brian との併記。もう1曲『Ride The Wild Wind』も Roger の曲とされているが、ここでは Queen としての表記になっていた。
この『Deep Cuts 3』の対象にある5枚のスタジオ・アルバムはシングルが多くカットされ、以前 Parlophone レーベルで企画されたボックス・セットの『Singles Collection』でもそれを顕著に感じたが、アルバム収録曲のほぼ全てがシングルのA面かB面で聴けたので、Deep Cuts シリーズの趣旨である「あまり知られていない曲」を探すのは、この時期の Queen の曲では難しかっただろう。
『Deep Cuts 3』にある John 唯一の単独クレジット『One Year Of Love』も、当時フランスとスペインでのみシングル・カットされた曲だった。
他に『Deep Cuts 3』の特徴は、ジャケットこそ『A Kind Of Magic』当時の画像が使われているが、『Innuendo』と『Made In Heaven』の2作からの曲に偏っている点だろうか。
全15曲中、『The Miracle』までの3枚からはわずか6曲だが、一方『Innuendo』以降の2枚のアルバムからは9曲。『A Kind Of Magic』からは John の1曲だけで、『The Miracle』からもわずか『Khashoggi's Ship』と『Was It All Worth It』の2曲だけだった。
その『The Miracle』からの『Khashoggi's Ship』は、オリジナルではアルバム1曲目の『Party』から間髪なく続く曲だったが、『Deep Cuts 3』には新たなドラムのイントロが付け加えられた2分54秒のバージョンとして収録された。
そして『It's A Beautiful Day (Reprise)』は冒頭に無音の部分が10数秒間追加され、アルバム『Made In Heaven』では続くわずか4秒の Freddie の Yeah という声を収めた『Yeah』と別トラック扱いだったが、『Deep Cuts 3』収録バージョンはその『Yeah』も含めたバージョンとして収録された。
同梱ブックレットによれば『Made In Heaven』からの2曲、『A Winter's Tale』では Freddie が生前最後に書いた詩が使われた曲として、『Mother Love』は Freddie がやはり生前最後にレコーディングした曲と、紹介されていた。
『Mother Love』の紹介では Freddie が最後のバースを次回レコーディングすると言ってスタジオを後にしたが、それは二度と実現されなかったともあった。その為、『Mother Love』の最後のバースは Brian のガイド・ボーカルが代わりに使われたとも記されていた。
その『Mother Love』で40周年の区切りに企画された Deep Cuts シリーズも幕を下ろす。シリーズ最後の『Mother Love』の本当に最後の箇所では Freddie のインプロビゼーションや、赤ちゃんの声も聴こえ、この後に続く「何か」に期待してしまうシリーズの終わり方とも感じられた。
Deep Cuts 3
Made In Heaven
Machines (Or 'Back To Humans')
Don't Try So Hard
Tear It Up
I Was Born To Love You
A Winter's Tale
Ride The Wild Wind
Bijou
Was It All Worth It
One Year Of Love
Khashoggi's Ship
Is This The World We Created...?
The Hitman
It's A Beautiful Day (Reprise)
Mother Love
2012-04-22 18:21
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