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Genesis/『Nursery Cryme』 [CD]

NurseryCryme.jpgここ数日続いたクリスマス向けの内容から、元に戻り、今回は久しぶりに Genesis の、それも Peter Gabriel 在籍時の1971年暮れにリリースされた3rdアルバムの『Nursery Cryme』を紹介。

『Nursery Cryme』は正味40分弱。LP 時代はA面に8分以上の大作2曲を含む3曲。B面は5分を超える曲を最初と最後に配置、その間に約3分の短い2曲を挟んだ全7曲のスタジオ・アルバムだった。

このアルバムから Genssis は、メンバーにドラムの Phil Collins、ギターの Steve Hackett を加え、リード・ボーカルの Peter Gabriel、ベースの Michael Rutherford、キーボードの Tony Banks の5人体制となった。

邦題に『怪奇骨董音楽箱』と付けられた『Nursery Cryme』だが、このアルバムに、そのタイトルを持つ曲はない。紙ジャケット仕様でもリイシューされたダブル・ジャケットの内側には7曲の歌詞が印刷されていたが、一見しただけでは理解不可解な歌詞が多く、一度で理解するには困難な曲が多い。

メイン・ボーカルを受持つ Peter の歌詞を中心に、この『Nursery Cryme』を楽しむのは難しい。だが、ふたりの新メンバーを加えた Genesis として奏でられるメロディの変遷を辿っていくのも、この『Nursery Cryme』の楽しみ方のひとつだろう。

特に5分以上の大作4曲では、Tony の弾く鍵盤類、オルガンやピアノ、メロトロンによって奏でられるプレイは、複雑な歌詞の幻想的な世界に具現化したかのよう。それを時間を追って聴いていくだけでも、『Nursery Cryme』の持つ不思議な世界に浸れる。

Paul Whitehead がデザインしたアルバムのジャケットには、それぞれの曲の内容が一部表現されているともいうが、これがまた、日本語のタイトルが示すような「怪奇」なイラスト。これも英語を母国語としない圏では理解に苦しむところだ。

昔は Peter の歌う歌詞の難解さと、このジャケットの不気味さに『Nursery Cryme』は喰わず嫌いならぬ、「聴かず」嫌いなアルバムだった。

だが、新加入のメンバー、Phil のドラムと Steve のギターを中心に曲の展開をじっくり追ってみるのも、またこの『Nursery Cryme』の楽しみ方に思えてきた。そこに Tony の弾く鍵盤類の音が、さらに曲を盛り上げ、時には曲に繊細な面を演出している。

『Nursery Cryme』は何かをしながら聴くのではなく、じっくり腰を据えて聴くのが Peter 在籍時の Genesis の正しい楽しみ方 (だと思う)。それを改めて思ったのが、この『Nursery Cryme』だった。

NurseryCryme.jpgNursery Cryme Nursery Cryme - ジェネシス
The Musical Box
For Absent Friends
The Return Of The Giant Hogweed
Seven Stones
Harold The Barrel
Harlequin
The Fountain Of Salmacis

タグ:GENESIS 1971


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