The Bangles／『Greatest Hits』

この週末、AV雑誌『HiVi』の2013年3月号に付属の新しい USB ケーブルを使い、PC に録り込んだ曲がどんな風に聴こえるかを確認しようと、いろいろな CD から曲を選んで聴いた。

その中に The Bangles のメンバーのひとりで、現在はソロでの活動が再び注目の Susanna Hoffs のアルバムもあった。そして、そこから The Bangles のアルバムも聴きたくなり、引っ張りだしてきたのが、この1990年春にリリースされたベスト盤『Greatest Hits』だ。

この『Greatest Hits』がリリースされた頃は、既に The Bangles は解散状態にあり、そのタイミングでのリリースは何か在庫一掃のような感じもあったが、当時はオリジナルのスタジオ・アルバムに未収録な曲、映画『Less Than Zero』に提供した Simon & Garfunkel のカバー『Hazy Shade Of Winter』が聴けるのが、このベスト盤の魅力だった。

この『Hazy Shade Of Winter』は1987年にシングル・ヒットして以来、なかなか手に入らない曲だったので、この1曲だけでも『Greatest Hits』の価値があると思っていた。

だが、この『Greatest Hits』には他にもアルバム・バージョンと異なるシングル・バージョンで収録された曲が3曲あり、さらにはこの時点で未発表だった曲が1曲。そしてシングル『Hero Takes A Fall』のカップリングでのみリリースされた『Where Were You When I Needed You』があったりと、ベスト盤にありがちなスタジオ・アルバムからの単なるヒット曲の寄せ集めではない、いろいろな聴きどころがある『Greatest Hits』だった。

レアな曲もある一方、『Greatest Hits』という側面からも全米チャートで No.1 になった『Walk Like An Egyptian』と『Eternal Flame』も、しっかり収録。他に全米チャートで最高2位の『Manic Monday』、同チャートで最高5位の『In Your Room』、そして全米チャート Top40 入りの『If She Knew What She Wants』『Walking Down Your Street』『Be With You』と、The Bangles が全米チャートを賑わした曲は、ほぼ完全に網羅していた。

全米チャートで好結果を残した曲を多く含む『Greatest Hits』は英米双方でプラティナ・ディスクを獲得し、全英アルバム・チャートでは最高4位を記録したが、全米アルバム・チャートでは最高97位止まりと全く奮わなかった。

なお、日本盤ではさらにもう1曲、『What I Meant To Say』が追加された15曲入りでリリースされた。

1曲多い日本盤でもトータル1時間を切る50分ちょっとと、ベスト盤ながらも、とてもコンパクトにまとまっている The Bangles の『Greatest Hits』。雑誌『HiVi』付属の新しい USB ケーブルを使っての試聴結果は…、なかなか良かった！

特に解像度の面では各樂器の分離がクリアで、The Bangles の特徴である女性メンバーのコーラス・ワークも、その広がり感が更に増しているように聴こえた。この新しい USB ケーブルを使った感想は、また別の機会にもう少し詳しく記そうと思っている。

Greatest Hits
Hero Takes A Fall (single mix)
Going Down To Liverpool
Manic Monday
If She Knew What She Wants
Walk Like An Egyptian
Walking Down Your Street (single mix)
Following
Hazy Shade Of Winter (from the soundtrack『Less Than Zero』)
In Your Room
Eternal Flame
Be With You
I'll Set You Free (single mix)
Everything I Wanted (previously unreleased)
Where Were You When I Needed You (B-side of『Hero Takes A Fall』)
What I Meant To Say (Japanese Bonus Track)

タグ：The Bangles 1990