SSブログ

David Bowie/『The Next Day』 [CD]

TheNextDay.jpg今年前半、いや、今年全体を通しても最大の話題を提供したことになると思われる David Bowie の10年ぶりのスタジオ・アルバム『The Next Day』。4曲が追加された日本盤を手に入れたが、まずはオリジナルの14曲を、さっそく聴いてみた。以下、その第一印象、率直に感じたことを記してみた。


◆The Next Day
まずは10年ぶりの挨拶代わり。新作はこのタイトル曲でスタート。Bowie の元気なボーカルに一安心! "Here I Am / Not Quite Dying" という歌詞でも復活をアピール!もう、ちょっと聴きたい! と思うところでフェードアウトしてしまう。

◆Dirty Boys
タイトル曲から一転して、ゆったりとした2曲目は少し不安を感じさせるメロディ。これも、もう少し聴きたい! と思うところで終わりになる、3分にも満たない短い曲。

◆The Stars (Are Out Tonight)
新作からの2ndシングルが、ここで登場。いい具合に力の抜けた Bowie のボーカルは歌い過ぎず、でも、中盤に向かっての盛り上がる部分に Bowie のボーカルはピッタリ。ストリングスの使い方が、また絶妙。

◆Love Is Lost
ここでは Bowie の他、ベースの Gail Ann Dorsey、ドラムの Zachary Alford、ギターの Gerry Leonard の3人だけ。14曲の中で比較的、装飾の少ない曲だが、Bowie の弾くキーボードの音が、これまた少し不安を増殖させるような響きを。

◆Where Are We Now?
Bowie の今年の誕生日、1月8日に本当に突然発表された新曲。確かに、ここまでの4曲に比べると、ちょっと衰えを感じる Bowie のボーカル。このボーカルのスタイルで新作が埋まっていたら…と、ネガティブなことも感じたが、アルバム中盤で聴くと、これはこれでアリ! という感想。Tony Visconti が担当したストリングスも綺麗!

◆Valentine's Day
この曲も Bowie の他、Tony Visconti のベース、Sterling Campbell のドラム、Earl Slick のギターという4人だけで作られた曲。『Love Is Lost』と違う4人で作られたこちらで Bowie はボーカルだけ。前の曲『Where Are We Now?』とは本当にボーカルの元気度が違い、どっちが今、現在の Bowie なのか困惑もしてしまう。

◆If You Can See Me
前半最後を締め括る曲はベースに Tony Levin が参加、Gail Ann Dorsey はバック・ボーカルに回っている。これもアッパーな曲で、シングルに選ばれそうに思うがそれを今の Bowie はいい意味で裏切るような予感も。前半にある7曲の中では、シングルになった2曲に次いで好きな曲。

◆I'd Rather Be High
後半最初の曲も4人だけで作られた曲。ベースに Tony Levin、ドラムに Zachary Alford、ギターに Gerry Leonard、そして Bowie がボーカル。2枚組の LP なら、そのトップを飾るであろう曲だが、やや印象の薄い曲。Bowie のボーカルも、どこか平面的。

◆Boss Of Me
前の曲から続けて始まる曲。Steve Elson の吹くバリトン・サックスがアクセントになっている。

◆Dancing Out In Space
『Love Is Lost』の4人に David Torn のギターが加わった曲。『Love Is Lost』とは変わり、明るい雰囲気を醸し出している。新作は全てがいい曲で埋まっていると予想する向きもあったが、個人的な感想では、後半の開始からこの曲まで、Bowie にしては平均レベル…と、思える曲が続く。

◆How Does The Grass Grow?
ここで初めて Bowie 以外がライターにある曲が登場。Jerry Lordan と共作したこの曲の参加メンバーは『Dancing Out In Space』と同じだが、曲の雰囲気はこちらが断然いい! 中盤にあるギター・ソロやコーラス部分は、もしかしたら行われるかもしれないライブで盛り上がる部分になるかも。

◆(You Will) Set The World On Fire
いきなりギター・ソロで始まる、新作ではロックな曲。この曲には最初のパートからグイグイ惹きこまれてしまった! 後半のまったりとした印象を打ち破る曲で、これも新作でシングル2曲の他に好きな曲。こういう曲をシングルにしてきたら、どういう評判になるだろう?

◆You Feel So Lonely You Could Die
ロックな前曲から変わり、スローでストリングスもフューチャーした曲。この振れ幅の広さが、今もなお健在なところが素直にいいと思う。後半にかけてのバック・ボーカルとストリングスも交えての盛り上げ方もいい。でも、やっぱり、Bowie のロックなボーカルが好きかな。

◆Heat
新作の最後を占める曲ではイントロから Tony Visconti のアレンジしたストリングスと、Gail Ann Dorsey のベースが重く鳴り響く。こういう曲での Bowie の囁くようなボーカルは本当に見事にハマっている。タイトルの『Heat』は静かに冷たい色で燃える炎を連想させる。ベルリン時代のアルバムにあってもいいと感じさせる曲で、これも新作で好きな曲のひとつ。

と、ボーナス追加された曲を除く、全14曲の第一印象は、こんな感じ。これが聴き込んでいくと、どんな風に変わっていくか、それもまた楽しみな Bowie の『The Next Day』だ。

TheNextDay.jpgThe Next Day The Next Day (Deluxe Version) - デヴィッド・ボウイ
The Next Day
Dirty Boys
The Stars (Are Out Tonight)
Love Is Lost
Where Are We Now?
Valentine's Day
If You Can See Me
I'd Rather Be High
Boss Of Me
Dancing Out In Space
How Does The Grass Grow?
(You Will) Set The World On Fire
You Feel So Lonely You Could Die
Heat
【Bonus Tracks】
So She
Plan
I'll Take You There
God Bless The Girl
タグ:David Bowie 2013


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0)▲ページトップ▲

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

記事と無関係なコメントの入力を固くお断りします。
無関係なコメントは見つけ次第、即、削除します。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
All Photo and Text copyright(c) White Dragon All Right Reserved.
Related Posts with Thumbnails

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。