Eagles／『Hotel California』

2001年3月にアメリカで合計1600万枚のセールスを記録し、Eagles のスタジオ・アルバムの中では最も売れた『Hotel California』。これもまた、6枚組のボックス『The Studio Albums 1972-1979』に含まれているアルバムだ。

全米アルバム・チャートで4度 No.1 の座を獲得、合計で8週間 No.1 を記録した『Hotel California』。ちなみに、その全米 No.1 を競ったアルバムは、Wings の3枚組ライブ盤『Wings Over America』、Stevie Wonder の2枚組アルバム『Songs In The Key Of Life』、Barbra Streisand が主演した映画『A Star Is Born』のサウンドトラック盤、そして Fleetwood Mac の『Rumours』だった。(『Hotel California』は Grammy 賞で Album of the Year の候補に上がったが、選ばれたのは『Rumours』だった)

Rolling Stone 誌が選ぶ歴代500枚のアルバムで第37位にランクされる『Hotel California』。シングルもまた、タイトル曲と『New Kid In Town』の2曲が全米チャートで No.1 を記録。3枚目のシングル『Life In The Fast Lane』は最高11位をマークした。

全世界で3200万枚にも及ぶセールスをマークした『Hotel California』は、1970年代に洋楽を聴き始めた頃、洋楽好きな友人の家にベスト盤の『Their Greatest Hits 1971-1975』と共にあった Eagles のアルバムだった。

そんなアルバムとしての『Hotel California』も、1曲目のタイトル曲から最後の曲『The Last Resort』までの9曲をオリジナルの曲順で聴いたのは、今回入手した『The Studio Albums 1972-1979』で聴くのが初めてのことだった。

これまで意外と機会がありそうで聴く機会のなかった『Hotel California』を、こうしてリリースされたとおりの順番で聴いて思ったことは、LP で当時のA面にあった4曲の豪華さ。ここにある3曲がいずれもヒットしたことに加えて、Don Henley が歌う『Wasted Time』もここにはあった。

このアルバムから参加の Joe Walsh がクレジットにある『Life In The Fast Lane』では Eagles のロックな面も大いに披露され、ここまでの4曲はそれぞれスタイルが違うにも関わらず、その完成度はとても高かった。

CD として『Hotel California』を聴くと LP でA面最後を飾った『Wasted Time』と、B面最初の『Wasted Time (Reprise)』が立て続けにプレイされてしまうので、『Wasted Time』で締め括られる当時の余韻が損なわれてしまう。ここは、やはり4曲目で一旦プレイを止めて、暫く間を空けてから『Wasted Time (Reprise)』を聴くと、B面にあるその後の4曲も印象が変わって聴こえてくるだろう。

初参加の Joe Walsh がリード・ボーカルの『Pretty Maids All In A Row』に続いて、このアルバムを最後に脱退する Randy Meisner の単独作で自らが歌う『Try And Love Again』、そして Don Hanly の『The Last Resort』と、アルバムでしか聴けない佳曲が後半に並ぶ。

歌詞に難解な点もある『Hotel California』というアルバムだが、多くの人に魅了されたことが楽曲の素晴らしさからも十分に伝わってくる、今さらながらだが、とてもいいアルバムだ。

Hotel California
【SIDE ONE】
Hotel California
New Kid In Town
Life In The Fast Lane
Wasted Time
【SIDE TWO】
Wasted Time (Reprise)
Victim Of Love
Pretty Maids All In A Row
Try And Love Again
The Last Resort

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