Electric Light Orchestra／『On The Third Day』

個人的にちょっとした Electric Light Orchestra (以下、ELO) ブームな今、今回は1973年の暮れにリリースされた通算3枚目のスタジオ・アルバム『On The Third Day』を聴いてみた。

このアルバムから、The Move 時代から Jeff Lynne と活動を共にしてきた Roy Wood が抜け、実質、Jeff がリーダーシップを発揮。その Jeff の普段あまり見られないサングラスを外した顔のアップがオリジナルのデザインだった。

このオリジナル・デザインでの『On The Third Day』は2006年の秋に紙ジャケット仕様でリイシューされ、Jeff の顔が見える部分が繰り抜かれた特殊ジャケットの三面開きという凝った体裁だった。

5曲のボーナス曲を追加し、2006年版デジタル・リマスターが施された『On The Third Day』は当時1890円だった。最近リイシューされた Jeff 関連の3枚のアルバムの国内盤は紙ジャケット仕様らしいが、凝った作りでもないのに一律3000円と法外な設定。『On The Third Day』がリイシューされた際の価格はとても良心的だった。

『On The Third Day』以降のスタジオ・アルバムが紙ジャケット仕様でリリースされたとき、The Move 時代のアルバムと初期の ELO のアルバム2枚は EMI からリリースされ、『ELO 2』のボーナス曲にはシングル・カットされた『Showdown』や、Marc Bolan がギターを弾く4曲の合わせて5曲が、『On The Third Day』のボーナス曲と重複して収められていた。

リイシュー版『On The Third Day』の真ん中に『Showdown』は位置しているが、1973年のオリジナル・リリース時に『Showdown』はなく、この前の4曲が当時の LP でA面、この後の4曲がB面だった。

A面にある約15分あまりの4曲は『Ocean Breakup』を最初と最後に配したちょっとした組曲のよう。『On The Third Day』の邦題は『第三世界の曙』だったが、このA面4曲も邦題がそれぞれ『母なる大海の裂けし時～宇宙の帝王』『青い鳥は絶えたのか?』『絶望のスーザン』『新世界の曙～母なる大海の裂けし時』と、仰々しいタイトルが付けられていた。

この頃の ELO には4人の弦楽器を弾くメンバーがいて、『On The Third Day』の別ジャケットではそのメンバーも含む7人が表ジャケットに写っていた。

『On The Third Day』はイギリスでシルバー・ディスク (6万枚相当) を獲得したが、全英チャート入りは ELO のアルバムで初めて果たせなかった。しかし、全米チャートではそれまでの2枚のアルバムのランクを上回る52位を記録した。

シングルは先行リリースされた『Showdown』が全英チャートで最高12位、続く『Ma-Ma-Ma Belle』が同チャートで最高22位を記録と、全米チャートより、いい結果を残した。

On The Third Day
Ocean Breakup/King Of The Universe
Bluebird Is Dead
Oh No Not Susan
New World Rising/Ocean Breakup Reprise
Showdown
Daybreaker
Ma-Ma-Ma Belle
Dreaming Of 4000
In The Hall Of The Mountain King
【Bonus Tracks】
Auntie (Ma-Ma-Ma Belle) (Take 1)
Auntie (Ma-Ma-Ma Belle) (Take 2)
Mambo (Dreaming Of 4000) (Alternate Mix)
Everyone's Born To Die
Interludes

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