Paul Weller／『Weller at the BBC』

現在、来日中のPaul Wellerが2008年にリリースしたライブ音源集『Weller at the BBC』には、BBCスタジオでのライブ音源やBBCで放送された未発表ライブ音源が収められ、2枚組み、4枚組みのCD版の他にDVDでも同タイトルがリリースされた。

そして、極め付けとして『Digital Box』という全188曲のMP3音源がリリースされている。

この『Weller at the BBC』では、スタジオでMCを挟みつつギター1本を爪弾くライブから、ソロアルバムを発表をする前の1990年頃のライブ、そして現時点での新作『22 Dreams』からの曲を含む2008年のライブと、ソロキャリアを総括する様々な音源が収録されている。

CD版『Weller at the BBC』と『22 Dreams』の何れかが手元にあれば『Digital Box』版が割引になることもあり、『Digital Box』の188曲を全てダウンロード購入。これは正解だった。

これまでにリリースしたアルバムのそれぞれに味があるPaul Wellerだが、その真髄はやはりライブにある。

マイクに向かい真摯に歌い、時には激しくギターをかき鳴らし、ピアノに向かうと朗々とバラードを歌い上げるその姿からは、そのひたむきさがヒシヒシと伝わってくる。

ソロ活動まもない時期のライブを観たことがあるが、途中にMCはほとんどなく、観ているファンに媚びるような素振りも全くなし。1曲歌い終わるとギターを取替え、短いMCで次の曲のタイトルを紹介するだけのライブは、エンターティンメントとしてのライブとは、また違った印象を受けた。

今、来日中の最新ライブでは、曲の合間でワインを飲んだりしてリラックスした感もあるようだ。The Jam時代、The Style Council時代の曲も日替わりでプレイしているようで、どんなスタイルでプレイしたのかが、とても興味ある。

今回、残念ながら行くことができなかった来日公演だが、この『Weller at the BBC』や、ネットで公開されているセットリストを元にプレイリストを作って、じっくりとPaul Wellerの曲をまた楽しみたい。

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